3月31日に製品が到着しました。IOデータ様から直接送られてきました。
IOデータ様のダンボール箱に入ってました。
バッファロー LinkStation LS-CH1.5TL、LinkStation Mini LS-WS1.0TGL/R1、Thecus N4100+に続いて4台目のNAS製品になります。
早速開封してみます。
内容物は本体の他にきしめんタイプのLANケーブルとACアダプタ、ユーティリティの入ったメディアです。
ACアダプタはノートPC用のACアダプタのような形状です。
本体のデザインは丸みをおびているLinkStationと違い直線基調の角ばったデザインです。
シンプルでいいですね。
本体背面にはUSBポートが2つあります。
ここにUSB機器をつなぐとnet USBで共有できるということでしょうね。
早速セットアップしてみます。
付属のLANケーブル1m程度とがちょっと短いですね。
設置場所が必ずしもハブから近いとは限らないと思うので、LinkStation同様2m程度のものが付属しているとちょうど良いと思いました。
まず、付属のユーティリティディスクからMagicFinderを実行するとWindowsFirewallのダイアログが表示されるので、Firewallの解除をします。
デフォルトの状態ではIPアドレスはDHCPで取得になっていました。
ひとまず、IP設定というボタンを押してIPアドレスの固定を行います。
尚、この時点ではリモートアクセスが80と443を使うのだろうと思っていたため、WHS2011のIIS7.5でリバースプロキシを設定しようと思っていました。
IP設定の画面でパスワードが要求されます。
初期パスワードは空でした。
こちらがIPなどの設定画面
IPアドレスを固定設定にして、ホスト名はひとまずIO-HDL-Aとしておきます。
これで、共有ディレクトリにアクセスができるようになります。
このままだと、設定時のパスワードがフリーな状態なので、パスワードの設定をします。
MagicFinderのブラウザというボタンを押すと、ブラウザでWEB設定画面が開きます。
この時点ではログインパスワードはまだ空のままです。
こちらがログイン後の画面です。
詳細設定から管理画面のパスワードを設定します。
システム>管理者パスワードで管理画面のパスワードを設定しました。
ここまで設定をしたところで、転送速度を見てみたいと思います。
転送速度はこのようになりました。
Core i3 2100Tで組んだWHS2011のファイルサーバと遜色のない転送速度になっています。
Readでの対比でLinkStation miniからは約4倍、Thecus N4100Plusからは約3倍の転送速度です。
せいぜい40~50MB/sくらいだろうなとか侮っていたので、この速さは驚きでした。
2012/04/03 03:00
ひとまず、本日はここまでで。
後日、WEBリモートアクセスのセットアップとPCとスマートフォンから共有ファイルへのアクセスについてレビューします。
2012/04/04 追記
このNASの目玉機能?のひとつである、リモートアクセス設定(RemoteLink2)で、WEBブラウザから共有ファイルへのアクセスができるように設定します。
WEBの設定画面の詳細設定からサービス>RemoteLink2設定とたどると、以下のような設定画面になります。
設定済みの画面になってしまっていますが、ここで、iobb.netというDDNSサービスへの登録を行わないとリモートアクセスが有効にならないようです。
これはちょっと改善してほしいなと思いました。
私の場合、WHS2011のリモートアクセスとYAMAHA RT57iのnet volante DDNSですでにドメインがあるので、登録をせずにそれでやろうかと思っていました。
Thecus N4100+ではFTPやSSHのサービスを有効にすれば登録などはせずに公開できました。
話を戻して、リモートアクセスの設定ですがポート番号の設定のところは1がHTTP、2がHTTPSのポートになります。
「接続名」はiobb.netのサブドメイン名を入力します。
「UPnP機能」のところは、UPnP機能が有効なルータであれば、「使用する」にすれば、ルータが自動にポート設定を行うはずですが・・・・
私の使っているYAMAHA RT57iだとうまく行かなかったため、「使用しない」を選択して、NATの設定とパケットフィルタリングの設定を手動で入れました。
外部ポート設定という項目は、マニュアルを見るかぎり、Softbankの携帯からだと80と443でしかアクセスができないらしく、その場合に設定する必要があるようです。
ひととおり、設定が完了したら、「確認する」というボタンを押して、設定の確認、確認画面で「OK」ボタンを押すと、設定に問題なければ「正しく設定されました」と表示されます。
リモートアクセス設定が完了したら、リモートアクセスで公開する共有フォルダの設定を行います。
共有>共有フォルダ設定 で共有フォルダの一覧が表示されるので、リモートアクセスで対象にしたいフォルダで「変更」をクリックします。
リモートアクセス共有にチェックを入れて「確認する」ボタンを押すと確認画面が表示されます。
確認画面でOKボタンを押すとリモートアクセス可能なフォルダになります。
diskとcontentsというフォルダをリモートアクセス対象に設定しました。
次にリモートアクセスをするユーザの作成をします。
画面上部の「新規ユーザ」というボタンを押すと、ユーザ登録画面になるので、ユーザ名、パスワードを入力し、「設定する」ボタンを押すとユーザの登録が行われます。
これでリモートアクセスの準備ができました。
ちなみに、私の環境ですが、Bフレッツのマルチセッションで2つのプロバイダーに接続していまして、メインで使用しているPCと、WHS2011のファイルサーバ、NASなどは別のプロバイダーでの接続になっています。
なので、設置場所は同じですが、一度外のネットワークに出てつながる形になります。
それではまず、PCからリモートアクセスをおこなってみます。
http://rm2.iobb.net/に接続すると、このような画面が表示されるので、リモートアクセスの設定を行った際の接続名を入力して「接続する」ボタンを押すとリモートアクセスのログイン画面にリダイレクトされます。
リモートアクセス設定で入力したポート番号1/remotelink/ というURLにリダイレクトされます。
ログイン画面では作成したユーザのユーザ名とパスワードを入力してログインします。
SSL暗号化を使用するにしてログインすると、いわゆるオレオレ証明書なのでSSL証明書の警告が表示されました。
ログイン後の状態です。
共有フォルダ設定でリモートアクセスの対象にしたdiskとcontentsの各フォルダが表示されています。
ひとまず、スマホからのアクセスの実験用にcontentsフォルダにDVDからリッピングしてPSP用にエンコードしたローゼンメイデン1期とハルヒ1期のmp4ファイルを入れておきました。
ブラウザからそのフォルダを見てみるとこんな形で表示されます。
ファイル名のリンクをクリックするとダウンロードまたはファイルの再生などが行われます。
ファイル左側のチェックボックスにチェックを入れてダウンロードというボタンを押すと、Zip圧縮されてファイルのダウンロードが行われます。
Zip圧縮でのダウンロードの場合は複数ファイルやフォルダでも可能です。
尚、マニュアルにはLAN間でもDDNS名でアクセスするように書かれていますが、URLをローカルIPアドレスに変更してもアクセスできました。
また、名前解決の結果が同じIPアドレスになるので、当たり前といえば当たり前ですが、WHSのDDNSであるhomeserver.com、YAMAHA RTシリーズのDDNSであるnetvolante.jpのURLでもアクセスできました。
途中、一度ルータの再起動をおこなってIPアドレスの変更があったのですが、homeserver.comとnetvolante.jpは変更がすぐに反映されたのに対して、iobb.netはなかなか反映されず、リモートアクセス設定をおこなって手動で反映させる形になりました。
DDNSのIPアドレス更新間隔はどのくらいに設定されているのでしょうか?
ここも改善して欲しい点だと思います。
2012/04/04 23:15
ひとまず本日はここまでです。
このあと、スマホからのアクセスについてとnet USB(といってもプリンタくらいしか繋ぐもの無いのですが・・・)、ちょっと実験でLinuxからCIFSマウントしてSSHトンネル経由でのSFTP接続をやってみる予定です。
2012/04/05 追記
それでは、スマートフォンからのリモートアクセスについてレビューしたいと思います。
リモートアクセスに使った端末はSonyEricsson xperia arc SO-01Cです。
画像があまり明るくない部屋でガラケー(F04A)で撮ったものなので、粒子が荒く所々見辛いですがご了承ください。
アクセス方法はPCの場合と同様、まずは
http;//rm2.iobb.net/ にアクセスします。
アクセスするとこのような画面になります。
PCの時と同様にサブドメイン名を入れて「接続」ボタンを押すと、設定したポート番号1を付加されたURLへリダイレクトされます。
ここでSSLを使うにすると、オレオレ証明書なために警告が表示されます。
スマートフォンから見る共有フォルダ一覧はこのような感じです。
ツリーが表示されず、フォルダ一覧のみとなります。
contentsフォルダを選択
そしてフォルダを選ぶと、ファイルの一覧が表示されます。
ここで、MP4ファイルを選択すると、ブラウザで開くかインストールされているプレーヤーで開くかのダイアログが表示されました。
私は「MX動画プレーヤーをインストールしているので、MX動画プレーヤーを選択しました。
すると、ストリーミングで動画が再生されます。
WiFiでのアクセスでは問題ありませんでしたが、3G回線でのアクセスでは動きの激しい部分で転送が追いつかず、音声ぶつ切り状態で、コマ送りのような感じになってしまいました。
動画の画質についてある程度目をつぶってビットレートを落とせば、SDカードにコピーすることなく外出先からメディアファイルを再生できるというのは便利ですね。
贅沢を言えば、解像度の高いものやビットレートの高いものはトランスコードしてストリーミングしてくれればなと思いました。
そこまでやるとなると、最低でもCeleronかPentiumのデュアルコアクラスが必要になると思うので、ちょっと無理ですかね。
2012/04/05 21:45
net USBとSSHの実験については後ほど追記します。
2012/04/05 追記その2
目玉機能?その2のnet USBについてのレビューをします。
USB機器をLAN間で共有できるという機能ということで、今使っているCoregaのプリンタサーバと同じような感じですね。(プリンタサーバといいつつUSBデバイスサーバとして使えます。)
まず、net USBを使うためには、NAS本体のUSBポートをnet USBで使うように設定する必要があります。
WEB設定画面の詳細設定から、サービス>USBポート設定で、USBポート2つともnet USBで使うように設定しました。
次に、クライアント側にnet USBクライアントをインストールします。
マニュアルにはhttp://www.iodata.jp/lib/からダウンロードしてインストールするように記述されていますが、これは非常に不親切に感じました。
製品名を入れて検索してもnet USBのクライアントが出て来なかったため、googleで「net usb クライアント」と検索してこちらのページが出てきました。
ソフトをダウンロードして、ダウンロードした実行ファイルを実行するとインストールが開始されます。
インストール中、ドライバインストールのセキュリティ警告と、ファイアーウォールの穴あけを行う旨の警告が表示されます。
セットアップの終了前に自動接続にするか、接続する機器を選択するか聞かれます。
ひとまず、自動接続を選択しておきました。
インストールが終了すると、再起動を要求されました。
再起動前にプリンタ(hp deskjet 5550)をNAS本体のUSBポート1につないでおきました。
再起動後、net USBクライアントを立ち上げてみると、プリンタが接続されている状態になっていました。
プリンタのプロパティからテストページの印刷を行ったところ、正常にテストページが印刷されました。
このHDL-A2.0って、そういえばGigabitなんですよね。
ということで、メーカーのサポートももう切れてますし100BaseのCoregaのプリンタサーバには引退してもらうことにします。
これでひとつ、100Baseの機器を減らすことができましたw
さて、最後にちょっと実験
今現在、Thecus N4100+のSSHサービスを有効にして、ルータの22番ポートも解放し、SSHトンネルでのリモートデスクトップ接続の踏み台として使っています。
また、常時稼動のPCにVMWarePlayerをインストールし、Linux(CentOS5)の仮想PCを立ててSCPの踏み台としても使っています。
SCPのほうはなんでこんなに面倒なことになっているかというと、N4100+のLinuxでWindows共有ディレクトリをマウントしようと思ったら、cifsもsmbfsも対応しておらず、仕方なくさらに踏み台を用意したという形です。
ということで、まずはHDL-A2.0の共有ディレクトリをマウントします。
マウント用のディレクトリとして、ユーザのhomeディレクトリにhdl-a/diskとhdl-a/contentsというディレクトリを作成しておきました。
そして、HDL-A2.0の共有フォルダをマウント
マウントできたか確認
確認ができたら/etc/fstabに
//HDL-A2.0のIPアドレス/disk /home/nishiyan/hdl-a/disk cifs username=nishiyan,password=ぱすわーど,characterset=utf8,codepage=cp932,defaults 0 0
//HDL-A2.0のIPアドレス/contents /home/nishiyan/hdl-a/contents cifs username=nishiyan,password=ぱすわーど,characterset=utf8,codepage=cp932,defaults 0 0
と記述し、起動時にマウントするようにしておきます。
起動時にマウントもできるかどうか再起動してみたところ、こちらもOKでした。
マウントできたところでWinSCPで接続してみます。
SSHトンネルで接続する場合、トンネル設定も一緒にできるWinSCPは非常に便利です。
WinSCPでSSHトンネルでの接続をする場合、セッションのホスト名に実際の接続先、トンネル設定のほうに踏み台のホスト名という形になります。
なので、セッションのほうにはローカルIPアドレス
接続>トンネルを選択して、SSHトンネルを経由して接続にチェックを入れてトンネルするホスト名に踏み台のホスト名を入れます。
今回はnetvokante DNSのホスト名でつないでいます。
ひととおり入力が完了したところで「ログイン」ボタンをクリック
hdla/contentsに移動すると、ちゃんとHDL-A2.0に保存したディレクトリが見えています。
さらに個別のディレクトリに移動し、mp4ファイルのダウンロードも成功
これで、http(s)以外にSFTPでもファイルへアクセスできるようになりました。
とりあえず、実験は成功です。
最後になりますが、実際に使ってみて良かったと思う点、改善してほしい点、要望点を上げたいと思います。
良かった点
1つ目はスマートフォンへの対応です。
動画や音楽などのメディアファイルを入れて、外部からスマートフォンでアクセスすることでストリーム再生できるというのは非常に便利です。
2つ目は転送速度の速さ
一昔前の内蔵HDDと変わらないし、Core i3 2100TのPCと比べても遜色の無い転送速度というのはストレスなく使えます。
改善してほしい点
1つ目は付属のLANケーブルをもう少し長いものにしてほしいということ。
必ずしもスイッチの直ぐ側に設置するとは限らないと思うので2~3mのものにして欲しいです。
2つ目はリモートアクセス機能を使う場合にiobb,netの登録を必ずしなければいけないというのはやめてほしいと思いました。
既に他のDDNSを使っていたり、リバースプロキシを使って接続したりということもあると思うのでこの点はぜひ改善してください。
3つ目はグローバルIPアドレスの変更があった場合にDDNSのIPアドレス変更の反映が遅いということです。
これもぜひ改善して欲しい事項です。
要望点
1つ目は、せっかくの高速転送を活かすため、USBポートをUSB3.0にするか、eSATAポートを用意して欲しいと思いました。
2つ目は、スマートフォンへのストリーミングを行う際に、大きの動画の場合、自動でトランスコードまでして配信してくれると最高だなと思います。
以上、大変長い上にグダグダなレビューになってしまった感じがしますが、これで締めさせていただきます。
最後までお付き合いいただいた皆様、こんな稚拙なレビューにつきあっていただきましてありがとうございました。
ぽんぽんぽんさん
2012/04/06
とても濃い内容でこれは勉強になる!!と思いながら読ませていただきました。
にしやんさん
2012/04/06
コメントありがとうございます。
書けば書くほど、グダグダな感じになってしまって、お恥ずかしい限りです。
元々別のNASで既にWEBアクセスで使っていたのでこんな形を取ってみました。
それなりに長文になるとやっぱサブタイトル用画像作らないと見づらいですね。
今使っているPCは画像編集ソフト入れて無くてペイントでやってるんで、GIMPかJTrimでも入れないと・・・