もんた&&ブラザーズ。あのハスキーな歌声とバカ売れした「ダンシング・オールナイト」を思い出す人が多いだろう。ちょっと通ならば西城秀樹の「ギャランドゥ」の作詞作曲者としてか。でも売れた曲がその人をあまねく言い表しているとは限らない。
"Act1"、その名の通りもんた&&ブラザーズのファーストアルバムだ。このアルバム、実はかなりレベルが高い。いわゆる一般的に「売れた」曲は当然レコード大賞の「ダンシング・オールナイト」だが、あえて後半にその曲を持ってきたところからすると、ソコに行き着くまでの曲順が、実はもんたの言いたかったことかもしれない。
1曲目はブルージーなバラード、「Sing Song Blues」。ツインギターのこのバンド、パーカッシブなカッティングとオブリが左右チャンネルから交互に聞こえる構成(そういえば玄人受けする巧者、ギターの角田順はこのバンド出身)。ちょっと編曲は歌謡曲っぽいが十分カッコイイ。「ムード・オン・ムード」はブラシを使いながら「いわゆるブラシ奏法(スネアヘッドををブラシでこする)」を使わない変わったアプローチ。バイオリンソロとエンディングの倍速のホンキィトンク調のピアノ、Jake H. ComceptionのクラリネットがとってもJAZZY。
7曲目の「Burning」は3連符とシンコペーションを多用しながら、ツインギターならではのライヴ感で攻めるロックチューン。ピアノとハモンドのみに絞ってあるキーボードがいい感じ!
こうして聴いていくと「ダンシング・オールナイト」が一番「ふつうの」曲に聞こえてくるから不思議である。
このアルバムは希有な歌声をもつボーカリストが自分の可能性に挑戦した作品であり、バラードあり、ロックあり、ジャズあり、カントリーあり...一番歌謡曲的な曲が記録には残るが、自分の記憶には別のカラーのアーティストとして焼き付いている(「ダンシング・オールナイト」が嫌いなワケではないけど)。
しかし、日本レコード大賞金賞受賞の曲が入ったオリジナルアルバムが廃盤かぁ...
大賞受賞曲はベスト盤などで今でも入手できますが、受賞曲以外にさらに上質な曲があるだけに非常に残念です。
時の流れを感じる、出来事でした。
【収録曲】
1. Sing Song Blues
2. Last Drive
3. ムード・オン・ムード
4. ジャーニー
5. Look at me
6. DonーZoーKo
7. Burning
8. ダンシング・オールナイト
9. Singing in the falling rain
10. I'm Singin for you
もんたよしのりオフィシャルブログ
moraの当アルバムダウンロードページ[試聴ファイルあり]
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購入金額
2,000円
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購入日
1992年頃
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購入場所
kazさん
2011/07/26
cybercatさんがカバーされている範囲も相当広いですね。(^^)
cybercatさん
2011/07/26
>cybercatさんがカバーされている範囲も相当広いですね。(^^)
まだまだいきまっせ~。