レビューメディア「ジグソー」

C/Pに優れるCPUクーラー

コストパフォーマンスの良いCPUクーラーをリリースし続けているScytheから登場したZIPANG2。
従来モデルに比べ、14cmファン搭載、ロープロファイル化、6ブロックに分かれたヒートシンクなど、初代ZIPANGからいくつもの改良が加えられています。
なんといっても最大の特徴は3,480円(T-Zoneで購入)というコストパフォーマンス。最安値だと3,000円を切っているらしい…
12cmファン搭載のトップフロークーラーでこの価格は、なかなかありません。

■作り
工作精度は価格相当。CPU接触面は鏡面ではないものの、それなりの平滑性はある感じ。
VTMSクリップシステムは、バックプレートが無いためマザーボードのたわみが気になりますが、値段の割には良くできていると思います。
ヒートパイプはメモリなどと干渉しないように曲げられていますので、設置方向も特に問題にならないかと思います。

■冷却性能
冷却性能は思ったよりも良好で、標準の14cmファン@1000rpm固定で、Phenom II X4 955 BlackEditionが定格38℃と健闘しています。
3.6GHz(Vcore+0.15V)での負荷時は58℃程度と、温度としては高めですが価格を考えると健闘しています。
トップフローだけあって、CPU周辺の冷却効果もあり、ロープロファイル化されているためにケース側板との距離も良好で、吸気不足に陥ることもありません。

■注意
ヒートシンクが巨大なので、MicroATXフォームファクターの場合マザーボードからはみ出す可能性があります。
電源ユニットとのクリアランスがギリギリな場合、使えない可能性もありますので要注意です。
abeeのSMARTでは問題なく装着できました。

■設置
6本のヒートパイプですが、ヒートパイプが見える方向を手前にして、ヒートパイプの番号を左から1,2,3,4,5,6とします。
若干ヒートシンクが左に寄った構造になっており、1,2,3までが左方向に斜めになっており、4が垂直に、5,6が右方向に斜めになっています。
マザーボードを垂直に設置した場合、1のヒートシンクを上になるように装着すると、ボトムヒートとなるヒートパイプが3本となり、もっとも効率が良いように感じます。
メモリの逆側にヒートパイプが出るセッティングになる場合が多いかと思います。

■総評
・リテールのCPUクーラーからとりあえず静かなものに交換したい
・高いCPUクーラーは不要、でも静音と冷却を両立したい
・MUGEN∞2やMegahalemsなどのサイドフロークーラーが欲しいがケースに収まるかわからない
・CPUクーラーってどれを選べばいいの?
・とにかく12cmファンの静音クーラーがいいけど、どれがいいかわからない

といった方にはベストチョイスなCPUクーラーかと思います。
最安値で3,000円ですので高額ではなく、標準ファンの騒音もかなり控えめ、冷却性能は価格からみれば極めて良好です。
大きさがネックになる可能性もありますが、とりあえず買って試してみようと思える金額かと思います(冷却ファン2個程度の価格ですし…)。
  • 購入金額

    2,980円

  • 購入日

    2011年02月11日

  • 購入場所

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