しかしこれまたファンが高音で耳障り。絶対的な音量は同等のグラボは結構あるのだが、いかんせんこの高音域はPentium4のリテールクーラーを思い出すレベル。
全体的にPCパーツが静かになった今、この程度(といってはアレだが)の性能のグラボがPC内一番の騒音源というのはちょっと厳しい…という訳でクーラー換装という結論になる。
しかしParhelia APVeに公式対応したGPUクーラーなど存在しない。しかしAGP Parheliaより穴が増えており、組み合わせ次第では汎用クーラーの装着がいけそうな雰囲気だ。
そこでまずはジャンク品で事前に購入してあった「笊っぽい」クーラーを装着。なかなかいい結果を残していたのだが…いかんせん付属の専用ネジが不良品でうまくしまらず、仕方なくバックパネル無しで、ネジの長さギリギリで無理やり装着していた。
これでは基盤に負荷がかかってしまうし、万が一脱落でもしたら貴重なParhelia APVeがぶっ壊れてしまう。ネジ不良さえなければ全く問題なかった故に実に惜しい。
そこで今回「元ネタ」である扇形ZALMAN「VF700」シリーズを購入し、再度GPUクーラーの換装に乗り出そうとしたわけだ。GPUクーラーでは定番ともいえるメーカーだけに信頼性もあるだろう。
…とはいえこのVF700シリーズ自体古い製品で、店頭在庫を持つ店は少ない。光物スキーなのでLEDモデルを狙うと更に限られるのだが、今回楽天市場にパッケージ痛み品が他店の半額程度の価格であったので注文してみることに。
代理店のアスクから直送されてきたのだが、綺麗で本当にアウトレットかと疑いたくレベル。セット内容は本体に取り付け金具一式、メモリヒートシンク*8、グリス、DECAにもあった4分岐2段階電圧調整ファンケーブル。
思いっきり「MATROXのグラボには使えねえよ」と書いてある。しかし類似品がくっついたのだからネジ穴位置はなんとかなるだろうとDECAをとりはずす。APVeなんて想定外だろうし。
今更だがDECAと比較すると、ネジ穴部がしっかりテンションがかかるようなシーソー状になっていたり、ヒートシンク処理が滑らかになっていたりと本家の貫禄だ。また「コの字型」のヒートシンクのせいでGPUクーラーとしてはかなり全高が高くなっていたDECAと比べ、「L字型」のZALMANは若干全高が低い。とはいえトップフローなので、実質的には3スロット占有となるのは同じだ。
わざわざLEDモデルを選択したのだが光り方は案外控えめだった。まあ明るい部屋で撮影したので暗いケース内…しかもVGA下になるので実際は十分目立つのだが、最近の光物の明るさになれるとちょっと拍子抜けだ。
Parhelia APVeには純正クーラー用の穴と使われていない穴の合計4つがあるが、使用する穴はDECAと同じく、片側が純正で片側が予備穴という変則。メモリ用ヒートシンクはDECAのまま使用した。
この通りバックパネル側の張り出しもかなり大きいので、VGAの真上に拡張カードを取り付ける時は注意。バックパネルを付けたら表側からネジ止め。
ParheliaはGPUにしては珍しくヒートスプレッダがついているのでコア破損の可能性は低いが、その分位置が高めでネジを締める回数の調整が難しい。ついでにこの位置の高さが「実質的3スロット占有」に拍車をかけているのだが。
見かけ上は結構いい感じに収まっているが、実はクーラーの中心とGPUヒートスプレッダの中心は結構ずれている。但しこれ以上中心を近づけるとPCIexスロットに金具が干渉してしまうのだ。あくまで非対応の無理やり装着であることは変わりない。
Parhelia LXはファンレスモデルがある程度の発熱なので、付属ケーブルの「低回転コネクタ」でも十分な冷却能力のようだ。推定形なのはParheliaに温度確認の手段が無い為。軽くベンチを回して落ちなければ合格とかその程度の確認方法しかない。
実際の運用ではこれから夏場になることもあり、付属の4pinコネクタは使わず、5インチベイ搭載型ファンコンで、随時回転数を調整できるようにしている。
繰り返しになるがこの換装、AGP版Parheliaでは穴位置が異なるので不可能。「Parhelia APVe」だけに出来る芸当だ(試しに故障したParhelia AGPにあてがったがやはり金具がAGPスロットに干渉する位置になる)。
まあそもそもMATROXのファン付きグラボ自体が今となっては珍しいし、世の中にParhelia APVeが何枚現役かは判らないが、静音化やファン故障の選択肢として、強引ながらZALMANクーラーが装着できるというのはありがたい。
しかしこのGPUクーラー、定番とはいえさすがに時代遅れになってきている感もある。現行グラフィックボードは純正でデュアルファンだったり、ヘタするとヒートパイプ付きだったりする訳で、このタイプのクーラーで冷やしきれるGPUも少なくなってきているというのは、想像に難くない。
【追記】
装着後に光ってる写真が無かったので追加。写真だと派手だけど実際はもうちょい控えめ。
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購入金額
1,480円
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購入日
2012年06月11日
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購入場所
メモリーショップアーク
ぽんぽんぽんさん
2012/06/14
3分の1くらいが銅のをもってるのですが
メモリシンクのシールが強すぎて取れなくなり
放置のgefo6800があるの思い出しました。
下小川さん
2012/06/14
あと円形状のやつとか。
シール式のやつって気づくと剥がれ落ちてるか、まるで取れなるかのどっちかな気がしますね。さすがZALMAN、がっちりくっつくんでしょうか…DECAのやつは今回の交換時もペリっと剥がれたのでちょとした位置調整できましたが。
それにしても6800GTも時代を感じますね…確か6600GTはHD2000といい勝負レベルなので、6800GTもヘタしたらIntelHDグラフィックスに負けちゃいそうです。
ちょもさん
2012/07/08
今でもそれなりに使えるあたり、流石だと思います。
当然サポートリストには載っていない訳なのですが、取り付けられればどうにかなるってモンですw
ドリルドライバに三菱マテリアルの超硬ドリル、Proxxonのマルチルーターに金属切断用ビットセットを手に入れてからは、穴がなけりゃ開ければいい、的なノリになってます。
PC自作はやっぱDIYですな…
下小川さん
2012/07/08
製品サイクルの速いPC業界で長年販売されているだけあります。
この扇形はネジ穴位置の自由が利きやすいのとスロットとの干渉が抑えやすいので、自己責任ならいろんなボードにつけられますね~
それにしても加工工具揃えると、自由度が上がって楽しそうですね。無いものは作ればいいッ!
私はまだやっつけ仕事レベルの事しかできないんですが、それでもDIY要素をからめると「自作!」って感じがして楽しいです。