レビューメディア「ジグソー」

ファミコン版最後のマリオシリーズで異端作

1992年に任天堂から発売されたファミコン用のアクションゲーム。

 

本作は《ファミコン版最後のマリオシリーズ》ですが、ちょっと複雑な生い立ちを背負います。まず、本作には原作が存在しており、それは『夢工場ドキドキパニック』(任天堂開発・フジテレビ発売)というゲームでした。ところが、この原作の海外版が製作されたときに、主人公がマリオたちに変更されて、タイトルも『SUPER MARIO BROS. 2』に改められたのです(国内版『スーパーマリオブラザーズ2』とは別物)。そして今度は、この海外版が『スーパーマリオUSA』として日本で発売されるコトになりました。

 

そういう訳ですので、『夢工場ドキドキパニック』で遊ばれたことのある方は「あれ?」と思ったはずです。また、他のマリオシリーズとはゲームシステムが大きく異なり、シリーズの中では《異端作》と言えるのではないでしょうか。

 

プレイヤーは、「夢の国サブコンをマムーの支配から解放すること」が目的で、マリオとルイージ以外にもピーチ姫とキノピオを操作することができます。また、敵は踏みつけるのではなく、弱点である野菜などを投げつけて倒します。

 

従来と同じだと思ってプレイすると面食らいますが、ゲーム自体の出来は侮ることができません。また、マリオとルイージのデザインにおける差別化(ルイージの体型が細い)など、幾つかの点でその後のシリーズへの影響を伺うことができます。セーブができない点は不便かも知れませんが、未体験の方はぜひ一度遊んでみることをお勧めします。

 

 

■ シリーズ作品(FC限定)

 


 

※2013年12月23日現在、以下のバーチャルコンソールが配信されています。

  • 購入金額

    4,900円

  • 購入日

    1992年09月14日

  • 購入場所

21人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • Schrödingers Katzeさん

    2013/12/23

     夢工場って、結局続きませんでしたしね。

     それなりのゲームに仕上がってるので、もしかすると、キャラクターをあとからさしかえてリリースしたのかもしれませんけど。

     いわゆる「キャラゲー」がクソゲーになりがちなのは、そういう理由もありますよね。
     企画が持ち上がっても、放映期間とか、旬の時期が短く、それに合わせてリリースしないといけないので、雑なものが仕上がると。

     別ベクトルの雑さだと、先にゲームがあって、キャラクターを差し替えているので、ゲームのシステムや、流れとその原作に関連性が希薄とかw

     さすがにROMでリリースってなったところで、夢工場って何?状態の時機でしたからねw
  • 千里一歩さん

    2013/12/23

    Schrödingers Katzeさん

    >夢工場って~
    ディスクシステム用だったことも普及を妨げた一因でしょうが、販売担当のフジテレビのプッシュが足りなかったのでしょうね。開発担当の任天堂としては、自信作のひとつだったように思います。何だかんだで、本作まで発売しましたしw

    >いわゆる「キャラゲー」
    キャラゲーは、世界観が固まっていますし、奇をてらったモノにはなりにくいので、少々日程がきつくても大丈夫なのかも知れません。あと、大きなお友だちが沢山いますので、粗製乱造しても大丈夫という理由も……w

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