このケースは同社のNSK1480をベースにFUSION REMOTEの機能(液晶パネルとリモコン)を取り付けてAV風ケースに仕上げたモデルです。定価は29,800円くらいですが展示品を特価で購入したので購入価格は5,700円です。
内部構造などはNSK1480と同等ですのでそちらのレビューも合わせて参考にしてみてください。
検証に使用したPCのパーツの基本構成は下記のとおりです。
<Atom330/Mini-ITX>
・CPU:Atom330
・マザー:Intel D945GCLF2
・メモリ:DDR2-800 2GB
・HDD:Western Digital 250GB
・光学ドライブ:Lite-on DH-20A3S26C
・ケース:Antec MICRO FUSION REMOTE 350
・電源:ケース専用350W 80Plus
・OS:Windows Vista Home Premium
□メーカー製品紹介 - Antec MICRO FUSION REMOTE 350
http://www.links.co.jp/items/antec-case/microfusionremote...
●機能
基本的には同社のNSK1480と同等です。Vistaのメディアセンター専用のLEDパネルを装備しているのが特徴。LEDパネルについては別で紹介しています。
付属のリモコンで電源のオン・オフ可能です。
●NSK1480からの主な変更点
NSK1480からの主な違いをまとめてみました。
・フロントベゼルをプラスチック製からアルミ製に変更。
・大型のインシュレーターをケース下部に搭載
・リモコン付きLEDパネルを搭載
・HDDシャドウベイは1基へ減少。
見た目はLEDパネルとインシュレータを装備しているくらいで筐体のサイズも同じです。
●質感
フロントベゼルをアルミ製に変更し、インシュレーターを装備してAV風デザインとなっています。
質感に関してはNSK1480より高級感も増しているので悪くないと思いますが定価29800円はやや高いと思います。
●ケースのフロントベゼルとベイリーフ
フロントベゼルがアルミ製に変更されていてかなり高級感があります。(写真1:左上)
フロントのベゼルの変更で一体感を演出するためでしょうか。5インチベイにベイリーフ(目隠し)を採用しています。取り付けたドライブのべセルが傷つくので個人的にはベイリーフはあまり好きではありません。しかしこのケースは一味違います。ベイリーフもアルミ製です。さすがAntec手抜きなし!
●インシュレーター
NSK1480は縦置き横置きに両対応するためインシュレーターは付属しません。そのため横置きにすると地下置きとなってしまい見た目がよくありませんでした。
MICRO FUSION REMOTE 350では横置き専用とすることでケース下部前面に大型のインシュレーター、後ろ側は滑り止めの大型ラバー足が取り付けられています。(写真1:右上)
この改良により高級感と安定性を両立しています。
●HDDシャドウベイ
NSK1480と同様に3.5インチHDDはHDDチャンバーに取り付けます。
NSK1480では3.5インチHDDを2基搭載可能でしたがFUSION REMOTE用のLEDパネルを設置した関係で搭載可能なHDDは1台までとなっています。(写真1:左下)
液晶の裏の部分に空きスペースはあるので固定方法を工夫する必要はありますがSSDや2.5インチHDDを設置することは可能と思います。(写真2:左下)
FUSION REMOTE用のLEDパネルは要らないという場合には内部構造はNSK1480と同じですからHDDチャンバーを入手することで3.5インチHDDを2台設置することも可能です。(写真2:左上)
●LEDパネル
ケース前面にVistaのメディアセンターに対応するLEDパネルを搭載しています。「視野角が狭く、正面で近い場所からでないと認識できない」という情報があります。
Vista専用ということでWindows7のリリースされた今となっては無用の品と言えなくもないのですが、せっかくですのでソフトウェアをインストールして使用してみました。
視野角は確かに広くないですが輝度はあるので正面方向からでしたら目視で認識可能なレベルです。表示される情報はカスタマイズ可能。もちろん日本語表示にも対応しています。イコライザー表示など可能だそうです。(写真2:右上)
操作法がわかり憎いので自由に表示する内容を変更出来ませんでした。この点については時間のあるときに再検証してみたいと思います。
●冷却性能
NSK1480と同様にHDD(3.5インチシャドウベイ)は吸気ファンで直接風を送る構造のため24時間稼動のファイルサーバなどにも良いと思います。
専用電源もケース外から吸気して外に排気する構造のためケース内部に熱を入れなくてすみます。
CPUの冷却についてはケース側面に8cmの排気ファンを2基搭載しているのでTDP95Wくらいまでなら問題ないと思います。
搭載されているファンは3段階にスピード調整可能です。8cmファンのため12cmファンに比べるとノイズが多いですがLowでも十分な風量があります。
●内部スペース
NSK1480と同様にM-ATXでロープロファイルのためケース内部は広くありません。それでもマザーボード設置スペースの左右には1~2cmほどのスペースを設けてあるので配線ケーブルを逃がすことも可能です。
奥行きに関してはM-ATX規格のフルサイズのマザーボードを取り付けると、電源コネクタの位置によっては5インチベイステーにケーブルが干渉してしまうようです。マザーボードの電源コネクタ位置はどのメーカーでも大体同じですから、ほとんどの製品で干渉するのではないかと思います。
●電源
このケースにはNSK1480と同じ専用の80Plus認定350W電源が付属しています。(写真1:右下)
変換効率も良くてエコな省スペースPCを構築可能。クアッドコアCPUとの組み合わせはやや厳しいかもしれません。
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●Intel D945GCLF2
今回は手持ちのマザーボードで最小サイズのIntel D945GCLF2(Mini-ITX)を取り付けてみました。
Mini-ITXのためケース内部は余裕があります。特に問題なく取り付けることができました。(写真1:左下)
●感想
先日再構築したファイルサーバーPCでAntec NSK1480を使用しているため、特価で販売されていたこのケースを保守パーツ取りをかねて購入してみました。
Antec MICRO FUSION REMOTE 350は発売当初から気になっていた製品でした。ファイルサーバPC用に購入しようと考えていたのですがHDDを1台しか取り付けできないということで購入を取りやめた記憶があります。
今回特価品を入手して検証してみた結果、LEDパネルを取り外してHDDチャンバーを入手すればHDDを2台搭載可能ということも分かりました。アルミ製のフロントベゼルや大型のインシュレーターなど魅力的な要素も多いのでAntec NSK1480と入れ替えるかもしれません。
Antec NSK1480同様、このサイズでHDDにファンの風が当たる仕様のケースは数少ないので特価品を見つけたら購入してみるのも良いかと思います。
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購入金額
5,700円
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購入日
2009年11月頃
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購入場所
へたれだいこんさん
2010/04/06
退会したユーザーさん
2010/04/06
かずや。さん
2010/04/07
退会したユーザーさん
2010/05/15
Sheltieさん
2010/05/15
Picardさん
2010/06/19