レビューメディア「ジグソー」

丁寧な戦略シミュレーション

※丁寧というのはゲームバランスのことではなくシステム周りのことです

どうしてこんな注意書きをするかというとこれを開発しているSTINGというところが出すゲーム、
というよりはそのスタッフ、伊藤氏が設計しているゲームは軒並みシステムや画面がゴチャッとしてるのですがそのゴチャッ具合がこれまでのと比べると大分控えめになっています。

……いや、ゴチャッとしてはいるのですが、気にせずとも別に問題なく進めることができるというか。



PSPのゲームでフィールドは3D、キャラはドット絵なんてことをやってるだけにFFTを想像させます。
ストーリーはSTINGらしく結構黒いのですが、キャラ絵やよほどのことがなければキャラが死なない(戦線離脱)システムなど、今風なアレンジにはなっています。

……その代り、主人公側の武功に拘らず味方側のキャラがガンガン死にますが。


キャラクターのライフは攻撃力と比べると高く、上手く連携をしても3,4発は殴らないと倒せないくらい硬いです。
が、画面の端は常に奈落、加えてある程度深い川に入ると溺死してしまうのでノックバック系の攻撃がアホみたいに強いのが気になります。
いきなりリーダーが橋から叩き落されて溺死→ゲームオーバーをやらかしたときは思わず笑いました。



あと余談ですが、ギルドで仲間にできるキャラクターの名前が全員前作のナイツ・イン・ザ・ナイトメアに出てきたキャラクターになっています(変更不可)。
固有グラフィックはないのですが、妄想がはかどりますね。



全クリしました。
なんというか……最初から最後まで見ていてスッキリしないというか、いい方向に進むことのないストーリーでした。
ヒロインに従いながら革命を進めて黒幕を倒したと思ったら最後に裏切られ逆賊扱い、最終的にヒロインが即位した恩赦で開放、市民権と屋敷を得た革命軍の生き残ったメンバーはダラダラと毎日を過ごしましたとさ、と。

結局そのエンディングではエリーゼが具体的にどういう立場でグングニルとは一体なんだったのか、全てにおいて丸投げされてる感じが凄まじいです。
『クリアするまでは面白いゲーム』とはよく言ったもの。



で、クリア後の感想ですが、一本道のストーリーでかなり行動は制限される中で『如何に遊ぶか』にこのゲームの本質はあるんじゃないかと思います。
別に使わなくても進める拠点の装備変更や採取ポイントによる石拾い、宝箱と像の破壊によるアイテム稼ぎなど、敢えて使ってみると面白い戦略が出てくるのかもしれません。

既に他のキャラが入ってる溝に別のキャラをノックバックさせて突っ込ませると二人とも即死したり、水にしばらく浸かってると足滑らせて溺死したりとか面白い現象もあることですし。
  • 購入金額

    5,220円

  • 購入日

    2011年05月19日

  • 購入場所

    amazon

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