今は完全に現役を引退し、会社の宝箱(ロッカー)にしまいこまれています。
HP社iPAQが一つの波を作っていた時代の同世代機です。
タッチパネルにハードウェアキー4個+カーソルキーが搭載されたWindows CE機です。
タッチパネル下部には、アプリケーション起動用のソフトキーが準備されています。
背面に搭載されたゲームボーイさながらのCFスロットは、昨今のSDコネクタを見た後では、かなり巨大に見えます。
タッチパネルは、感圧式のためDSした画面相当のタッチ感で、当然マルチタッチには対応していません。
本機が発売される前の世代では、プログラムはROM(NOR-Flash)上から起動していました。
そんな中、本品は、ROM(NAND-Flash)からRAM上に転送し、そこでプログラムが動作する仕組みを採用しました。
今でこそ、大容量RAMを搭載して当たり前のようにそうしていますが、本機はその先駆けだったと記憶しています。
搭載するCPUはNEC製のMIPSアーキテクチャですが、ハイパフォーマンスというほどではないものの、端末の使用感としては、多少のモッサリ感だけで比較的快適に使用できました。
私の手にある端末カラーはブラックです。
本当は限定色のブルーが欲しかったのですが、店頭にブルーが残っていたにも関わらず、ブラックなのです。
実はこの端末は自分で購入したものではありません。入手経路が少し複雑なのです。
当時、こういった携帯端末の開発に興味を持っていた私は、とあるサイトに本機において開発環境が提供されることをしりました。
しかし、申し込み方法が見つけられなかったため、私は直接CASIOに問い合わせることにしました。コネも何もなかったので、まさにアポナシでした。
回答は「開発環境は提供する」そして「今なら開発用サンプル機が残っているので提供できる」というものでした。
「提供とは貸し出し?」と念押し確認したところ「差し上げますので活用して欲しい」というののでした。
ご好意に甘えさせて頂く旨を連絡したところ、後日、本機と開発用ソフトが届きました。
自分だけの開発・デバッグ環境を手にした、あの時の感動と感謝は忘れられません。
その後、シリアル通信プログラム(当時の私の力ではその程度)を作り、メンテナンス用シリアル端末に仕立てました。
それ以外にもテスト的にプログラムは作りましたが、どれも公式リリースはされていません。
プログラム公開できなかったことは、提供して頂いたCASIO様には申し訳なかったのですが、私としては私の中で大活躍してもらったので任務を全うしてもらったと思います。
時代の流れで型落ち感が出た頃に、iPAQのようにLinux化しようと思いましたが、起動だけ確認して実用まではいきませんでした。
今、本機を復活させようとは思いませんが、私としては、新しい機構を切り開いた先駆け的端末の一つとして気に入っています。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
aoidiskさん
2012/08/13
欲しい って、思った品ですが、
結局入手できず 手をこまねいているうちに
PDA自体が、見られなくなって・・・
何もかも懐かしい
蒼-aoi-さん
2012/08/13
当時なぜか発表記事を見て、一目惚れしました。
すぐにでも買おうと思っていた時に、記事に書いたような経緯で入手することができ、嬉しくて使い込みました。
最近では、あまり見かけなくなったPDAですが、まさにガジェットといえるジャンルでしたね。
さくぞ~さん
2012/08/13
私も持っていました。当時にしてはいいマシンだったと思います。
確かにActiveSyncは標準じゃなかったですね。
Windows CEと言ってもところどころで独自色がありましたね。
蒼-aoi-さん
2012/08/13
CEベースですが、独自U/Iを搭載していて、賛否両論あったみたいですが、CEのU/Iに納得していなかった私としては、こっちの方が気に入ってました。
Windowsシリーズはどんなに頑張っておしゃれしても、ダサく感じるんですよね。
別にオシャレじゃなくても問題ないと私は思っているのですが、市場はそうじゃないんですよね。
しばさん
2012/08/13
未だに初代CMの呑気なCMソングが頭から離れません。(←
♪モバイル広がる、カシオペア~~
かくいう自分はPalm(IBM WorkPad c3 PHSモデル)→リナザウ(SL-A300)→リナザウ(SL-C1000)と乗り換えてきたクチなのですが(^_^;)
数年前この市場が全滅しましたね…結構好きなジャンルだっただけに残念です。
Palmは68k時代(Palm OS 4まで、5はARM)が一番楽しかったです。
蒼-aoi-さん
2012/08/13
NetWalkerあたりが血を受け継いでいるような気がしますが、若干毛色がちがいますね。
私もこれの他にCLIE?とVisor?を持っていたはずなのですが、友人に貸し出したまま、誰に貸し出したか分からなくなってしまいました。
あの一筆文字?も独自の進化で面白い機能でしたし、リナザウにも興味を惹かれ買う一歩手前まで行きました。
それぞれの製品が、それぞれの特徴を持っていて、熱いジャンルでしたが、それを喰ってしまった今のスマホォを代表するジャンルに、製品ごとの特徴は薄いですね。
あのある意味トリッキーな製品達が乱立した時代が懐かしいです...と書くとオジン臭いですか!?
しばさん
2012/08/13
Handspring Visor懐かしいですね。色々なSpringboardモジュールが出てて欲しかった記憶があります。筐体もスケルトン仕様でカッコ良かったですし…
いえいえ、私もあの時代のほうが懐かしくて、冒険的で好きです。
追記:一筆書きの文字 → Graffiti だったはずです、確か。
OS5になってからのGraffiti2は最悪でした。
蒼-aoi-さん
2012/08/13
Visorは格安で転がっていたのを見つけ、お試しで購入しました。
一般的なPDAが手帳なら、Visorはメモ帳って雰囲気でしたね。
あれだけ安価だと多少乱暴に扱っても気にならないので、ジーンズの尻ポケットに入れて持ち歩いてたこともありました。
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Graffitiですね、確かにそんな名前でした。
あの入力を、知人は魔方陣(ルーン)と呼んで、気に入っていました。
私のは、あの人の元にいるのかな?