それまで実際の動作クロックは僅か700MHzという、PentiumIII-S 1.4GHz(Tualatin-512K)を搭載したPC-9821Rv20/N20を使っていた私にとって、3GHzという周波数自体が強烈なインパクトを持っていたのです。
ただ、組み立てた当初こそある程度満足していたものの、しばらく使い込んでいくと体感速度という点では「この程度か」という印象しか受けなくなっていました。体感速度の足を引っ張っているのは一体何なのかという点が気になり、ビデオカードをアップグレードしたり、メモリを足したりと色々試みたのですが、結論から言えば遅さの最大の原因はこのCPUでした。
CPUをクロック周波数が400MHz向上し、L3キャッシュを2MB追加した形となる、Pentium4 Extreme Edition 3.4GHz(Gallatin)に交換したときが、最も体感速度が向上したのです。
また、Northwood以降のPentium4上位モデルではHyperThreadingも有効になっていたのですが、これがそれほど有効には働いてくれませんでした。動画エンコードなどを実行すればメリットはあったのかもしれませんが、当時のPCで動画エンコードはあまり実用的ではありませんでしたし、それ以外の分野ではまだ並列処理を必要とする機会はそれほど多くはなく、2スレッドを動かせるよりも1スレッドを高速に処理できる方が実効速度に貢献してくれたのです。
どうしても3GHzというクロック周波数に対して過剰な期待を抱いてしまっていたという部分もあるのですが、使ってみると案外満足感の低かったCPUです。後にPentiumM(Banias)を搭載したノートPCを買った際に、やはり大事なのは周波数では無いということを、より強く実感させられることになりました。
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購入金額
24,000円
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購入日
2004年02月頃
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購入場所
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