本当はGTX470と同じように「暗黒時代が見えます」などとタイトルをつければいいのでしょうが、今回は少し勝手が違います。


GTX480といえば、470以上に熱量が多く、史上最悪のGeForce製品の一つに数えられるほどです。
性能的にいけば、ほんの少し劣るものの、GTX570クラスは持っているようで(4gamer調べ)、4gamerに合わせて現行製品に置き換えると、HD7850のより若干上、という扱いになりそうです。

性能は今でもそれほど悪いわけではありませんが、問題はTDP250Wというその熱量と消費電力。通常使用には、それが一番厄介な点になります。

GTX470の回では、BIOSの書き換えで消費電力を低減させ、無理やり常用のレベルにもっていきました。

では、いったいGTX480の場合は、いったいどうなるのか。GTX470を使っていた環境で実験してみます。



<<実験環境>>

今回の製品のBIOSを改造。クロックと動作電圧を下げ、発熱と消費電力を低下させる。

また、グリスはもともとのものをふき取り、ZALMAN ZM-STG2を塗りなおす。

消費電力を計測する環境がないため、ビデオカード自体の温度で判断する

室温は28度。気温が低かったときに計測したGTX470との温度差は比較対象にはできない。計測環境はGTX470の時と全く同じ。Athlon II X4 620(2.6GHz)と8GBのメモリー。

スコアだけはGTX470を搭載したときと比べる


そろそろワットチェッカーの購入を真剣に考えたほうがいいかもしれません。


とりあえず、まずはGTX470と同じように、アイドル時の温度を測定し、FF14、FSO2の両ベンチを走らせてみます。


<<ベンチマークスコア(GTX470→GTX480>>

Win7 エクスペリエンスインデックス

7.8→7.7



FF14 Benchmark

Low:3248→3237

High:3104→3121



Fantasy Star Online 2 Benchmark

1280×720:11277→11284

1920×1080:9914→11435



この2つのテストでは、FSO2のFullHDテストのみ、大幅に伸びています。それ以外の部分ではほぼ誤差で、明らかにCPUがネックになっていて、性能が伸びていないことがわかります。

エクスペリエンスのスコアは、何度計測してみても7.7で、470より下がってしまっています。

これもCPUのボトルネックではないかと推測しています。


ただ、これくらいの性能を使えれば、ある程度ゲームができそうです。
Faithでやってみたファンタシースターオンラインがそれなりに面白かったので、環境が整えば、やってみるかもしれません。

いくら消費電力が下がっているとはいえ、GTX480でやるかどうかは不明ですが。

さて、肝心の温度のほうです。
GTX480では、470の時とは違い、電圧は思ったほど下げることができませんでした。
上にも書いたとおり、GPU電圧を下げて、グリスを塗り直しています。
その状態での温度変化です。

<<GTX480 温度(改造前→改造後>>

アイドル：48℃→43℃


FF14ベンチ時：

Low：78℃→75℃
High：87℃→80℃


FSO2ベンチ時

1280×720：80℃→77℃
1920×1080→87℃→84℃

FSO2はそのままキャラのクリエイトまでやってみましたが、最高87℃止まり。90℃がざらにあるGTX480は、結構扱いやすくなっているのではと思います。
何より、前回のGTX470は18cmファンからの風をもろに受けていましたが、
今回は違うケースに組み込んでいます。

直接風は当たりません。その分もおそらく温度が高い一因になっているのではと思います。


私もジャンク動作品でこの値段だから使っていますが、正直、このクラスの製品でFSO2をやろうとは、思いません。HD7770か7850あたりに逃げます。そのクラスで十分ですから。
そもそも、その前にこのCPUではゲームに向かないから、さっさとPhenom IIの6コアか、Intelの構成に変えろという話なのですが。
ただ、この製品のファンは、個人的にはなかなか気に入っているので、価格、多少のエコ、そして、好みの外観なのを踏まえて、満足度はかなり高くなりました。

最近、GeForce系のジャンクグラボを買って遊んでいますが、なかなか面白いです。

GTX580も同時に買ったのですがVRAM(ビデオカードのメモリー)がダメなようで、動きませんでした。

また、次の機会に挑戦したいです。