Formulaの名前が示すように、DDR2仕様となっています。
中古を激安で入手できましたので、P35搭載のBlitz Extremeから乗り換えてみました。
RampageにはExtremeとFormulaの2つの製品がありますが、Extremeは16フェーズ電源や水冷のFusionシステム搭載などオーバークロッカー向けの製品であり、Formulaはメインターゲットがゲーマー向けであるため、Extremeに比べると8フェーズ電源、DDR2などExtremeと比べるとライトな仕上がりになっています。
とはいっても、R.O.Gシリーズだけあって、オーバークロックの設定はかなり豊富です。
発熱の多いX48チップセットを搭載していることもあり、ノースブリッジ周辺にはかなり大きなヒートシンクを搭載しています。
CPU電源周りの冷却もしっかりとしたヒートシンクが付いており、冷却効果は高そうです。
Blitz ExtremeはノースブリッジにFusionシステムを搭載していますが、ヒートシンクが全くないためちょっと心許ない感じがありましたが、その点Rampage Formulaはしっかりしたヒートシンクが載っており、チップセットの放熱については問題なさそうです。
8層基板やASM1440アナログスイッチを搭載、EL照明付きバックパネル、eSATA搭載などのギミック満載のBlitz Extremeとは異なり、6層基板の採用、ELバックパネルが普通のバックパネルになるなどのコストダウンが図られています。
ただし、CPU8フェーズ電源やメモリ2フェーズ電源、POST表示のLCD POSTERなどのR.O.Gシリーズならではの特徴はしっかりと受け継がれています。
■Blitz Extremeとの違い
主な違いは下記の通りです。
1,ノースブリッジの冷却効果大
X48よりも発熱が少ないP35とはいえ、ノースブリッジにはFusionブロックのみでヒートシンクがないBlitz Extremeと比べてRampage Formulaはしっかりとしたヒートシンクが付いているため、トップフローのBigTyphoonからの風が効率よくノースブリッジの冷却も行っているように感じます。
センサーをノースブリッジ直前のヒートパイプに付けて測定したところ、温度センサー端子からの情報では5℃程度Rampage Formulaの方が冷えているようです。
2,オーバークロックの設定項目が多い
製品としてもRampage Formulaの方が新しいだけあって、BIOSの設定項目はBlitz Extremeに比べると遙かに多いです。
特にメモリ周りの設定を詳細に追い込むことが可能になっていますので、いろいろと遊べそうな感じです。
他にも、JMB363によるeSATAが無い、Gigabit Etherが両方ともPCI-Express接続になったなどいくつか違いがあります。
換装は両方ともサウスチップがICH9Rですので、ドライバの入替などは不要で、基本的には何もせず今まで使用していたHDDを繋げばそのままOSが起動します。
ICH9RによるRAID機能も問題なく、BIOSでICHをRAIDモードに変更したらそのまま認識され、OSが起動しました。
ただし、マザーボードを交換するとWindows Vistaは別のPCと認識するため、プロダクトキーを再度入力する必要がありますのでかなり面倒です。
■ベンチマーク(メモリ)
DDR2-1066とDDR3-1333のどちらが速いか、ベンチマークを測定してみました。
Everest メモリリード
Blitz Extreme:7586MB/s
Rampage Formula:7304MB/s
Everest メモリライト
Blitz Extreme:2839MB/s
Rampage Formula:2971MB/s
Everest メモリレイテンシ
Blitz Extreme:69.4ns
Rampage Formula:72.8ns
メモリレイテンシがDDR3の方が速いという結果になっていますが、両者でほぼ変わらないといって良いかと思います。
メモリライトはRampage Formulaの方が速いですね。
また、OSで利用できない3.2GB以上の領域を使って、RAMディスクのベンチマークを測定してみました。
Gavotte RamdiskをCrystalDiskMarkで測定(100MB、シーケンシャル)
Blitz Extreme:Read 4472MB/s Write 2922MB/s
Rampage Formula:Read 5022MB/s Write 2977MB/s
ランダムはほぼ同一の性能だったので割愛していますが、シーケンシャルについてはRampageの方がリードが圧倒的に速い結果となりました。
■ベンチマーク(PCI-Express)
Blitz ExtremeはPCI-Expressが1.1ですが、X48ではPCI-Express 2.0へバージョンが上がり、帯域幅が倍になっています。
実際にどれくらいの差が生じるのか、3Dmark06で測定してみました。
使用しているビデオカードは、PCI-Express2.0対応のRADEON HD 4870となります。
3Dmark06
Blitz Extreme:11328
Rampage Formula:11910
数値にして600程度ですが、X48搭載のRampage Formulaの方が速い結果となりましたが、これがPCI-Express2.0に変わったことによる影響かと言われると、断定できないような気がします…(^^;
■その他気づいた事など
メモリに相性がある等の情報がありましたが、私の環境ではまったく問題無く動作しています。
メモリもDDR3のXMPのDDR2版であるEPPに対応していますので、オーバークロックメモリなどでEPPプロファイルを持っている場合、自動的にEPPにセットされた設定で使用することが可能です。
私が使っているPulsarもEPPに対応したメモリですので、DDR2-1066 5-5-5-15設定にて問題無く動作しています。
今ではプラットフォームはLGA1156/LGA1366に移行しており、LGA775のマザーボードを新品で購入することはあまり無いかと思います。
とはいえ、昔は高嶺の花だった高級マザーボードが中古で安価に売られていることもあり、安くて良いマザーボードを購入できるという意味でもお勧めです。
LGA775もまだまだ使えますし、QuadCPUも安くなっていますから、当分は使えそうなマザーボードだと思います。
今はCore2 Quad Q6600で使っていますが、安くなってきたCore2 Quad Q9550に載せ替えて4GHzを目指してみようか、とも考えています。
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購入金額
10,000円
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購入日
2009年05月頃
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購入場所
退会したユーザーさん
2010/04/11
Cooler Masterさん
2010/04/24
s3zm4rさん
2010/05/17