中西圭三。最近はおかあさんといっしょの体操の曲「ぱわわぷたいそう」の歌や作曲者として、またCM曲やTV番組のテーマ曲の作曲家として有名だが、歌もウマイ。久保田利伸に少し遅れて出てきたが、まだ久保田がポップスの側面が強かった頃は声質が似ていたせいもあり、良く比較された。ただ中西の方が全体にキャッチーで、ポップであるため提供曲は多い。そんな曲達を自身で歌ったのがこのアルバム。
オリジナルに比較的忠実なアレンジで「あれっ?これなんの曲だっけ??」というほど崩れているのは一つもない。しかし、楽器のバランスは相当変わっており、特にZOO
などダンスユニットに提供した曲にそれは顕著。
1~3曲目はそのZOOに提供した曲。その中ではやはりZOOのメンバーであったHIROが立ち上げた新ユニットEXILEもカバーした「Choo Choo TRAIN」が出色。元曲とテンポもほぼ同じ、アレンジもほぼ同じだ。強いて言うなら曲の頭が喰って始まるくらいか。でもミックスは大きく異なり、元曲のリズム強調でベースブリブリのものからストリングスとギターのカッティングがかなり目立つミックスになっている。ソロ部分もストリングスだ。ノリは良いのだが躍動感よりも優しい感じがある。
「Present Pleasure」は少しテンポが落ちているが、元曲と違うのは厚いブラスバンドのバック。オブリガードが常に聞こえていて曲に深みがある。
「悲しみにキリがない」。まるでマイケルジャクソンのスリラーのようなベースラインが延々と繰り返される中、難しいコード進行で難易度の高い曲。この曲もリズムギターが気持ちいい!
「Choo Choo TRAIN」と売れ筋を争うブラックビスケッツの「Timing」もパーカッシヴなリズムギターがフューチャーされている。昔懐かしいシンセドラム(ピューン、ピューン)の音が嫌みでなく懐かしいノリを出している。
これだけ目立っているリズムギターなので誰かと思って改めてクレジット見ると結構ばらばら。リズムギターが目立っている曲だけでも、、古川望、梶原順、SEOUL 痛 SOULと3人が関わっている。でもきちんと統一された風合いとなっているのはさすがだ。
近年は人前で歌う機会も減っている中西。もう少し一般に知られても良い、アーティストです。
【収録曲】()内提供先シンガー
1. NATIVE (ZOO)
2. Choo Choo TRAIN (ZOO)
3. Present Pleasure (ZOO)
4. 悲しみにキリがない (池田聡)
5. 冷たいキス (ICE BOX)
6. 落日 (ICE BOX)
7. angel (米倉利紀)
8. KISSが哀しい (郷ひろみ)
9. Timing (ブラックビスケッツ)
10. 小さな勇気 (亜波根綾乃)
中西圭三公式サイト
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購入金額
3,059円
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購入日
1998年頃
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購入場所
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