レビューメディア「ジグソー」

女子大生、こういうのスキ!

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。生でやる方がカッコイイ音楽と機械でやらす方がイケてる音楽と。それを間違うと悲惨なことになる...そんな体験をしたアルバムをご紹介します。

以前バンドやってたときに女子大の助っ人に借り出されることがあったのは以前書いたとおり。
んで、相手は女子大なので相手のプレイヤーは当然女性。女性に人気があるパートは人が足りてるので需要がないが、人気のない、あるいは体力を 使うパートはお呼びがかかる。一番は自分のやっていたドラムス。次はギター...女性でうまいギタリストは少数だったので(少なくともcybercatの大学サークルと付き合いがあった女子大は)、リードが取れるプレイヤーが少なかった。一方、ヴォーカルとキーボードは過剰なくらいいた。ベーシストは意外に少なくなく、特に困らなかったが、スラップができる子はほとんどいなかったので、それが必要な場合お呼びが...。ただし、これは音楽のジャンルによっては、キーボードでシンセベースとしてプレイすることもあった...ので、一番呼ばれたパートのひとつがドラム。


そんなわけでジョイントライヴのたびに数曲演っていたのだが、このとき自分(たち)は「助っ人」なので曲の選択権はない。「これお願いします」と言われた曲を黙々とやるのだが...


一部のオネェ様がたは、演奏する曲の選定を、自分たちの技量・機材で演奏できるかどうかではなく、好きかどうか(これは大切なことだとは思うけど)、カッコいいかどうかで選択され、...悲惨なことになった事がある。

そんな呪われた思い出があるアルバム。当時イケてる漢達のバンドの代名詞だったBOØWYを彼女達が好きだったのは当然解る。でも聴くのと演るのは違うのよ...

このメイク...ビジュアル系の奔りとも言えるバンド
このメイク...ビジュアル系の奔りとも言えるバンド
 

BOØWY。縦ノリなんだけど、ロック。揺らぎがほとんどなく、パンク調。でもどこにもなかった。そんな曲調のバンド。本作は“BOØWY”とバンド名がタイトルだけど実は3rdアルバム。バンド名=アルバムタイトルの場合、だいたい二つのケースがある。デビューアルバム、もしくは、バンドが自信を持って送り出した作品。このアルバムはレコード会社変わって最初のアルバムで、かなり売れたので後者かな。このときのメンツは氷室京介(ヴォーカル)、布袋寅泰(ギター)、松井恒松(ベース)、高橋信(ドラムス)。松井と高橋のかちっとした土台(ベースとドラムス)の上でかき鳴らされる布袋のギターも、ソロ以外はカッチリオンビートのパンクスタイル。非常にうまい連中がやるとかっこいいんだけど、そうでないならリズムマシンなどを使った方が感じが出る。それをむりやりやったんだよね、合同練習2回だけの即製バンドで...


黒のラプソディー」。ハイスピードなシャッフルで、あまり歪んでない布袋のギターがバックビートにカッティングを入れる小粋な曲。ブレイクが多用される曲で息の合いかたがキモなんだけど、半月ほど前に初めて顔合わせした学生バンドが、たった2回の合同練習ではろくなものになるわけもなく...(T_T)


BAD FEELING」。この曲がそもそも敗因。曲は布袋のギターのブルージーなコードカッティングの導入から始まる。ドラムというかパーカッションがオーバーダブされており、16分音符で延々とリズムが続く。特にサビの部分は祭りの太鼓のような感じに。リズム的には「タッタタ、タッタタ」という簡単なものなんだけれどこの曲の重要な要素。でも手数的にこれをやりながら通常のバックビートの位置(2拍、4拍目)にスネアを入れようとすると「タッタタ、ズッタタ」となりイメージが変わってしまう。んで「cybercatさんはタム音をやってください、こちらでシンセでスネアを入れますから」といわれ、そういう役割分担になった...が、....他人の叩くリズムに合わせてスネアだけ入れるのは実はかなりむずかしい。顔見合わせてやれるリハの時は何とかなったが、案の定本番では破綻してスネアがずれボロボロ(^^ゞ。曲そのものはベースの喰いリズムがぐいぐい前にひっぱり、その祭りの太鼓のようなタムがうねりを作り、その上で布袋の堅いカッティングと、それとは打ってかわって崩したアームばりばりのリードが展開するいい曲なんだけど。

CLOUDY HEART」、Aメロはほとんどドラムのみがバック?というような、ベースがバスドラに合わせて、ギターのミュートカッティングが、8ビートのハイハットに合わせて演られる曲。Bメロ~サビに入ると一転、キーボードが入り、カッコイイ氷室のヴォーカルが、タ行に独特の味という癖がある例の歌い方で歌いキメるノリのいい曲。この曲はうまくいった。これを最後に持ってきたのが唯一の救い...(^^)v

あまりの不出来に、その後やった自分のホントのバンドでも調子が悪かったという...(^^ゞ(^^ゞ音楽自体は悪くはないんだけれど、あくまでこの項は「私的な思い入れ」なので...(^^ゞ。

あ、私の持つのは初出の頃の盤なので例によって「紙ジャケット仕様」では、ありません。

 

【収録曲】

1. DREAMIN'
2. 黒のラプソディー
3. BABY ACTION
4. 唇にジェラシー
5. ホンキー・トンキー・クレイジー
6. BAD FEELING
7. CHU-RU-LU
8. DANCE CRAZE
9. ハイウェイに乗る前に
10. CLOUDY HEART

 

「BAD FEELING」

更新: 2022/02/05
必聴度

今聴き直すと、悪くないなぁ...

10年前レビュー起こしたときには、(忌まわしき)想い出「逆」補正で☆辛くしたけど....

  • 購入金額

    3,200円

  • 購入日

    1985年頃

  • 購入場所

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • cybercatさん

    2011/11/30

    kusabuturiさん...
    >で、女子大生と浮いた話は無いんですか? ( 笑 )
    うちのサークルでくっついた、というのは数名いましたが、自分はさっぱり...(^^ゞ

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