指定された時間よりも短い間隔で入力された2回目以降のクリックを無視することにより、チャタリングをキャンセルするフリーソフトです。
【導入の経緯1】
仕事用として長年使用しているロジクールのMX-Rですが、最近困ったことに左クリックスイッチにチャタリングが多発するようになりました。
チャタリングによって特に困るのはメールソフトのOutlookです。メールの返信ボタンをクリックすると、同じ位置に送信ボタンが表示されます。従って、この表示と同調してチャタリングが発生すると、空メールが送信されてしまいます(俗に言う誤爆の一種ですね)。
仕事のメールでこのような誤爆を繰り返すのは、よろしくありません。
【導入の経緯2】
MX-Rの保証期間はとっくに過ぎているし、そろそろ買い換え時期かと半ば諦めながらも、他の機種を含めて長年愛用している同社のマウスはチャタリングが発生しやすいことも承知していましたので、何か策があるかも知れない、とネット上を検索してみました。
そうしたところ、あるサイトには、基板にコンデンサをはんだ付けすればチャタリングは収まるとの報告が掲載されていました。しかも、親切なことにコンデンサの静電容量まで開示してくれています。
すでに私の頭の中では、「ついでだから、あの店にも立ち寄ってアレを買ってアレも見てこよう」といった具合に部品調達のシミュレーションが開始されていました。
【導入の経緯3】
コンデンサについてさらにウラをとろうと別のサイトに移動していたところ、このフリーソフトに巡り会いました。チャタリングをソフトウェアでキャンセルとは、素晴らしい。
なにしろ分解やはんだ付けの外科手術も不要ですから。
作者に感謝しつつ、さっそくダウンロードとインストールを実行しました。
【インストール】
ダウンロードしたzipファイルを解凍し、好きなフォルダに移動させれば、インストール完了です。
いつチャタリングが発生するかわからないので、スタートアップにショートカットをコピーして常駐させます。
【設定】
タスクトレイのアイコンを右クリックすれば、設定画面が表示されます。この設定項目がシンプルで素晴らしい。
まず、チャタリングのモードに応じて、3つ検知方式(Down-Up間隔測定方式、イベントディレイ方式、ハイブリッド方式)からいずれかを選択できます。
私の場合、クリック時に発生するチャタリングですので、Down-Up間隔測定方式で解消できそうです。
いずれの方式もチャタリングを判定する閾値(時間)をmsecすなわち1/1000秒単位で指定できます。
「フフフッ、オレのクイックなダブルクリックについて来れるかな」という自信満々なゲーマーも、さすがに1/1000秒未満のダブルクリックは不可能だと思います。
検知方式を適切に選択し閾値を追い込めば、ほとんどのチャタリングは解消できるのではないでしょうか。
【シェイクダウン】
デフォルトでは40msecに設定されていましたが、私の場合、それほど激しいダブルクリックはしないため、65msecに変更しました。
この設定で数時間使用しましたが、チャタリングの発生は認められていません。また、ダブルクリックも支障なく認識されています。
なお、設定の方法は、readmeファイルに詳しく説明されています。
【まとめ】
しばらく使用してみないことには、設定の妥当性や効果について最終的な判断はできませんが、第一印象としては非常に良好であるといえます。
マウスのチャタリングに悩まされている方、お気に入りのマウスをこれからもずっと続けていたい方にとっては、救世主となりうるフリーソフトだと思います。
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購入金額
0円
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購入日
2010年11月19日
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購入場所
shinさん
2010/11/19
私はマウスは未だにボール式を使っていたりしますし(手の中でボールを転がすイメージがしっくり来る)、クリックボタンのSWがチャタる様になった場合は、分解して左右(ホイールのスイッチも同じ型の場合も有る)のスイッチを半田コテ使って入れ替えしてハード的に対処しています。
しかし、ソフト的に対処できるのであればそれも手段の一つとして対処の幅が広がるので有効な手段として覚えておきたいですね。この情報は古い(思い入れの有る)ハードウェアを使い続ける身にとってはかなり有用な情報です。
知的レビュアーさん
2010/11/19
私が愛用しているMX-Rは、親指で操作する第2のホイールの操作性が秀逸で、これにとって替わるものがありません(ちなみにコピー、ペーストの機能を割り当てています)。にもかかわらず、後継機ではコストダウンのためか廃止されてしまいました。
というわけで、このフリーソフトを知ってしまった以上、MX-Rと心中するしかありませんw
作者に感謝しつつ、気に入ったマウスを長く使いたいですね。
checkerflagさん
2010/11/20
googleでこいつを検索かけたら知的レビュアーさんの情報がトップに。
コレで対応できるのかわかりませんが、使ってるマウスが誤作動(シングルクリックなのにダブルクリックと同じ動きをする)することがあり、コレはいい情報をもらったと思い検索してみたら・・・。
上位2件が知的レビュアーさんのでした。
アザース!
知的レビュアーさん
2010/11/20
なんかポールポジションのグリッドについたみたいで、気持ちいいですね。
つか、私はすごくありませんが...ジグソーのSEO対策は万全ですね。
その後の経過ですが、チャタリングの発生は激減したものの、ドラッグ時にチャタリングが数回発生しました。このときのマウスの動作は明確にドラッグを意図したものではなく、マウスの静止が不十分なため結果的にドラッグに近い入力になったような感じです。
このような場合は、チャタリングの検知方式をハイブリッド方式に変更するとよいそうです。閾値を追い込みながら、引き続きレビューしたいと思います。