途中までは非常にわかりやすいというか、口語体で書かれているので、そのくだけ具合が気に障らなければ読みやすいと思う。ところどころおちゃらけが入っているのでこれもまた気になる人には向かないだろう。そういうのを抜きにすれば、今でもわかりやすい解説だとは思う。
残念なのは、MS-DOS環境での使用の時代に執筆されているので、既に内容が現代とはかけ離れたところがあり、参考にならない内容や、何言ってんの?みたいな場面もある。例えばawkで住所録データベースを作っているサンプルはawkの可能性を見せてくれる良いサンプルだとは思うが、OpenOffice等の無料で使えるデータベースソフトが手軽に入手出来る現代では、だからどうなん?みたいな冷めた目で見てしまう部分もある。そういう意味合いでawkの可能性を見せるにはもはやアプローチが違っていると思う。
# データベース構造を持つテキストデータ処理の強力さをアピールすべきだろう
それは仕方ないとして、巻末の関数と組み込み変数のリファレンスは非常に役立ちそうだ。awkに標準で備わっている関数を知っているのと知らないのとでは大違いだからだ。私にはプログラミング的なアプローチはまだ遠いが、パターンマッチに応じて処理を段階的に行うスクリプト言語としてのawkという発想には色々助けられるので(段階的なスクリプトなら私でもそこそこ書ける)、今後もこの本で理解を深めながら使っていきたいと思う。
ちなみに現在、Windows 7環境で動くawkが無いんじゃないかなと思う(探し出せない)。仕方なくSCPでLinuxサーバにCSVファイルを転送するという一手間をかけて準備をし、SSHで操作している点がやや不便だ。Linux環境下に材料を揃えたならば、強力なシェルのお陰でWindowsのコマンドプロンプトに比べて格段に快適だ。もちろんシェルから操作するawkも非常に快適でCSVの編集作業には欠かせないツールとなりそうだ。
ちなみにWinのSSHクライアントはPuTTY(パティ)とWinSCP。
Linux環境のエディタは使いこなせないがVim派である(Emacsはようわからん・・)。
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購入金額
1,223円
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購入日
2011年01月07日
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購入場所
amazon.co.jp
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