とりあえず手持ちでの動作確認結果まとめ
スペック通りの動作を確認したマザー
◎ASUS P8Z68-V PRO/GEN3(1.25V 1600動作OK)
◎ASRock Z68 Pro3-M(1.25V 1600動作OK)
電圧等がスペック通りに設定できなかったマザー
○MSI B75MA-P45 (1600動作OK 但し電圧設定の下限が1.35V)
●Intel DH77DF (1600動作OK 但し電圧設定変更不能で1.5V)
▲Foxconn H67S-B3 (マザーの仕様により1333動作 電圧操作不可能)
動作はしたが細かいテストをしていないマザー
?ASRock X79 Extreme6 (1.40V 1600動作OK 他メモリと混載しているので1.25Vは未確認)
?ASRock ASRock 890GM Pro3 R2.0 (1600動作OK 一時的使用だったので電圧は1.5V)
今のところ「起動さえしない」マザーには当たっていない。
後半で触れているZ68 Pro3-Mによるスリープ復帰不能はBIOS1.40で症状が変化しほぼ解決しています。
【追記終了】
調子いてXeonE3-1260L&ASRock Z68 Pro3-Mを導入してしまったわけですが、実はこいつらを動かす為にPatriot PSD38G1333KH(DDR3 PC1333 4GB*2 以下Patriot)を不幸袋マザーPCから貸し出していた。つまりZ68用のDDR3メモリを買わないとならない。
Z68マザーだし、DDR3 1600メモリとか試してみたいのも事実。電圧も一般的な1.5Vに収まる物も増えているしって…なんだこの1.25Vの1600メモリ!
という訳でG.skill社製のF3-12800CL9D-8GBSR2を購入。ヒートスプレッダいらねえだろって言いたくなるような電圧だな。
メモリの場合低電圧といっても元々の消費電力が少ないため、PC全体の数値から見ると微々たる差しかでない。1年半以上前の記事だけど、ASCIIにこんな記事もある。
という訳で省電力化の効果は微量であることは判っていながらF3-12800CL9D-8GBSR2を試してみましょう。
この低電圧メモリのウリっていうのはどちらかといえば、「高クロック動作だけど電圧が低いので発熱が少なく長時間のゲームも安心ですよ」という意味合いが強い。
迫力あるヒートスプレッダやパッケージデザインからも「エコロジー」というより「ゲーム向け」のコンセプトがにじみ出てる。銃を模したデザインにスナイパーの名前とか周囲のパーツぶち抜きそうっすよ。
ちなみにメモリには2011 JUNの文字が。これ注文したの6月13日で届いたのが14日。出来立てほやほやじゃないっすか。
●取り付け
見てのとおり今までつけていたPATRIOTより高さがあるのでCPUクーラーとの干渉が心配。とにもかくにもCPUクーラーのNINJYA3がでかすぎる。とりあえずファンをはずして押し込んでみた。
記事頭の写真ではCPUクーラーから遠い2番4番スロットを使用したのだが、これだと2番スロットのメモリがファンクリップにぶつかてしまった。
結局この後クーラーに近い1番3番に付け替えるハメに。完全にクーラー下にメモリがもぐりこんでいるので取り外しはクーラーを外さなければならない。しかもこのクーラーはマザーを外さないといけないから…考えないで置こう。
それにしてもいざ基盤にくっつくと余計兵器っぷりが増すな。
●起動と設定
この手のメモリというのはマザーのBIOS(UEFIだっての)との兼ね合いもあって、うまく設定できなかったりするのだが、ASRockサイトにはF3-12800CL9D-8GBSR2、G.SkillサイトにはZ68 Pro3-Mとそれぞれ動作確認の型番が載っているので大丈夫だろう。
但しCPUが動作保障外のXeon E3だけどな!!
無事UEFI画面にたどり着き、設定を確認すると前のメモリの設定が残っているのか1333駆動。中途半端に残られるのも面倒なので設定リセットをかける。
このカッコイイ解説書ではマニュアル設定を推奨しているので各種項目を指定の項目に。確かコレ同じocmemory社が扱ってるメモリのパッケージに使われてるキャラだったと思ったが、こんなところにもいらっしゃったのね。あれのポスター欲しかったけど当のメモリはトリプルチャンネル用セットなので縁が無かった。
今回のマニュアルは予想外のゲットなので結構嬉しい。
せっせと設定を終えると無事OSも起動。1.247Vの設定で確かに動いていらっしゃる。当然PC1600動作なのでエクスペリエンスインデックスのメモリ評価も7.6から7.8に上昇。一番メモリ項目が高くなったぞ。
ちなみにクリスタルマーク2004R3のメモリ項目は44700→52000に増加。すげー。
●消費電力
早速ワットモニターを接続しシステム全体の消費電力を計測。
ちなみに電源はAYAKAZE300、E3 1260LとZ68 pro3-MにHD5750がささっている。
アイドル時は定格PATRIOTより3W減の48W、Prime95時は7W減少の83Wといったところ。こうしてみると案外大きな差が出ているように見える。
しかし上記のPatriotメモリの電圧下げて遊んだ事があるのだけど、1.35Vくらいでも(高負荷テストはしていないが)動作し、定格1.5V比でアイドル時は2W、Prime95時は5Wくらい下がっていた。つまり普通のメモリでもそれくらいの動作はできる場合がある。
ただメーカー側で低電圧動作を想定してくれている安心感はかなり大きいし、1333から1600に速度アップしているのだからよし。
●目覚めが悪いスリープ
さてここまできて問題が。スリープ(S3)からの復帰に失敗するのだ。メモリ交換前は問題なく使えていたのだからメモリが原因な気がするが、メモリチェック等ではまったく問題ない。復帰の際電源ボタンを押すと一瞬電源が点き、その後もう一度電源が入りなおしてファン類は回るが画面出力が無いという感じ。
再起動の時も以前は電源が入ったまま再起動後のUEFI画面に行くはずが、一旦完全に電源を落としてから再起動されている。
いろいろUEFIを弄繰り回したところ、どうやらメモリをPC1600動作させた時に電圧が1.3V未満の設定だとこの現象が起きるらしい。
PC1333動作だと1.2Vまで下げてもスリープや再起動時の挙動変化がない。むしろPC1333なら1.2Vで動作するのかよすげえ。徹底的に低消費電力狙うならこの設定もありか。
しかしせっかく1600メモリ買ったんだし1600で使いたいところ。選択肢としてはスリープ機能を安全のためBIOS上で停止した上で1.25V PC1600動作を続けるか、電圧を1.3Vまで上げてPC1600動作&スリープを使うか。
結構席を外すときとかにスリープにはお世話になっているし、1.25Vと1.3Vの間にはPrime時でさえ1W程度しか差があるように見えない。結局このメモリの規定電圧とは異なってしまうが1.3V動作にすることに。
しかしこのスリープ復帰不可の現象、ほかのASRockマザーでCPUをオーバークロックした再に起きるという現象に原因はともかく症状だけは酷似している。更に1.3Vで起動した後OS上のBIOSユーティリティを使って1.25V動作にするとスリープ後復帰が可能になる(一度再起動すると1.25Vでの起動になるのでもうダメだが)。
何処となくZ68 pro3-MのBIOS(UEFI)の動作が影響している感があるが…
何せXeonE3-1260Lという動作保障外のCPUな上に特殊な低電圧メモリの使用。普通に起動するだけでも感謝せねば。BIOSの更新が出てきてそれでうまく1.25V動作するようになったらいいなぁ~
しかし、変態なParhelia&4CoreDualSATA2マシンをカバーするための無難なゲーム用マシンだった筈なのに、XeonE3-1260L、Z68 M-ATXマザー、ファンレスHD5750、低電圧メモリと十分変態化ししまった…。
入院中の7/11日に1.40がリリースされていたので早速試してみた。一応公式の説明には「Modify default setting for IGPU voltage.」とある。IGPUってのはIntelCPU内蔵グラフィックの事。確認してみると確かに今までデフォルトがAutoだったIGPU voltageが固定モード(1.25V)になっている。
この状態でF3-12800CL9D-8GBSR2の規定値である1.25V PC1600駆動に設定すると再起動時の電源遮断も無く見事スリープ復帰に成功。しかしこの状態だとワットモニター読みでアイドル時消費電力が10W程高くなっている。
これでは本末転倒なので電圧をAutoにしてみる。つまりBIOS1.30以前と同じ状態。
そうするとやはり再起動時の電源遮断が入るので「あーやっぱり今回もだめか」と思いつつスリープを決行…なんか普通に復帰した。
消費電力は元の値に戻り、メモリも規定動作。そしてスリープも問題ない。再起動時の電源遮断は実害無し。パーフェクトだウォルター。
結局IGPU周りの電圧で動作が変わるのは判ったのだが、元のAuto設定にしてもスリープの動作が改善したところをみるとしっかりAsRock先生が対策してくれたということでしょうか。ありがたやありがたや。
ちなみに同じ設定でi5 2500Tで使用した時は再起動時の電源遮断も無かった。XeonE3というイレギュラー動作のせいだろうか?ただ旧BIOSでどうなるかは不明なので、とりあえずコレを使うときは最新版のBIOSにするのがよいでしょう。
1.25V 1600駆動は一度設定さえうまくいけば非常に魅力的。現在は価格もこなれてるので普通のメモリ+αの付加価値を求めるのなら選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
ところで基盤が緑のロットもあるらしいですね。レア?
4枚挿し時の挙動編
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購入金額
8,900円
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購入日
2011年06月14日
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購入場所
OVERCLOCK WORKS(通販)
とっぷりんさん
2011/06/20
コーヒー吹いたわ。
下小川さん
2011/06/20