レース参加者の先頭をきって資本力にものを言わせた先頭チームが月軌道への輸送船をベースにしたバズワゴンがLOX/LH燃料の化学ロケットを付けて出航する。
その頃、スペースプランニングはようやく衛星軌道上のポイントゼロで、使い捨てても惜しくないダイナソアAにプラズマエンジンと長距離航行するための改造をはじめる。
いくら比推力で優れたプラズマエンジンを使っても、コース上に推進剤満載のタンクを先行させている先頭チームに勝つためには、できるだけ早く工事を完成させて出発する必要がある。
出航までの時間が遅れれば遅れるほど勝率は落ちるから、マンパワー不足を補う必要があるが、そういう人員は早々余っていないし、コストが高く零細企業にはきつい。
ミッションディレクターのマリオの同級生でカリフォルニア工科大の教授マリア・スウのつてで軌道上で研修中だったカリフォルニア工科大の学生を駆り出すことに。
改造スピードはアップするが、その頃にはムーンブラスト推進の2番手 ローリング・プレンティが出港する。
やっと宇宙船にコンパクト・プシキャットと名前がついて出航できる状態になったら、チーフパイロットであるデュークに宇宙放射線病が見つかって、長期ミッションには耐えられないと判断して、自らチャンに交代。
美紀とチャンの組み合わせで数か月のミッションを実行することになったが、オッズは一気に跳ね上がる…
●ファー・トラベラーズ・クラブへようこそ!
クルーが決まったころ、カイロン物産の元旦那がミーン・マシンの詳細情報を念のためと称して、ジェニファーに渡す。このスケジュールをもとに、マリオはコンパクト・プシキャットのエンジンテスト→そのまま出航するプランを立てて実行に移す。
衛星軌道が出航するにもプラズマエンジン噴射による安全領域を確保できるタイムスロットは大きくないから、スムーズに出航する必要があったのだ。
実用試験中のエンジンの過敏なセンサーをいくつか黙らせて、なんとかミーン・マシンより先に出航できたものの、テストのまま出航したため、メインエンジンのコントロール系の接続工事とか出航後に行うなんて有様で勝てるのか?
そんなころ、先頭を進むバズワゴンの船長からメッセージが届く。
「貴船の無事な出発を祝し、キャラバンへの合流を歓迎する。ファー・トラベラーズ・クラブへようこそ」
●いきなりクラッカー
ブックメーカーが絡んでいるから、宇宙船を妨害する輩も出てくる。
コンパクト・プシキャットは、クラッキングの兆候をつかんだ時点で、通信系とメインコンピューターを切り離した。
さぁ、これからどうなる?
●感想
まぁ、笹本祐一作品にありがちなんだけど、誰がヒロインかわからない。
ジェニファーと元旦那、マリオとスウが、美紀・チャンコンビを食ってしまってる…
でもそれも面白さにつながっているのがいいです。
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購入金額
515円
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購入日
1998年05月頃
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購入場所
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