本文というかはじめに
2013年の中期型へのマイナーチェンジで追加された「NISMO S」グレードです。
K13マーチは2010年に投入。先代のK12型から全地球をターゲットとしたグローバルカーの位置付けに代わり、生産も新興国(タイ・インド・メキシコ)で行われることとなった。
しかし、先代まであったマニュアル車が一時消滅。全グレード3発エンジンにCVTという割り切った投入となり、アジアンカーという点や日本製の兄貴分であるE12ノートの登場もあり一気に不人気車に。
しかし、2012年新春の東京オートサロンで「ニスモコンセプト」が発表。事実上のプロトタイプ発表となります。
https://car.watch.impress.co.jp/docs/event_repo/2012autosalon/504492.html
Car Watch『【東京オートサロン2012】 日産、マーチのプレミアムモデル「マーチニスモコンセプト」』
https://response.jp/article/2012/01/19/168657.html
Response.jp『【東京オートサロン12】日産 マーチNISMO 詳細画像』
それから1年半が経った'13年6月にマイナーチェンジと共に正式グレードとしてハイエンドモデルの「NISMO S」とローエンドモデルである「NISMO」が追加投入されています。
魔境めいた1.5リッターコンパクト界隈
マーチでもNISMO Sグレードは1.5リッター+5速マニュアルという構成。
実はこの「1.5リッター+マニュアル」の組み合わせは地味にライバルが多い。
トヨタのヴィッツ(ヤリス)のRSやホンダの先代フィットRS、スズキのスイフトRS、マツダのデミオ(マツダ2)…
もちろん1.6リッタークラスのノートNISMO Sやスイフトスポーツもやや格上ながらライバルに該当する所。
で、マーチにおいては…
①ギア比
ギア比は
1速3.727
2速2.047
3速1.392
4速1.029
5速0.820
ファイナル4.066
です。
一応ファイナルは普通の4.0台ではありますが、4速も直結ではないというのもキモ。
もともとこのミッション、JH3型というルノー製のミッションゆえに、峠などのステージでもトルクが活かせる形です。高速だとうるさいけど
https://minkara.carview.co.jp/userid/210503/blog/34607370/
みんカラのオーテックジャパン公式アカウントでメーカー公式としてやっていいかはさておき各社のギア比比較をやっていますが、比較的低めなギア比だと分かるかと…。(スイフトはZC32S)
②エンジン
HR15エンジンは姉妹機にあたるHR16と共に21世紀の日産1.5リッタークラスの標準エンジンとなっています。
ぶっちゃけ古い。トヨタの1NZとどっこいどっこいの古さ。
しかしその分どちらもADバンとプロボックスという社畜レーシングカー営業車に使われているということもあり、耐久性は折り紙付き。
このマーチに搭載されているものは、7馬力アップの116馬力・8Nmアップの156Nmのメーカーチューンがされている。内容的にはイン側のカムシャフトをハイカムとし、ハイオク指定のECUにした程度とのこと。かなりライトめなチューンなのでほぼノーマル車感覚で乗り回せる。
HRエンジン自体、初代ノートの「低燃費系でビュンビュン系」のキャッチコピー通り、特に低速トルクを重視したエンジンなので初心者でも発進は比較的楽にできる…はず。
ただしマーチにはノートとの差別化なのかジュークやADバンにすら搭載されているデュアルインジェクターは非搭載。恐らくタイ工場にはこのタイプのエンジンは置いていないからだと思われるが…(豪州仕様をベースとしているため)
③ホイールベース
実は短いホイールベース。
2450mmです。流石にハチロク(2400mm)よりは長いものの、ワゴンR(2460mm)よりも短いです(!)
現行アクアや先代ノート(いずれも2600mm)と比べれば15cmも短いホイールベースを持ちます。
というか2500mm以下のホイールベースは現行車種ではスイフト(2450mm)、スマート系くらい。まぁスーパーカーまで広げれば911(992系)も出ますが…。
小回り径はタイヤ幅やステアリングギア(ノートだかキューブ用に換装されてるそうです)の影響か5.2mになってはいますがそれでも遥かにいい値。サーキットでもノートよりマーチが速いとガチ勢は言うそうな。
あるわけないでしょ!!
所詮200万のコンパクト。静音性の「せ」の字もありません。
つーか自分でやれ!!!と怒られそうですが…。
デッドニング等をすれば一般的な静音効果が得られます。
また、純正マフラーもそこそこうるさいです。(8-90db程度)
近所が気になる方は要注意。
余地・パーツ共にあり。
チューニングパーツはそこそこある方。
サスペンション・マフラーは鉄板どころからリリースされています。
また、エンジンパーツ周りもショップオリジナルがリリース。
ショップが愛知のN-tecや奈良のからくりはうすとなぜか西の方に偏っているうえ、からくりはうすは最近開発が滞っている状態で現在はほぼN-tec一択状態なのも難点。
しかしパーツ一つ一つが強力なので違いは感じやすい。特にスポーツECUのMagic Core自体がかなり低速トルクを盛るセッティングというのもあるが…。
しかし、一番面白いのはニスモ純正オプション。
ここ数年サーキットトライアルをSCCN(日産スポーツカークラブ)が主催しているためか、やたら潤沢なチューニング・コンペティションパーツが揃っているが…
オイルクーラー10万円!!
カーボンサクション+セレナ用スロットル流用キット+ECUで30万円!!
オーリンズ車高調30万円!!!
チタンマフラー18万円!!!
…高すぎてチタンマフラーがマシに見えてくる始末。
もちろん純正オプションなのでディーラーで注文・装着までできるので資金さえあれば一番確実なチューニングが施せるのは事実だが…。
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購入金額
2,000,000円
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購入日
2017年12月26日
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購入場所
ディーラー
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