この手の製品では後発で今年の4月あたりに発売されました。USB 3.0接続でHDDを複数台内臓できるということで発売当初から気になっていた製品でした。値段も少し落ち着いてきたので購入してみました。早速使用してみたので簡単に紹介したいと思います。
●センチュリー 裸族の集合住宅 USB3.0&eSATA(CRSJ35EU3)
同社の裸族のインテリジェントビルUSB3.0+eSATAコンボ(CRIB35EU3)からRAID機能を省略して1万円ほど低価格化した製品です。3TB HDDの動作も保障されています。(注意:eSATAポート又はボード側が3TB HDDに対応している必要あり)
値段の安くなってきた3TBのHDDを4台設置することで12TBの大容量外付ストレージを作成することも可能です!
<付属品>
・専用USB3.0ケーブル(2m)
・専用eSATAケーブル(1m)
・専用ACケーブル(1.1m)
・ドアロックキー
・取扱説明書
・保証書
●HDDの設置について
裸族シリーズらしく(?)HDDはそのまま本体に差し込むだけです。特に専用ステーやネジ固定などの必要はありません。とても簡単です。
手動ですがフロント・ドアとイジェクト機構が連動しているので差ほど力をいれずにHDDを簡単に出し入れ可能でした。RAIDなどに対応していないので本体の背面にもDIPスイッチなども設置されていません。説明書を読まなくても利用できると思います。
●eSATA接続
CRSJ35EU3はUSB 2.0接続より高速転送が可能なeSATA接続に対応しています。手持ちのeSATAカードを使用して試してみました。
使用したeSATAカードはドライブドア SATAボックスレイド付属品。転送速度の計測にはCrystalDiskMarkを使用しています。
eSATA接続ではシーケンシャルリード・ライト共に113MB/sと使用したカードの上限と思われるスピードが出ていました。USB 2.0の転送速度と比べると約3倍高速ですから、ファイルサイズの大きめの動画ファイルの転送なども短時間で処理可能です。(実際の転送速度についてはeSATAカード側に依存する部分が多いので参考までに。)
<注意点>
CRSJ35EU3にはeSATAカードは付属していませんのでeSATA接続で運用するためにはポートマルチプライヤに対応したeSATAポート(カード)が必要になります。一般的なマザーボードにオンボードで搭載されているeSATAポートはポートマルチプライヤに対応していない製品が多いので注意してください。
Silicon Image社製Sil3132を搭載したeSATA2カードを使用しての接続ではCrystalDiskInfo 4.0.3で型番の違う4台のHDDのS.M.A.R.T.情報は先頭から同じ型番のHDDまで表示可能です。(補足:使用するeSATAカードしだいで表示できる場合もあるようです。)
●USB 3.0接続
CRSJ35EU3の最大の特徴といえるUSB 3.0接続を試してみました。
転送速度の計測にはCrystalDiskMarkを使用しています。
USB 3.0接続ではシーケンシャルリード130MB/s、シーケンシャルライト108MB/s。
リードではeSATAをも上回るほど高速でベンチマークテストのスコアも全体的に良好です。実際のファイルコピーでの転送速度は53~103MB/sとUSB 2.0よりかなり高速でeSATAと互角といえます。
USB 3.0接続では型番の違う4台のHDDを設置した場合でもCrystalDiskInfo 4.0.3で全てのS.M.A.R.T.情報を表示可能でした。
運用中のHDDのコンディションをリアルタイムで確認できるのは助かります。
●冷却性能 HDDの温度
1時間ほど稼動させたときのHDDの温度をチェックしてみました。
計即時の室温は約27度。ツールはCrystalDiskInfo 4.0.3を使用しています。
<HDD #1~#4の温度>
・HDD温度:32~42度
アイドル時は32度前後で、ファイルを1時間程度書き込みしたときの温度は最高で42度でした。
構造上、HDDにファンの風は直接あたらないのですがリアの設置された2個のファンの風量とケース内部のエアフローが良好のようで長時間動作させてもHDDの温度は高温にはなりませんでした。問題ないと思います。
ファンの動作音については小型のファンのため風切音がして静かとは言えませんが使用しないときは電源をオフにしているのでするので差ほど気になりません。
●感想
eSATAのポートマルチプライヤ接続では使用するeSATAポート(カード)によってはCrystalDiskInfoでS.M.A.R.T.情報の獲得に制限があったりといまいち使い勝手が良くないのでUSB 3.0で複数台のHDDを搭載可能な外付けHDDケースの登場を待ち望んでいました。
CRSJ35EU3は自分の条件を満たす待望の製品です。しかし本体の構造からHDDの冷却に若干不安があり、ネットに上がる情報を参考にしつつ様子を窺っていたわけですが先日特価品を見かけてしまい我慢できずに購入してしまいました。実際に稼動させてみたところHDDの冷却性能も問題なくて安心しました。
CRSJ35EU3の実売価格は現状で約15,800円と外付けHDDケースとしては安価とは言えません。RAID機能などを搭載している上位モデル”裸族のインテリジェントビル”の実売価格は約24,800円ですから、価格的には無難なところと言えなくもありません。
愛用しているSATAテラボックスレイドと比べると汎用性の高いUSB 3.0に対応しているのでポートマルチプライヤ対応のeSATAカードの増設は不要ですからPCを選ばず大容量外付けストレージを運用できるのはかなりメリットがあります。USB 3.0接続での転送速度も高速ですし、古めのPCでもUSB 2.0で接続可能ですから運用面での汎用性は非常に高いです。
PCのデータのバックアップやデータの保管用に大容量の外付けHDDが欲しいという方、データ保管用のHDDは使用しない間は電源を落としておきたいという拘りのユーザーにお勧めでします。
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購入金額
0円
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購入日
2011年10月頃
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購入場所
Addlerさん
2011/10/18
RAID機能が無いということは4台HDDを積んだときは4ドライブ認識されるのでしょうか?
Sheltieさん
2011/10/18
そのとうりです。4台のHDDを個別に認識します。
(内蔵するHDDは1台でも2台でも3台でも問題ありません。)
1~4台のHDDを一つの外付けケースでまとめて管理できるので便利ですよ。
はにゃさん
2011/10/18
ふむふむ。
Sheltieさん
2011/10/18
以前から愛用しているSATAボックスレイドも問題なく稼動していますが、こちらの製品はUSB 3.0対応というところが気になっていたので購入してみました。
汎用性も高いですし、予想していた以上に良い感じです。
退会したユーザーさん
2011/10/18
(^0^/
今日帰宅途中に偶然このケースをショップで眺めておりました。
あー、こんな倉庫欲しいなぁ、と。
気に入った点が、RAIDじゃないトコロ!そしてUSB3なトコロ!
単に外付け倉庫として使いたい場合には、この構成の方が有難かったりしますよね。
管理がラクで。
裸族やるな。。。!
ベンチの数値もUSB/eSATA両方掲載されていて、とても解り易いです!
(^0^/
大変参考になります。ありがとうございます!
m(_ _)m
Sheltieさん
2011/10/19
ありがとうございます。
データの保管用として割り切るならRAIDは不要と思いますし4台のHDDを一括管理できるので便利です。お値段もこの手の製品の中では安めな価格帯に収まっているのも魅力ですよね。
ストライピングやミラーリングが必要な場合には上位モデルのインテリジェントビルもラインナップされているので用途や値段で選べるのも良い感じです。
退会したユーザーさん
2011/10/19
(^皿^/
倉庫HDDは外付けでイイじゃん!な時代になってきてるのかも。。。と思いました。
Sheltieさん
2011/10/20
2TB HDDを4台でも8TBですからHDDの空き容量を気にしないで録画できますから録画データ保管庫にぴったりですよね。
倉庫HDDは使わないときは電源を入れないほうが故障率は下がると考え、自分は外付けHDDで運用しています。
今では価格改定で魅力がアップしたWHS2011で余っている派パーツでPCを組んでHDDを配置してネットワークに組み込むのも良いかもしれませんね。
愛生さん
2011/10/23
なるほどぉ。
もっと安かったら、購入するのですが・・・1万を超えてくると、流石に手が出せなくなってきますね。
電源は、常に入ったままなのでしょうか?
時間が経ったら、スピンダウンとかすると嬉しいですね。
Sheltieさん
2011/10/23
自分はデータを使用したり保管した後はすぐに電源をオフにしてしまうのであまり経験はないのですが、一定時間アクセスが無い場合はHDD自体はスピンダウンしているようです。
確かに普通の外付けHDDケースとしてみると割高ですよね。一台で4台のHDDをまとめて管理できるのはとても便利なので特価品など見かけたら是非掴んでみてください。