とはいっても。そんな古典のなかでもこのアーティストだけは古今東西の他のアーティストにカバーされまくり、その中にはアルバム全体がこのアーティスト、というのも何枚もある。この盤でのカバー対象は“The B”、つまり“The Beatles”。
そんな定番で古典なアーティストに挑戦するのはChar。10年前イカスオッサンだった
Charも57歳(2012年7月現在)。そんな彼が自己の主宰するレーベル、“zicca”(←実家、の名の通り生家を改造したスタジオらしい)から出したのが“TRADROCK”シリーズ。古典/原点といえるようなロックアーティスト(特にギタリストに注目して)の作品をDVD+CDという構成で提供するシリーズ。選曲はあえて自分ではせず、関係者に任せたらしい。
DVDは“実家”スタジオでのライヴ一発録り、ノーダビング。メンツはギターとボーカルは当然Charで、ベースは矢沢永吉や古内東子のサポートをしている澤田浩史、ドラムスはカルメン・マキ&OZや佐野元春らとの活動で知られる旧知の古田たかし。3人とは思えないヘヴィな音の演奏。それでいてきちんと3人の間、空気が感じられる。後半3曲は青山西麻布にあるBar 08:30(エイトサーティー)でのライヴが収められているがジャケットには曲名クレジットがない(メンツはスタジオ版とおなじ)。...カッコイイんですけどw。CDの方も基本あんまりゴテゴテはしていないんだけど、Charによってダビングが行われており、副数本のギターやキーボードが聴こえる。
「And Your Bird Can Sing」はヘヴィなハイハット4つ打ちの8ビートに仕立てられている。基本の3ピース(ギター+ベース+ドラムス)にブラス系音色のオブリをはじめとするシンセサイザーが加えられている。ギターソロは原曲に忠実な、さほどトンだものではないが、飾らないザクっとした風合いがオトナ。
「Help」はゥチャ、ゥチャとちょっとレゲエ風リズムを感じさせるアレンジ。意外に合っているのがオルガン。一部ほとんど伴奏がないスカスカなバックの状態のところがあるが、そうなって思うのがCharのボーカルの味!
「Ticket To Ride」。DVDよりも若干スローに演られるCDバージョンはハードロック風にバリバリにディストーションを効かせたリフがスゲェ。♪She's got a ticket to ride♪のブレイク時にバックで鳴る嵐のようなオルガンがヘヴィ。ソロはスピードがスローなため、速弾きなどで魅せるのではなく、スライドとアームを上手く使った存在感があるもの。
若いうちにはできない、円熟のプレイで、熟成感たっぷりの古典を演る。
この良さが判れば、オトナ?【収録曲】
<DVD>
1. I Feel Fine
2. And Your Bird Can Sing
3. Help
4. Taxman
5. A Hard Day's Night
6. Tomorrow Never Knows
7. Ticket To Ride
(シークレットトラック:LIVE at Bar 08:30)
8. I Feel Fine
9. Ticket To Ride
10. Help
<CD>
1. And Your Bird Can Sing
2. A Hard Day's Night
3. Help
4. I Feel Fine
5. Taxman
6. Tomorrow Never Knows
7. Ticket To Ride
zicca.net 該当商品ページ(試聴ファイルあり)
「I FEEL FINE」~「AND YOUR BIRD CAN SING」
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購入金額
2,500円
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購入日
2012年06月28日
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購入場所
山野楽器
yachさん
2012/07/16
Helpのレゲエ風が意外にマッチしていて面白かったです。
TRADROCKシリーズ。
どれもいいですね。
cybercatさん
2012/07/16
>どれもいいですね。
どれも...わざわざどうも!(^^)v
崩しすぎてもなく、でもやっぱりChar節でイイ感じです。
このシリーズ、不覚にも知らなかったので、いま買いそろえ中ですw