実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
厚い本が読みたかった。この本を手に取ったのはそんな単純な理由。飛行機か新幹線+在来線か迷うほどの遠さのところへの出張。本数の問題から後者になったが、通常なら行きは出張先で使う資料をドロナワ式で作成中、帰りは報告書作成とPCでの作業をしている事が多いのだが、一つは資料に関しては必要ない打ち合わせであった事と、出先に持って行く共用PCが他者とバッティングした、ということで往復5時間以上の車中がヒマになったと...
そこで軽く読めそうな装丁で、とりあえず厚いコイツを掴んだ。
ライトノベルという分野がある。映像的な描写、軽い文体、身近なシチュエーション。比較的軽く読める小説...のはずだが...
この本は難しい。2巻組だが上下巻で色合いが全然違う。
上巻はなにか訳ありの主人公が転校生「神世希」に恋するラブコメ。非常にぶっ飛んだ文体で、テンポよく進む。飛び交う当て字、うまいタイミングで挟まれる擬音。同級生和泉との掛け合いもテンポが良くバンバン進む。これにスパイスとして神世希とそっくりのトーマという深夜学園の屋上に現れる無口な美少女のエピソードが挟まれる。新世代のライトノベルかくありたし、という感じで、すっと入ってくる。そして「今の子は(←オッサンの述懐)こうなんだろうなぁ」という納得性がある。現在(いま)の若い感性を垣間見た感じ。それが後半になるとスプラッタムービーの様相を呈し、完全に文脈が変わる。バンバン人が死ぬ。重要人物と思われたキャストも何の説明もなく。無残な殺され方。死者を冒涜するようなバラバラ殺人。どうして彼女らは殺されなければならなかったのか。バラバラ殺人の犠牲者として。どうして主人公の理解者と見えた女生徒は無残に散ったのか。そこにはなんの説明もない(そこに触れそうな部分はあるが納得性はない)。そしてその後、視点は二転三転し、学園長の関係者と思われる佐倉優希の視点になり、また主人公?の視点になり...やっと現場が女子校であり、主人公は女装して潜入調査をやっていた(らしい)ということが明かされる。男っぽい番長的表現がされたテンマこと武藤天馬もバリバリの不良として尖った描写がされたミナミこと美南楓も実は女子だった...いうのが(^^ゞ。ひょっとしたらパラレルワールドの話なのか...?
mebae画伯によるポップな画、上下巻をつなげると一つになる装丁など外見からの期待は上巻路線だけど...オッサンは後半の展開について行けませんでした...orz。前半は文句なくおもしろいんだけど....(^^ゞ。
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購入金額
2,940円
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購入日
2011年05月頃
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購入場所
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