KRYZLER & KOMPANY（クライズラー&カンパニー）。1990年代前半活躍したユニット。ジャンルとしてはニューエイジの棚にあることが多いが、特に初期はオリジナルよりもクラシックの名曲をわかりやすくポップにアレンジし演奏したユニット。メンバーはヴァイオリンの葉加瀬太郎、ベースの竹下欣伸、キーボード斉藤恒芳の3人構成。サンプラーやシンセサイザーで新しい音を加えるだけでなくプログラミングも駆使し、クラシックに新たな息吹をふきこんだ。非常に明快でキャッチー、ポップでCOOLな楽曲は様々なところで使われ、一世を風靡した。リズムマシンにノせてテンポアップし、サンプラーによる効果音等も使って構築された音をバックにリリカルででも覚えやすい旋律で葉加瀬のバイオリンが歌う、というのが基本路線。「クラシック」なのに「コンテンポラリー」というミスマッチが世間に衝撃を与えた。
クラシック、と言う感じではないね（この頃まだ葉加瀬はスリム、です）。
「フロム・ザ・ニュー・ワールド」。おどろしいイントロから入りリズムマシンに加えてここらへん
で超絶テクニックを見せた村石雅行が強烈なビートを叩く中、オケヒットでテーマをなぞり、シンセのポルタメントを効かしたブリッジの後、例のテーマが葉加瀬の朗々としたヴァイオリンで奏でられる。結構ノリノリの曲。
「チゴイネルワイゼン」はもともとヴァイオリンと相性が良い技巧曲だが、前半は静かなバックの上で葉加瀬が情緒豊かにテーマを奏でる。スピードアップしてリズムマシンならではの無機質なビートにノる後半はピチカートやハーモニクスを使って弾きまくり！
「くるみ割り人形」はベースのチョッパーと打ち込みながらヘヴィメタル風のドラムとディストーションギターっぽい音のリフで始まる。例のテーマが始まるとドラムの打ち込みはさらに隙間ないほどの音数になり、超ノリノリ。ギターソロのような節回しのヴァイオリンソロに続いて、ベースのチョッパーブリッジがある。かなり激しい。
彼らの活動はたった5年だったに過ぎないけれど、クラシックとはお行儀良く聴くもの、という意識を変えた点では偉大でした。結構若い女性ファンも多く、「キャーキャー言われる」クラシック畑の人たちでした。そういう意味でも、異種、でしたね。
【収録曲】
1. フロム・ザ・ニュー・ワールド
. FROM THE NEW WORLD from Symphony No.9「From The New World」Op.95／Antonin Dvorak
2. 春
. SPRING from Concerto 「The Four Seasons」／Antonio Vivaldi
3. 花の歌（花の歌／G線上のアリア）
. FLOWER SONG(FLOWER SONG/AIR ON G-STRING)／G.Lange/Johann Sebastian Bach
4. チゴイネルワイゼン
. ZIGEUNERWEISEN Op.20／Pablo de Sarasate
5. 恋は魔術師
. RITUAL FIRE DANCE from Ballet 「Love, The Magician」／Manuel de Falla
6. カルメン（カルメン／天国と地獄）
. CARMEN(CARMEN/ORPHEUS IN HADES／G.Bizet/Jacques Offenbach
7. トルコ行進曲
. TURKISH MARCH from Piano Sonata No.11 in A,K331／Wolfgang Amadeus Mozart
8. ビューティフル・ドリーマー
. BEATIFUL DREAMER／Stephen Collins Foster
9. くるみ割り人形
. MARCH from Ballet Suite 「The Nutcracker」Op.71／Peter Ilyich Tchaikovsky
10. 水族館
. AQUARIUM from The Carnival of The Animals／Charles Camille Saint-Saens
mora試聴ファイル「KRYZLER & KOMPANY #」（最近専用ソフト［無料］が必要になりました）
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購入金額
2,800円
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購入日
1991年頃
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購入場所
kazさん
2011/09/25
ちなみに、CD、全部持ってまーす。（＾＾）
cybercatさん
2011/09/25
＞ちなみに、CD、全部持ってまーす。（＾＾）
そうでしたか！
自分は初期中心だなぁ．．．（←コレクターとしては珍しく全盤制覇してない）