Coco d'Or、これは、女性ユニットSPEEDの高域担当メインボーカルである島袋寛子(hiro)がジャズプロジェクトとして活動する時の名義である。「my graduation」などの大ヒットで知られるSPEEDは2000年に一旦解散し、メンバーのソロ活動に入る。その後2008年にオトナの女性グループとしてオリジナルメンバーのまま再結成されるが、この間最も活発に活動したのが島袋寛子である。この間どちらかと言えばかつてのSPEEDに近いダンサブルな楽曲をhiro名義で先行させたが、
自身も好きだというJAZZ系の楽曲をリリースするに当たり、作風の差と全曲英詩となることもあり別(プロジェクト)名義としたようだ。
ジャズスタンダードで押した1stに比べてこの「2」はR&Bやポップス、フュージョンのスタンダードにも手を広げ、より取っつきやすくなっている。引き続きCOLDFEETがボーカルディレクションなど全体プロデュースを手がけ、各曲で別プロデューサーをたてるという形式。コンセプトは夏!ブックレットの装丁も本人の写真は1枚のみであとは夏っぽい島の風景。前作とは異なり(選曲も少し傾向が違うが)どちらかと言えば生(サンプリングも多いので生っぽい、が正しいが)音を大切にしたアレンジが多い。
Grover Washington, Jr.(オリジナルのボーカリストはBill Withers)の名曲「JUST THE TWO OF US」(そいえば、すっかりこの元題の方が通りが良くなってるけど初出時の邦題が「クリスタルの恋人達」(^^ゞ...あんまりカンケ~ないんすけど..強いて言うなら「crystal raindrops fall」のところ??)。MISIAのツアーメンバーでハッピーでパワフルなサックスを聴かせるアキオちゃんこと鈴木明男がプロデュース(プレイも)するR&Bテイストあふれる曲。島袋のボーカルと絡むアキオちゃんのバリトンサックスがいい感じ。
続く「(They Long To Be) Close To You」(この邦題「遙かなる影」もよぅわからんな(^^ゞ)はCarpentersのバージョンが有名な曲だが、スローな16ビートに仕立てられていて、長澤紀仁がつま弾くアコギのコードに、松本圭司のローズ風のピアノソロが切なくCOOLだ。
「EASY」はAl Jarreauのスキャットが冴える、調が不安定な旋律を取るスピーディーな曲が原曲の高難易度の曲だが、打ち込みを使ったリズムに乗せて島袋の高域に華がある伸びやかな声が踊る。英語の発音もイイ。スキャットもキレが良く、オトナの雰囲気ぷんぷんのこの曲を自分のものとして歌えるオンナになったのねって感じ。その後SPEEDの再結成もあり、島袋は「hiro」から本名の島袋寛子で活動することを宣言したので、このCoco d'Orもソロ時代の1バリエーションでオシマイになるかな、と思ってたけど最近およそ5年振りに「3」を届けてくれた。やっぱ彼女、JAZZ好きなんだねw
【収録曲】
<CD>
1. What A Wonderful World(この素晴らしき世界)
2. La-La Means I Love You(ララは愛の言葉)
3. Ay! Cosita Linda (Merecumbe)
4. By The Way
5. Time After Time
6. Just The Two Of Us
7. (They Long To Be) Close To You(遙かなる影)
8. Easy
9. I Will Survive(恋のサヴァイヴァル)
10. Killing Me Softly With His Song(やさしく歌って)
11. Roda
12. Is It You?
13. Carnaval
14. One Love/People Get Ready
<DVD>
1. What A Wonderful World (Music Clip)
2. Time After Time (Music Clip)
3. Off Shot
Coco d'Or 2発売時のオフィシャルサイト(試聴ファイルあり)
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購入金額
3,800円
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購入日
2006年頃
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購入場所
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