短編とは言え、個々がしっかり読み応えのある「業界あるある」なお話です(そうでないものもありますが)。
IT屋さんをやってると、副業できそうな機会がたまーにあるものです。友人経由だったり、親のツテだったり。で、普段の仕事とおんなじ感覚で請けてしまうと、痛い目を見る、と。
相手が若い企業家さんだったりすると、情報リテラシーを十分に備えていることが多くて(金銭的にはシビアなものの)、技術的にできないことはできないモンだと納得してくれます。
逆にぜんぜんITと関係ない分野の方が相手だったりすると、見た目が変わるだけでもう全面的にダメだったりします。アレルギー発症。壊れたー! って。
それが僕らから見て「論理的に同じ」ものであっても、操作アプローチやメッセージ、ボタンの配置でさえ変わってしまうと同一と認識してくれません。いわゆる「ITってそういうもの」という暗黙の了解が通じないのです。それはそうでしょう、彼らは別の世界のエキスパートで、ITは「道具」でしかないのですから。ITはボタンを押せば全部うまくやってくれるモンで、理屈や制限なんかの詳細な理解はハナっから必要と思っていません。
ので、そのくらい分かってくれる、を前提に副業を安請け合いしちゃうと、ひどいことになります。やるならそれなりに前提条件をつけて、面倒でも書面に残して、ですね。
今回のお話、ちょっと経験を積んで天狗になりかけた主人公には、いい薬になったでしょう。
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購入金額
599円
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購入日
2012年03月02日
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購入場所
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