今まで森博嗣作品ではある程度「慣れ」が出てきた箇所があったので、ティンと来る箇所が無かった。
でも、この作品は凄い。
現代ミステリにどっぷり浸かった僕でも身震いするほどの奇妙さが支配していました。
最先端のミステリに触れてしまった感覚があります。
人によっては非常につまらない書になりかねないこの本はまさに奇書と言っても間違いないでしょう。
ざっとあらすじを紹介しますと、次から次へと生じる連続飛び降り自殺が物語の発端。
その自殺者達には「θ」が身体、あるいは身に着けていたものに描かれているという共通項があるだけ。
これは、事件なのか、それとも偶然なのか?
スーパーお嬢様西之園萌絵が首を突っ込み、物語が徐々に加速する――。
とまあ、こんな感じ。
皆さんの大好きな犀川先生も出てきますし、今回のGシリーズの探偵役である海月君もばっちり登場。
どちらも読者の想像を超える答えを提出してくれるに違いありません。
「普通のミステリ」を読み飽きた人にお勧めできる一冊。
エピローグで行われる「会話」なんかもかなりスリリングです。
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購入金額
600円
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購入日
2008年頃
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購入場所
どこかの本屋さん
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