昨年ネット環境をADSL 3Mから光フレッツ 100Mに移行した際に特典として1円で購入した、富士通が2010年に販売したUMPC機にしてLOOX Uシリーズの最終モデルになります。プリインストールOSはWindows 7 Home Premium(x86)。当時の似たようなコンセプトを持ったライバル機としてソニーのVAIO Type Pシリーズがいます。
旧LOOX Uシリーズと比較すると横幅は増えたものの、奥行きが短く、薄く軽くなった本体デザインが特徴になっています。旧モデルは画面を回転させてタブレットPCスタイルにできましたが最終モデルのLOOX U/G90では普通のクラムシェルスタイルになっています。ただし液晶はWindowsタッチに対応した2点マルチタッチ対応のタッチパネルになっています。
なんといっても最大の魅力はジャケットのポケットにすっぽり入るサイズでありながら普通のPCプラットフォーム向けのWindowsがしっかり動いていること。昔からこういうマシン(例えば東芝のLibrettoシリーズとかはかつて”ほほえみ君”が大量にアキバで出回ったころ本当に購入しようか迷いました。結局購入しませんでしたが…)にあこがれていたことや、Windows CE搭載ハンドヘルドPC(NECのモバイルギアII MC-R300や初代Sigmarion、SigmarionIII、シャープのテリオス)を所有していたこともあってようやくずっと憧れていたもの、待ち望んでいたものが手に入った感じです。サイズ的にも見た目的にもSigmarionIIIの後継っぽいなぁなんてことも思ったり。しかし搭載されているOSはWindows CE(Embedded Compact)ではなくしっかりWindows 7だからやっぱり時代の流れを感じます。
一方でPCとしてのパフォーマンスはやはり初期Intel Atomプロセッサ(Atom Z530)でなおかつ低電圧版のUMPCプラットフォーム向けのものを採用しているだけあってあまり重いタスクはこなせないかなぁといった印象。それでもLibreOfficeで文章を作成したり普通にWEBブラウズする分には十分な性能です。Windows Aeroはうちの環境ではWindows 7らしさが失われてしまうため有効のままにしていますが、GPUのIntel GMA500がお世辞にも性能が高いとは言えないものになっている(iPhone 3GS~iPhone 4や第3世代~第4世代iPod touchに搭載されていたPowerVR SGX 535がベース)ためより軽快に使いたいのであればDesktop Window Manager環境を無効にしてしまったほうが軽快になると思います。ちなみにリトバスやクドわふはぎりぎりしっかり動いてくれています(笑)
この時期ちょうど初代iPadが登場し、それ以降安価なAndroidタブが登場し、Windowsも8になってタブレットPC向けに方向転換したこともあってUMPCはこれ以降フェイドアウトしていく形になってしまったのはちょっと残念なところです。特に現在のBayTrailプラットフォームのAtomであればパフォーマンス面も改善したUMPCができそうなだけに…
中古市場でもたまに見る程度の本機ですが、ちっちゃいちっちゃいPCが好きならおすすめです。
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購入金額
1円
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購入日
2013年01月頃
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購入場所
ソフマップ 中古パソコン駅前店
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