DOLBY PRO LOGIC IIxに対応し、2ch、5.1chの音源も7.1chにデコード、サラウンド効果でFPSゲームを楽しむことが出来ます。
さて、FPSゲームをプレイする上でベストの音源は?と聞かれれば、「Sound Blasterシリーズ」である事に異論を挟む方は少ないでしょう。
そして同様にSound Blaster(Creative)のソフトウェア・ドライバの出来の酷さについても異論を挟む方は少ないでしょう。
Windows Vista登場以降、EAXは衰退しSound Blasterの優位性はやや薄れたとは言え、特にヘッドフォンでFPSをプレイするゲーマーにとってはCMSS-3D Headphoneは捨て難いものでした。
「優れた音源でFPSゲームを楽しみたい、しかしCreative製品をPCにインストールしたくない」私のジレンマに対してひとつの解決策となってくれたのがこの製品でした。
【製品情報URL】
http://www.sony.jp/headphone/products/DR-GA500/index.html
【製品仕様】
■プロセッサ/トランスミッタ部
デコーダー: DOLBY PRO LOGIC IIx
電源: DC5.2V
接続端子: USB端子、7.1ch/5.1ch/2ch(SBL/SBR、C/SW、SL/SR、L/R、MIC OUT)端子、ヘッドセット接続端子
質量: 約310g
大きさ(幅×高さ×奥行): 約190x30x117mm
■ヘッドホン部
形状: オープンエアダイナミック型
ドライバーユニット: 40mm、ドーム型
感度: 100 dB/mW
再生周波数帯域: 14~22,000 Hz
インピーダンス: 40 Ω
最大入力: 1000 mW
コード長: 1.5m
入力プラグ: 金メッキステレオミニプラグ(ヘッドホン用)、金メッキミニプラグ(マイク用)
質量: 約238g
■マイクロホン部
方式: ブームマイクロホン
型式: エレクトレットコンデサー型
有効周波数帯域: 20~20,000 Hz
開回路電圧レベル(0dB=1V/Pa): マイナス38dB
早速開封。
本体部分です。左上端が特徴的なデザインです。
上面のみ光沢パネルになっています。つまり指紋ベタベタ、埃が目立ちます。
正面には電源スイッチ、各種モード切替スイッチが並びます。
本体背面です。コネクタ類が並びます。
ヘッドセット部分です。全体的に光沢仕様になっています。
最大まで伸ばしてみました。
ヘッドセットのコントロール部分
それでは接続してみます。
接続先はメインPCのサウンドカード「ASUSTek Xonar D1」です。
7.1chのアナログ出力端子がありますので、DR-GA500の機能を最大限に発揮出来るはずです。
7.1chのケーブルを接続して、サウンドカードのスピーカー設定を7.1chにします。
再生テストしてみましょう。
Xonarのコントロールソフトに「7.1 Virtual Speaker Shifter」という機能があります。
スピーカーの位置を仮想的に移動させる事が出来ます。
しばらくFPSゲームをプレイしてみました。
十分な定位感です。360度、音の位置を聞き分ける事が出来ます。
印象としては、CreativeのCMSS-3D Headphoneには及ばないものの、十分に実用的であると感じました。
使う前は正直、「SONYにFPSゲームの何が解る?何故にPC用?大人しくPS3用にしておけば...」と馬鹿にしてました、SONY様すみません。
尚、USB接続時はOS標準ドライバで「USBサウンドデバイス」として認識されます。
【+評価】
・定位感は十分
・価格もお手頃
・長時間装着しても疲れないヘッドセット
・オートスタンバイ機能で電源の切り忘れも安心
・デザインもそこそこ良い
【-評価】
・部分的ながら光沢仕様
・価格なりの質感
・USB接続時は2ch出力(DOLBY PRO LOGIC IIxによるデコード)
CMSS-3D Headphoneと比べるとやや劣りますが、十分な定位感です。
ヘッドセットも、若干ホールド感は弱いですが長時間装着しても全く疲れを感じない構造です。
何よりもソフトウェアを原因とする不具合から解放されるメリットが大きいです。
質感は価格なりの出来ですが、使い勝手には開発者の意図、配慮を感じます。
その実用性に対するコストパフォーマンスは秀逸です。
Sound Blasterを使いたくないFPSゲーマーにおすすめです。
-
購入金額
14,000円
-
購入日
2010年12月頃
-
購入場所
ネイエフさん
2010/12/13
普通に音楽聴く分にもよさそうなヘッドセットですね~
イヤホンやヘッドセットは耳が疲れるのが嫌なのですが
長時間つけても問題ないというのも魅力ですね
s3zm4rさん
2010/12/13
>普通に音楽聴く分にもよさそうなヘッドセットですね~
うーん、どうでしょう?
用途として「PCでのFPSゲーム」に最適化された製品ですから、「定位感>臨場感>>>音質」な調整になっています。音楽を聴く用途にはあまりお奨め出来ないと思いますよ。
和屋さん
2010/12/13
流石にそこまでは無理なのかなー。
4453さん
2010/12/13
サラウンドタイプのヘッドホンは持ってないので、ちょっと憧れますw
ひろひさるさん
2010/12/13
でも、音に関してはかなり拘りを持ってます(以前、音楽関係の仕事をしてたので)。
SONYはたまに、チームを作って突飛とも思える面白い製品を出しますよね。
この製品も、そんなSONYの社風から生まれたのかな?と思って見てました。
自分では買うことの無いパーツだよなぁ、と思ってましたが、こうしてs3zm4rさんのレビューで
その狙ったベクトルを垣間見れた気がします。
接続手順も期待してます。
s3zm4rさん
2010/12/14
どうなんでしょうね?PS3って汎用のUSBサウンドデバイスって動くんでしょうか?
それなら2ch動作限定になりますが、意外と動いてしまうんじゃないかと妄想します。(すみませんPS3持ってないのでわかりません)
>サラウンドタイプのヘッドホンは持ってないので、ちょっと憧れますw
なかなか良いですよ、これw
>SONYはたまに、チームを作って突飛とも思える面白い製品を出しますよね。
ええ、たまにすごく尖った面白い製品を出しますよね。
このヘッドセットも「アナログ7.1chの音源を、定位感を最優先して疑似サラウンド再生する」目的に特化した、かなりのキワモノだと思います。
目的を絞っているからこそ言い訳が出来ない中、ここまでの製品に仕上げた開発チームに脱帽です。今後の展開にも期待できますね。
Nehaさん
2010/12/16
わたしもMMOと化するときは、ヘッドセットつかっていますが、
耳掛けタイプなので、長時間使っていると耳が痛くなってします。
s3zm4rさん
2010/12/17
デザイナーの自己満足だけの、意味不明の製品もたまにありますから...
ちなみにこのヘッドセット単体で『DR-GA200』の型番で販売されている様です。
お値段は\7,000~\8,000ほど。