米米CLUB。専修学校、文化学院時代から続く大所帯のバンド。楽曲に磨きをかけるとか、テクニックを先鋭化するという方向性ではなく、音楽でどうしたら楽しむことができるのか、を追求しているバンド。最近再結成もされたが、1980年代前半から続く永い歴史の中にはメンバー変遷も多く、本作はアマチュア時代から前年
までバンドを支えたギターの博多めぐみ(坂本琢司)らが抜けた後の作品となり、クレジットとしては米米CLUB本体に芸能?兼ボーカルのジェームス小野田(小野田安秀)、司会?兼ボーカルのカールスモーキー石井(石井竜也)、ベースのBON(大久保謙作)、ギターとキーボードのジョプリン得能(得能律郎)ドラムスのRYO-J(坂口良治)に加えて後にはBIG HORNS BEE扱いになるサックスとキーボードのフラッシュ金子(金子隆博)がメンバーに組み入れられており、コーラスグループSUE CREAM SUEのMARIこと天ヶ谷真利とMINAKOこと石井(後の金子)美奈子もメンバーに組み入れられている。さらにBIG HORNS BEEとしてトランペットのロッキー多田(多田暁)とヒマラヤン下神(下神竜哉)、トロンボーンの河合わかば(河合伸哉)という8+3人の大所帯。
前作まではよい意味でのアマチュアリズム臭さがあったが、腕も上がって芸能度?も上昇、スーパー大道芸ファンクグループとして確固たる地位を築いたそのアルバム。“ご飯喰う”こと“GO FUNK”。チャート1位にも輝いた、エネルギーとサービス精神にテクニックが追いついてきた作品。
「美熱少年」はジェームス小野田のイントロデュースというかたちで、司会?のカールスモーキー石井のしゃべり?で始まるヘヴィファンク。歌詞は♪微熱少年♪だけという..^^;それに小野田の奇声?ファンクにはよくある言葉遊びの不条理ソングの一種。♪ヤレ、ソレ♪と言う和風な掛け声とブラスのクロいラインのミクスチャーがよい。
「KOME KOME WAR」。彼らの最大のヒット。普段はあんまり知られていない曲をあえて紹介しているcybercatですらこの曲はハズせない。巻き舌で歌う石井と小野田の奇声、男声コーラスと女声コーラス♪セメテセメテ・・♪と♪ヤメテヤメテ・・♪がいつの間にか攻守入れ替わっているとかの表面上の仕掛けに隠されているが、ジョプリン得能のソロやタイトなRYO-Jのドラム、細かく刻むBONのベースと演奏力も高い。その奇抜なタイトルや面白い歌詞にダマされてはイケナイ。
歌詞カードには長い英語が書いてあるが、これまたほとんど意味のない言葉をつなげた「あ! あぶない !」は、でも曲としてはファンキーなギター、左右に散らされたシンセ、ブラスのラインやソロがすげぇカッコいい、クロい!
このあと彼らはドンドン上手くなり(それは演奏的にも見せ方的にも)「売れて」いくが、この辺りのカオスの魅力も捨て難い、と思ってしまうのは贅沢だろうか?元気が貰えること請け合いです!
【収録曲】
1.INTRODUCTION
2.美熱少年
3.KOME KOME WAR
4.SEXY POWER
5.BEE BEE BEAT
6.あ! あぶない !
7.OH ! 米 GOD !
8.TIME STOP
9.なんですか これは
10.FRANKIE, GET AWAY !
11.僕らのスーパーヒーロー
12.いつのまにか
13.宴 (MOONLIGHT MARCH)
14.I'M A SOUL MAN
15.MY SWEET SWEET SHOW TIME
「KOME KOME WAR」
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購入金額
3,200円
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購入日
1988年頃
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購入場所
カーリーさん
2013/04/23
なっちゃったの1作でもあります。
cybercatさん
2013/04/23
退会したユーザーさん
2013/04/23
Grand Funk なら知っている。(笑)
北のラブリエさん
2013/04/23
TIME STOPあたりのディナーショウ風味も大好きです。
cybercatさん
2013/04/23
>Grand Funk
グランドファンクレイルロードですかね。古典、でも色あせない古典ですな。
cybercatさん
2013/04/23
>来ました彼らで一番好きなアルバム!
やはりそうでしたか!
この作品は上手さとなんだかわからん勢いと、芸の深さとアツい情熱の狭間のバランスがイイですね!