これは統合前のQunatumの末期製品で7,200rpm製品が「Fireball Plus」、5,400rpm製品が「Fireball」であったことの名残ではないかと思われます。というのも当時の製品を覚えている方であれば一目瞭然だと思うのですが、この製品、どうみてもデザイン上はQuantum Fireballそのものなのです。
ただ、Maxtorブランドとなったことによる恩恵は間違いなくあったようで、このシリーズが市販製品として初のUltraATA/133対応HDDということになりました。UltraATA/133は当時最も早く企画に賛同していたのがMaxtorでしたし、他社はSerialATAへの移行タイミングを考えていたためか、UltraATA/100までのサポートとしているところが多かったのです。
同時発売された下位の5,400rpm製品である「DiamondMax D540X」は160GB製品を用意していて、137GBを超える、いわゆる「Big Drive」に対応した初の市販製品ともなりました。
この世代ではQuantum側の設計によるこれらの製品と、従来のMaxtor側による製品とが混在することとなり、とても同じメーカーの製品とは思えないほど違った製品がショップに普通に並んでいるという事態も起こっていました。
ちなみに私が持っているこの製品は、D740X 6L040J2という40GBモデルでしたが、同じ時期に6L0x0Lyと、容量を表す数字の後ろが「L」となっている製品もあり、こちらは流体軸受けが採用された製品ということを表しています。
さて、市販品としては初めてUltraATA/133をサポートしたこの製品でしたが、通常のベンチマーク等でUltraATA/100との差を見出すことは残念ながら難しいものでした。強いていえばバッファサイズ以下のデータを転送した場合に、物理ディスクの速度が影響しない部分においてはUltraATA/100製品よりも明らかに速い場合があるなど、全く無駄というわけではありませんでしたが、当時はインターフェース性能と物理ディスクの性能差とがまだまだ大きかったのです。
Quantum設計の最後の製品になるであろうと思い買っておいたHDDですが、当時はSCSI HDDばかり使っていたため、残念ながら殆ど活用すること無いまま保管庫行きとなってしまったHDDです。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
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