bond。イギリス生まれのこのユニットは女性ばかりの弦楽四重奏(ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ)。このこと自体は決して珍しいことではない。でも一般的なイメージは黒いロングスカートをはいて、クラシックの器楽曲を楚々とやる、というのがそれだろう。しかしbondはやる音楽はクラシックももちろんやるが、オリジナルやロックのカバーまで...!それをエレキヴァイオリンなどを使って激しく演奏するそのスタイルは...黒がベースだが赤やシルバーを粋に使ったメタル系の衣装!しかもボディラインも露わな...つまり彼女たちはテクニックはもちろん備えた上で馴染みやすい曲を演奏する、ナイスバディな美女たちなのだ!
デビューは2000年、でも最近ウワサを聞かないな、と思っていたらメンバーの一人が結婚・出産⇒つまり寿退職wしたとのこと。それで新メンツを加えて出直したのが本盤。最近耳にしたプジョーのプロモーションソング“四季”で、をっ、まだやってんだ、と。一人、メンバーの入れ替えがあったが、まだがんばってるな、と。「Summer」。そのプジョーのCFソング。元曲はもちろんヴィヴァルディ。打ち込みも積極的に使った、アレンジ。遠雷のような音で終わる、エキサイティングなアレンジでクラシックの殻を破っている。途中のテープ遅廻しのようなブレイクは、クラシックオンリーでは思いつかないな。
「Last Time」はストーンズの曲。実にいい感じに、クラシカルな、かつ、ポップなアレンジになっている。
「Elysium」は出だしがキーボードのコード弾きに続いて、ボイス(ライナーではボーカルと書いているが)のオブリで始まり、打ち込みシャッフルリズムに乗せて、4人のプレイが踊る曲。キーボードのシーケンスパターンとのうまいコラボは、新世代クラシックの息吹を感じる。
ともすればその美貌に騙されそうになるけれど、彼女たちの歌心はホンモノ。クラシック=敬遠でなく、肌で感じて聴いてほしい、中から自分たちで殻を破らんとするアルバムです。
ユニバーサルミュージック該当アルバムページ(試聴ファイルあり)
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購入金額
3,300円
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購入日
2011年11月頃
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購入場所
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