というIFの世界を描いたリアルタイムシミュレーションゲーム。
1989年に突如ソ連がアメリカに侵攻。
圧倒的な物量の前になすすべもなく撤退を繰り返すアメリカ軍。
面白いのは、その撤退戦から始まるというところ。
プレイヤーは味方のしんがりを勤め、一般市民を非難させるべく、ソ連軍の侵攻を遅らせるために戦うことに。
プレーヤーが指揮できる部隊の規模は最大20ほどで、RTSゲームにしては少ない。
それはこのゲームが、一人の中尉が最前線の現場で戦闘指揮をとる、ということにフォーカスを当てているため。
なので、RTSでよくありがちな生産や内政といった概念はまったくない。
普通、一人の軍人である中尉はそういうことはしない。
なので、ユニットが死亡した場合、新兵が後方より補充される形になる。
また、味方の近接支援攻撃という機能も、このゲームの特色となっている。
これは、味方の攻撃機や、後方の砲兵部隊などによる支援攻撃。
砲撃地点などを指定してやると、映画さながらに砲兵部隊による支援砲撃が開始される。
A-10攻撃機のガトリング砲による一掃射撃や、F-16による範囲爆撃やナパーム。
バンカーバスターによる拠点攻撃。
砲兵部隊による精密射撃や、制圧射撃。
果ては、B-52による豪快な絨毯爆撃や、戦艦ミズーリの主砲による極悪な艦砲射撃など・・・。
pshyxを有効に使ったグラフィックは、建物が吹き飛び、戦車が破壊されるシーンに迫力を付け加えている。
さらにこのゲームを特徴付けているのは、1ユニットの視線にまでズームインできるということ。
これが非常に面白く、ズームインすると当たり前だが全体の戦場が見渡せないわけで、突然目の前に森を突っ切って現れる戦車と戦うことになったりするわけだ。
また、ズームインしていると、兵士たちの会話が聞こえてきたり、バイクのエンジン音や銃声、その現場の音が聞こえる。
グラフィックの精度もよく、FPSゲームの感覚に近い状態になる。
支援砲撃を依頼した地点でズームインしていると、実際に砲撃を受けている兵士の気分に浸れるというのも面白い。
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この画像も実際にプレイ中の画像で、リアルタイムで市民たちが戦火から逃げ出そうとしている様子が描かれている。
こういう、逃げ惑う一般市民の表情が見て取れたり、泣き喚く声が聞こえたりと、非常にリアリティを追求して作りこんでいるのがわかる。
ところが、このリアリティ、まったく意味がない。
ぜんぜんゲームには関係ない。
ゲーム中はソ連軍がガンガン攻めてくるので、細部に気をとられる暇がない・・・。
というより、ズームすることがない。
せっかくの戦術級RTSなので、FPSモードでクリアするミッションみたいなもの、例えば市街地戦でビルの中に突入する歩兵部隊などに、FPS戦闘モードなどがあればこれが有効活用されたのだろう。
ともかく非常にもったいないと感じる。
シングルプレイヤーモードで戦うキャンペーンは、ソ連軍との戦いの中、ドラマティックな展開を迎えていく。
局地戦というものを主題にしているために、圧倒的な敵を目の前にしても本部からは「引くな」といわれる現場指揮官の悲哀が伝わってくる。
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購入金額
8,190円
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購入日
2011年02月21日
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購入場所
mickeyさん
2011/02/21
nnsuteさん
2011/02/22
そうですね、ちょうどソ連崩壊の直前が物語の舞台になってますね。
ソビエト連邦が自国の国内不安を払拭する形で一挙開戦に転じたというストーリーです。