他の競合メーカーの半額で同性能と圧倒的にお買い得。3Dゲームも十分動くし、TDPはたった18W、LED液晶で明るくて薄い。
ただし、HDMI、Expresscard、USB3.0、PCカードは実装できなず大きめの筐体の割に拡張性はあまりない。
もくじ
・梱包と開封
・スペックをオフィシャルより一部抜粋
・デザイン(ビジュアル)
・デザイン(ハードウェア)
・性能
・ゲーム性能
・動画
・拡張性(外付けGPUの予定が・・・)
・拡張性(内部)
・搭載されているHDDについて
・メンテナンス性
・要望
・さいごに
・リンク
■スペックをオフィシャルより一部抜粋(カッコ内は筆者補足)
製品シリーズ Lenovo G475
製品番号 436022J (←海外では若干バリエーションがあるようで、この製品番号が細かい構成をあらわす)
OS Windows7 Home Premium 64bit 日本語版
APU E-350
動作クロック 1.6GHz(←TDPは18W)
三次キャッシュ 1MB
チップセット AMD A50M Fusion
セキュリティー セキュリティー・キーホール、パワーオン・パスワード、ハードディスク・パスワード、スーパーバイザー・パスワード
メモリ 2GB(2GBx1)(PC3-8500 DDR3 SDRAM) / 8GB(最大二枚・最初から2GBが一枚刺さっている)
HDD 250GB(5400rpm) (シリアルATA/2.5インチ)
光学ドライブ DVDスーパーマルチ(←CD DVDに書き込み可能、尚ブルーレイは読込不可)
GPU AMD Radeon HD 6310
液晶 LEDバックライト 14型 HD液晶(1,366×768ドット、1,677万色)、光沢あり(←LEDなので薄い)
最大解像度 2,048x1,536ドット、1,677万色(VGA出力)
ポート類 USB2.0x4、VGA端子、LANポートx1(RJ-45)、マイク端子・イヤホン端子
無線LAN 802.11 b/g/n
イーサネット 10BASE-T/100BASE-TX
カメラ 30万画素
カードリーダー SD、マルチメディアカード
入力 89キー日本語キーボード(←)、タッチパッド、OneKey™ Rescue Systemボタン、ミュート・ボリューム調整ボタン、パワーボタン
最大消費電力(W) 40
アイドル 7.05
低電力モード 0.77
保証期間 一年(←ヤマダの場合延長保証に加入制限がある)
■梱包と開封
ちなみに箱は質素ながら梱包は結構しっかりしていた。
マニュアル類
附属品。ACアダプタは小さ目(消費電力が低いからだろう)
液晶は光沢液晶。30万画素カメラ。マイクもついているからこれだけでスカイプなどのテレビ電話やボイスチャットもできる。
AMD Visionロゴつき。パームレストはシャドーストライプになっている。ぱっと見シンプルだけどよく見れば・・・っていうのが結構ツボ。
キーボードは新型iMacみたいにキーが独立していてカッコイイ。(打ち間違えが少なくなるらしい)
■デザイン(ビジュアル)
全体的にプラスチック。でも美術的なデザインはシンプルなビジネスユース向けデザインで纏まっている印象であり決して安っぽくない。
■デザイン(ハードウェア)
このへんはさすがLenovoだ。IBMの血を引いているだけのことはある。ちゃんとUSBが分散配置されている。
(他社の頭の悪いデザインだとたくさんUSBポートがあってもなぜか密集して集中配置され、すこしでも図体の大きいUSBデバイスを挿すと干渉してしまい他に挿せなくなるやつもある。)
■性能
Fusion APU 搭載。AMD E-350である(CPUは1.6GHz、グラフィックはRadeon 6310)
Radeon6xxx系なのでDirectX11に対応しており、最新グラフィックを表示可能。
現在リリースされているグラフィック統合プロセッサで唯一のDirectX11対応。
■ゲーム性能
3Dmark06でスコア2000オーバーである。
これはIntelのグラフィック統合CPUのClarkdaleは調整しても3Dmark06でスコア2000になかなか届かなかったことを考えると劇的な性能差であるといえる。
実際、E-350はBattlefield2のころのゲーム向けハイスペックPC並の性能だといえる。(6600GTが環境にもよるが同レベル)
CPU性能はモバイル向けCPUであるから性能が高いとまでは言えないが必要十分。CPU依存の強いゲームではカクツクこともあるだろうが多少FPS(フレームレート)に妥協できれば十分いける。
アクション性の高い最新ゲームでグラフィック最大設定は現実的ではないが、決して「最新ゲームがダメ」というわけではない。例えばCivilizationVのようなDirectX11採用だけどアクション重視ではないというゲームなら十分いける。
むしろ向いていないのは、CPU依存の大きいゲームだ。戦略ゲームでEuropaUniversalisIII、Hearts of Iron III、Victoria IIといった(というか全部エンジン同じだが)複数のAIが並行して働いているようなゲームだ。GPU負荷があまり大きくないので相対的にGPU性能が高くてCPU性能が低いE-350ではこのタイプのゲームは遅くなる。まあそういったゲームは多少動作が遅いところでゲームならない何てことはないのであまり問題ない。
3D mark 06 1.2.0のフリー版
結果はこうなった。余計なプロセスは切ってないし、うっかりスカイプのチャットをつけっぱなしだったが2000点はキープできた。
結果のリンクは → http://3dmark.com/3dm06/15682517
http://3dmark.com/3dm06/15682517
詳細。出荷状態ではDisplaydriverのバージョンは8.792.2.4000となっている。
Catalyst Control Centerで確認すると 8.792.2.4-110125a-...となっているので、2010年11月版のCatalyst 10.11(ディスプレイドライバver8.791) 尚Catalyst 10.12からはディスプレイドライバver8.801になる。だから10.11系なのだろう。富士通のFusion APU E-350搭載のノートLIFEBOOK PH50/Cも同じ8.792だったし、ASUSのE35M1シリーズも同様。E-350ではこれが一番安定するとされているのだろうか?
ちなみにG475のドライバのダウンロード先は→http://www-06.ibm.com/jp/domino05/pc/download/download.nsf/jtechinfo/drivers_show_4210
http://www-06.ibm.com/jp/domino05/pc/download/download.ns...
といっても2011年4月末リリースの11.4ではFusion APUも対象製品にリストアップされている。
(ノートの場合はPCのメーカーからリリースされる場合もあり、SONY、Panasonic、東芝はインストールしないように注意されているが、Lenovoは注意されていないため対象製品と考えていいだろう。)
■動画(Youtubeやニコニコを快適に!)
Radeon HD 6310搭載だからFullHDの再生にもついていける。おまけにAMD/ATIの高画質化技術(アップスケーリング)であるUVD3.0が使えるのはすばらしい価値がある。
Flash10.1からストリーミング動画のGPU再生支援が実装され、またRadeon6xxxに実装されたUVD3.0は低解像度の動画を高画質化する機能があり、それもFlash形式の動画たとえばYoutubeやニコニコ動画にも対応している。
だからエコノミー画質も高画質化してくれるといったうれしい機能があるわけだ。尚、DVDや動画ファイルも高画質化(アップスケーリング)も可能で対応するメディアプレイヤーで有効になる。(WindowsMediaPlayerなどで対応、ちなみにGOMplayerは未対応)
残念なのがこのノートPCにHDMI出力がないこと。あればリビングの大型テレビにそのままつなげて音も出るからゲームや動画・映画だって可能だが、RGB出力端子なので不可能ではないが汎用性にやや欠ける。
■拡張性(外部)
PCカードスロットはない。だからSound Blaster Audigy 2 ZSノート版とかが使えない。(ゲームノート目的としては非常に残念)
USBは2.0まで対応。残念ながら3.0ではないが必要十分だろう。
Bluetoothも無い。(といっても数百円で売っているUSBのBluetoothレシーバーをつければ済む話)
無線LANはある。n方式にもしっかり対応。
HDMI端子が無い。Displayportも無い。おかげで困ったことにリビングの大型テレビにつなげて動画やゲームといったことがやりにくい。(VGA端子はあるから無理ではないが面倒だし音声出力は不可能)
Expressカードスロットもないので、USB3.0増設とかが不可能。
■拡張性(外部に外付けグラフィックカードをつけてみたかったが・・・)
買ってから気づいた残念なポイント。G475にはExpresscardスロットがない。
もしあったら・・・ということで予定してた妄想。Fusion APUの可能性について。
ExpresscardはPCI-Expressと互換性がある。それを活かしてグラフィックカードを外付け化するという変わったパーツが存在する。今まではキワモノ扱いだったが、Fusion APUなら使い物になるパーツになり得たとおもう。
E-350は元々Radeon HD6310搭載だから、ふだんからCatalystで動作する。外付けで増設するグラフィックカードもRadeonであれば同一のドライバで対応可能なはずなので、単純に着脱するだけで活用できて便利だ。
ゲームしないときは普通のノートPCとして、ゲームなどの高付加作業するときはExpresscardスロットに外付けGPUってのが可能になる。
こういった発展的な活用法はAMD陣営がCPU GPU (APU)にチップセットまで全部自社開発可能で、ローエンドからハイエンドまで全てカバーしている点から他社よりはるかに有利である。
Intelはグラフィック統合CPUを既に投入しているし、チップセットも強いが、主力はあくまでCPUでありハイエンドゲーム目的に供するほど高性能GPUが無い。
nVidiaは最近Tegraという新型統合CPUで鳴らしているがIntelやAMDほどシェアを持ってるわけないし、そもそもTegraがどれほどWindows環境に対応しているか未知数だ。それにTegraのグラフィックは、Windows環境下でnVidiaの高性能GPUを動かすためのドライバForcewareとはおそらく違うドライバで動いているとおもわれ、AMD環境でおそらく可能な外付けグラフィックカードを必要に応じて着脱するというのがいっそう難しい。
その点でAMDはFusionの名の通り、こういった分野ではかなり先行しているといえるだろう。
・・・だからこそこのG475にExpresscardスロットが搭載されていないのが残念でならない。
■拡張性(内部)
また内部の拡張はノートだからどこも大差ない。HDDやメモリ周りは十分な拡張性がある。尚Atomなどといっしょで、CPUが(この製品の場合はAPU)がマザーボードに直付けなので交換不可能。
ダメ押しすれば比較的大型ノートPCだし、Windows7 64bitも搭載しているのだからメモリスロット4本あってもよかったんじゃないかと思う。
現実的には、2.5inchのHDDを大容量なものやSSDに換装するとか、ブルーレイでドライブに交換するとか、Bluetoothレシーバーを内部につけるといったことが現実的にできる範囲だろう。
HDDからSSDへの換装はおそらく劇的なパフォーマンスアップにつながるものと思われる。
これはHDDの弱点であるランダムアクセスの弱さをカバーすることができるためだ。
ちなみに内部にはmini PCI Expressがあるらしいので分解状態なら上述の外付けGPUも不可能ではない。まあその時点で取り回しがきわめて悪いノートPCになるだろうけど
■搭載されているHDDについて
搭載されているHDDの型番はST9250315AS 250.0GB。
これはSeagateのMomentus 5400.6シリーズ。2.5インチで5400rpmでキャッシュは8MB、SATAII、厚さは9.5mm。100Gsの衝撃に耐えるらしい。
なおデフォでは250GBはCドライブ200GB、Dドライブ50GBというふうに分けられている。
Crystal Diskmark Nano Pico Edition でCドライブを計測(50MB)
Crystal Disk Mark Nano Pico Edition でCドライブを計測(4000MB)
■メンテナンス性
分解はやりやすそうな印象。ただしIBM時代のThinkpadのように分解メンテナンス用のPDFが配布されたりということはさすがに無くなってる点はちょっと残念な点だ。→簡単なメモリ・HDD換装マニュアルは日本のサイトから見つけにくいだけで英語マニュアルが配布されている。
この製品は他社も含めた他の製品と比べても分解メンテナンスはやりやすい方だと思われる。
そもそもAMDとしてはFusion APUの廉価ノートをPCメーカーに300ドル以下で投入するように希望していただけのことはあり、この価格帯でこのスペックなのでおそらく途上国市場にも投入されるはずだ。
要望:基礎的な性能は申し分なく買って損は絶対にない。しかし個人的にはこのサイズのノートパソコンなら「あとちょっと!」といいたくなる部分が出てくる。
何度か書いたが、HDMI端子を付けたり、Expresscardスロットを装備したり。64bitOSなんだから、メモリスロットを4つにしたりとか。
現実味のあまりない妄想レベルの要望だと、ノートのディスプレイ側に映像入力端子を付けてくれれば、ExpresscardにRadeon HD系のGPUを外付けにして、その出力映像をそのままノートのディスプレイに映し出せるし、グラフィック能力が劇的に上がれば、ゲームは勿論、イラストレーターなどのヘビーなクリエイターのサブ機としてもやっていけるだろうに。さらにこれはFusion APU自体に対する不満だが、低消費電力にこだわらないもう少しCPU性能の高いAPUを出してくれて、なおかつPCメーカーはBTOなどで低消費電力重視のE-350か、ノート向けの割にパフォーマンス重視な新APUを選べるようにしてくれたら・・・と思う。
そういう構成も現在は十分可能だと思う。そうなれば
「ゲームも動くし、持ち運びだって可能。ゲームも余裕で動くリビングノートPC」としておけばEeeBoxなんかよりはるかに役に立つすばらしい製品になりそうだったのに残念な限り。
■さいごに
さいごに色々不満点を書きましたが、これは買い!なノートです。メインPCとして十分やっていける。
ちょっと時機を逸した感はあるものの、パソコンが必要だしネットゲームもしたりするっていう新入学の大学生とか最適な価格とスペックです。
■リンク
製品ページ http://shopap.lenovo.com/jp/ja/products/essential/g-series/g475/
http://shopap.lenovo.com/jp/ja/products/essential/g-serie...
分解マニュアル http://shopap.lenovo.com/ISS_Static/WW/AP/jp/ja/doc/pdf/2011/nb/g475_rt_0308.pdf
http://shopap.lenovo.com/ISS_Static/WW/AP/jp/ja/doc/pdf/2011/nb/g475_rt_0308.pdf
ユーザーガイド http://consumerdl.lenovo.com.cn/UserFiles/UserGuide/en/User's%20guides%20and%20manuals/G470G570/Lenovo%20G470G475G570G575%20User%20Guide%20V1.0.pdf
http://consumerdl.lenovo.com.cn/UserFiles/UserGuide/en/Us...
(↑分解法も大まかに載っています。)
ドライバーダウンロード
http://www-06.ibm.com/jp/domino05/pc/download/download.nsf/jtechinfo/drivers_show_4210
http://www-06.ibm.com/jp/domino05/pc/download/download.ns...
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購入金額
30,170円
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購入日
2011年04月頃
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購入場所
ヤマダ電機
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