所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。音楽界に記された巨大なフットプリントが時代の波に洗われ霞んでしまっている場合があります。そんな記念碑的名盤を発掘してご紹介します。
“Anywhere You Go”。AOR界に燦然と輝く金字塔。プログレ~AORへ変遷したバンドAMBROSIA
で、ギターとヴォーカルを担当していたDavid Packが1985年に出したファーストソロ。TOTOからJeff PorcaroやMike Porcaro、The Doobie BrothersからMichael McDonald、さらにあのJames Ingram(Quincy Jonesの秘蔵っ子!)などそうそうたるメンツが参加。
その結果、AORというジャンルを識るのに絶対に避けては通れない名盤中の名盤となっている。
なんといっても2曲目「I Just Can't Let Go」。王道中の王道。曲自体は殆ど一人バンド状態でドラム以外は本人の多重録音だが、コーラスのMichael McDonaldとJames Ingramのハーモニーが超豪華。後期Doobiesを彷彿とさせる。Ernie Wattsのサックスソロは短いがまさにAOR!
4曲目「My Baby」も同じ路線(こっちにはMichaelとJamesは不参加)。ラストの「Just Be You」は切ない王道バラード。
一方AMBROSIA本来(?)のプログレ的要素をもつ曲もある。John Robinsonの重くて硬いドラムが光るハードな7曲目「Do Ya」、続く8曲目「Prove Me Wrong」は同じハードな曲でも名手Jeff Porcaroがややルーズなノリで引っぱる。特に後者は重いAメロと倍速となってスピード感溢れるサビ、また半速でヘヴィに戻る2コーラス目と変化がおもしろい。
でもご紹介しようとAmazonにつなぐと現在廃盤中らしい。こんな名盤が埋もれてしまっていくのだから、時の流れは恐ろしい。新品はプレミアついてるし。ただ私の所持する盤も長くアナログ盤が廃盤になっていたとき待望のCD化で即入手したもの。またそんな再版を望みたい。
【収録曲】
1. Anywhere You Go
2. I Just Can't Let Go
3. Won't Let You Lose Me(愛を消さないで)
4. My Baby
5. That Girl Is Gone
6. She Don't (Come Around Anymore)
7. Do Ya
8. Prove Me Wrong
9. No Direction (No Way Home)
10. Just Be You
The David Pack Official Website
「I Just Can't Let Go」
AORが輝いていた頃、アメリカが輝いていた頃を識りたければ
この頃のアメリカは「憧れの」国だった。
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購入金額
2,500円
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購入日
1992年頃
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購入場所
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