レビューメディア「ジグソー」

HDDだけど、光学ドライブ

仮想ドライブ機能を持つ、USB3.0対応モバイル・ストレージ・ケース。
9.5mm厚までの2.5インチ・ストレージに対応する。

取り付けたストレージに保存された、ISOファイルをヴァーチャルな光学ドライブとして扱える機能が、本製品における最大の特徴。


この仮想光学ドライブ機能、殆どのPCで「BIOSレベルでUSB光学ドライブとして認識させる」事が出来るため、OSメディアのISOやCD/DVDブートのISOを保存しておけば、ISOファイルを直接起動ディスクとして利用出来る。

 

ハードウェア・テストやファームアップ・ディスクなど、ツールディスク類をいちいち焼かずにコンパクトに持ち歩ける上、光学メディアからの起動と比較して圧倒的に高速(USB2.0環境でも五倍以上速くなる)なため、その手の業種の方々には垂涎の品。

 

製品に付属する、合皮製のケースは割と頑丈で品質もそこそこ。
側面がゴム布になっているので、ケースから中身が抜け落ちたりしない。

USBコネクタの反対側にある銀色のスイッチは、接続先のPCにバックアップソフトをインストールしている場合は、そのアプリのスタート・スイッチとして機能するほか、長押しすることでUSBプラグアウトを実行してくれる。

このプラグアウト機能、地味に便利で「Windows側で切り離す場合と異なり、確実に切り離し」が実行される。

その右横についている黒い半円上のダイヤルは、各種モード設定用のスイッチ。
ヴァーチャル・ドライブ機能の切替や、読み込むISOファイルの切替に使う。
SONYなどが得意とした、ジョグダイヤルに近い方式のスイッチで、上下でセレクト、押し込みで決定するタイプ。

何故かマニュアルに操作系の記載がないので、一応ここに書いておく。

 

「基本操作」

・上下(セレクト動作・ISOファイルの選択)
・押し込み(決定)
・長押し込み(設定モードへの移行)

「設定項目」(長押し込みで出現)

・ModeSelect
  DualMode(HDDとCD/DVDドライブを同時にPCで認識させる)
  ODDMode(CD/DVDドライブだけ認識させる)
  HDDMode(HDDのみ認識させる)

・Setting
  LCD Bright(操作時の、LCD明度を変更する)
  Idle Bright(アイドル状態でのLCD明度を変更する)
  StandbyTime (アクセス停止時、スリープに入るまでの時間を変更する)
  LoadDefault (工場出荷状態に設定を戻す)

・Information
  S.M.A.R.T(HDD温度とHDDのS.M.A.R.T情報をその場で取得出来る)
  HDDModel(内臓ストレージの型番が取得出来る)
  HDDSerial(内臓ストレージのシリアル番号が取得出来る)
  FirmwareVer(ZM-VE300のFirmwareバージョン表示)
  USBSpeed(接続中のUSB接続規格を表示する)
  USBInputVolt(接続中のUSBが供給する電圧を表示する)

・USBConnect
  Refresh(USBを再接続する)
  SafeRemovable(USBを安全に切り離す。トップスイッチ長押しと同じ)

・Advanced
  Umount VHDD(ISOファイルを仮想ドライブからアンマウントする)
  WriteProtect(HDDを書込み禁止にする)

 

仮想ドライブの使用法

1.HDD内に _ISO という名前でフォルダを作成。

2._ISO フォルダに、ISOファイルをコピー。 

 

3.一度USBを外して付け直すか、メニューから「USBConnect→Refresh」を選択。

4.LCD画面に、コピーしたISOファイル名が出て来るので、ジョグダイヤルで選択。

 

・・・英文マニュアルすらない非常に不親切な代物なので、ざっくり全部書いてみたけども、こんなんで判るだろうか?

なお、接続自体はUSB3.0対応となっているが、その上限は150MB/s前後と結構遅いのでSSDとか積んじゃうと、4kリード以外は全く速度を生かせなくなる。

 

こちらのCDMは、crucial M500-128GB SSDを本機に搭載して取得したもの。
ModeをDualとHDDで切り替えて見ても結果は同じなので、これが上限と思われる。

M500はSATA6G対応SSDでは初期の製品とはいえ、Read450/Write200MB/s 超の性能を持っているのだが、見事に速度が出ない。
無論だが、UASPなど最近登場した接続方式にも対応していない。

 

ただし、これ「仮想ドライブ」の側でも同じ速度が出る。

これが何を意味するかというと、要は「高速ドライブでも10MB/s前後」である光学ドライブの読込速度が、十倍以上になるということ。

本製品はBIOSレベルで仮想ドライブ認識出来るため、OSのインストールブートや光学メディアブート方式のアプリであれ、問答無用で読み込むことが出来る。
そのため、例えばOSインストールで本製品を利用した場合、HDDまたはSSD同士をUSB3.0接続で転送するのと全く同じ速度で実行されるので、Windows7の場合は5分待たずにインストール・コピーを終える事が出来る。

光学メディアをコンパクトに持ち歩け、しかも格段に高速化出来る本製品は一度使うと手放せない。
製造メーカーが色々とヤバイ状態なので、見つけたら買っておくことを強く推奨する。

  • 購入金額

    4,780円

  • 購入日

    2014年11月12日

  • 購入場所

15人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • daiyanさん

    2015/01/19

    【悲報】箱の中身が行方不明
  • Vossさん

    2015/01/19

    daiyanどの

    以前購入されてたコレを製品箱にしまったまま放置→あれ、中身どこいった?
    ・・・・ってことですか、マサカ・・・・
  • daiyanさん

    2015/01/19

    使わない時はケーブルと共に箱に入れておいたつもりが
    ケーブルだけ箱の中に…
    カムバーック!
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