※レビューの内容でインテル Core i5-2500Tのレビューと内容が重複する部分があります。
今回のレビュー用として提供していただいたインテル SSD 320 120GBは
2.5インチHDDとほぼ同等の大きさでSATA2接続、容量は120GBです。
リテール品のため付属品もかなり充実しており(後述)、SSDのはずなのにパッケージが妙に重いのが印象的です。
なにはともあれ、パッケージを開封してみます。
内部にはこのように梱包されたSSDと付属品が入っており、全ての付属品を並べたのが次の写真です。
X25-M G2の世代も付属していたSATAケーブルやSATA電源変換ケーブル、3.5インチ化マウンタにネジと付属工具(+ドライバー)SPEED DEMONのステッカー、Quick Start Guideが付属し、
更に追加でUSB-SATA変換ケーブルとシリコン製ケースが付いてきます。
SSD本体は前モデルである
と酷似していますが、ロゴの色と金属部分の光沢が違います。
その他、外観についてはあまり変わった点はありません。
付属品のひとつであるUSB-SATA変換ケーブル
はUSB3.0にも対応した豪華なもので、データ移行ツール Data Migration Softwareで使うものだと思われますが、今回はクリーンインストールを行うため利用しません。
また、Quick Start Guideもこの付属品に合わせて作られており、デスクトップ/ノートPC双方への組み込み方等が図示でわかりやすく表記されています。
能書きはこれまでにして、とりあえず組み込んでしまいます。
SSDに関連しないPCの組立についてはCPUのレビュー
で行っているので、そちらをご覧ください。
使用するケースは
なのですが、HDD取り付け用のシャドウベイの配置が特殊かつ取り付け困難なので、
振動を考慮する必要も無いので付属品のカバーをかけて固定せず置くだけにしました。
他のパーツも組み込みが完了し、動作テストも終わったので、OSをインストールします。
OSですが、Trimコマンドに対応するSSDですし、メイン環境で使い慣れていることもあり、
迷うことなく64Bit版のWindows7 Professionalを購入しました。
光学ドライブを非搭載なので、以前のプレミアムレビューで頂いたBDドライブを
使用します。
画面の表示に従って進めば半自動的にOSがインストールされます。
手動で操作しなければいけない部分の時間も含みますが、DVDを入れてOSのインストールを開始してからデスクトップの画面が表示されるまでにかかった時間は20分程度でした。
メインの環境もWindows7かつ一世代前のインテル SSD X25-M G2へ
インストールしたため、体感の差をあまり感じることができなかったのですが、
父がWindows7をHDDにインストールしていたと時には1時間ほどかかっていたので、
HDDとは比べ物にならない性能を有していることが分かります。
OSのインストールが終了したのでササッとドライバやウイルス対策ソフトを入れてしまいます。
Windowsアップデートや必要なソフトを入れ終わりました。
とりあえず、市販のPCで言えば工場出荷状態というような状態になったので、ベンチマークソフトを用いて性能を計測します。
まずは、SSDの速度を計測します。
比較対象としてメイン環境(X25-M G2 120GB)で同様の状況で計測した結果を載せてみます。
連続書き込み(シーケンシャルライト)の項目では高速化されているのが分かりますが、
その他の項目では微妙な差ではないかと思います。
しかし、一つ前の世代といっても十分高速なSSDゆえ、あまり差が出ないのも理解できますし
HDDと比較すると
体感速度が大幅に変わるほどの差があることを考えれば十分な速度と言えます。
次に、Windows7のエクスペリエンス インデックスを載せます。プロセッサのスコアですが、メイン環境で使用しているPhenomⅡX6 1055T(スコアは7.4)に匹敵するほどの数値となっているのは驚きです。
メモリの数値が低いのは、4GBしか搭載できていないことに起因すると思われるので後で再計測します。
グラフィックス及び、ゲーム用グラフィックスのスコアですが、オンボードとしてはかなり健闘しているほうだと思います。
HDD(SSD)の数値も、7.3と十分な数値が出ています。
ですが、仕様上の書き込み速度が出ていないですし、エクスペリエンス インデックスの数値も気になりますので、原因を調べつつ調整してみることにしました。
Windows7で使う場合、アライメントの調整は基本的不要なので除外、
他の要因を考えてみるとSATAのAHCIモードをIDE互換モードに設定していたことを思い出しました。
インターネット上の記事やブログなどでレビューを見ていると、
「IDE互換モードでも変わらない」 という意見と 「AHCIモードにすべき」
という2つの意見に分かれます。
私はどちらかというと「IDE互換モードでも変わらない」という意見を参考にしており、
これまでも必ずBIOSの設定をIDE互換モードに設定していました。
ところが、「AHCIモードにすべき」という意見のレビュー記事を見てみると、
現在のSSDやHDDはAHCIモードにしないと性能を引き出せないというような意見もあり、
ダメ元で試してみることにしました。
少々強引な方法ですが、いきなりBIOSでSATAのAHCIモードをAHCIモードへ変更し、
OSのインストールディスクを使用して修復インストールをかけるというやり方でAHCI化しました。
AHCI化後すぐの起動が妙に早かったので、気になって再度ベンチマークをした結果↓
明らかな数値の上昇が見られました。
特に読み込み性能が全般的に向上しており、表記上のスペックまでは届かないものの近い数値が出るようになりました。
SSDにするだけでも体感速度は上がるのですが、AHCIモードで使うことで更に体感速度は上がります。
基本的にマザーボードの初期設定でSATAのAHCIモードはIDE互換モードに設定されていることが多いので、
OSをインストールする前にBIOSの設定で
ということが分かりました。
体感速度を表示するのが分かりづらいこともあり、起動の動画を撮ってみました。
Windows7のロゴが完成するのとほぼ同時に
デスクトップ画面が表示される頃には既に作業ができる状態になっています。
エクスペリエンス インデックスの数値も再計測してみたのですが、0.4も上昇、7.3→7.7となりました。
やはり、IDE互換モードではSSDの本来の性能を引き出せないようです。
消費電力を計測しようと思いましたが、あまりに消費電力が低く
手持ちの計測機器の2台ともで誤差範囲に収まるか、計測不能なほど低いため
計測できませんでした。
発熱もほんのり暖かくなる程度ですし、デスクトップPCであれば無視できるほどの消費電力だということなのでしょう。
レビューの内容をまとめるとすれば、HDDとは別次元の体感速度を得られるということ、
そしてAHCIモードで使うべきだということです。
消費電力については2.5inHDDよりも低いですし、デスクトップ機へ導入すれば消費電力が下がるのは明白です。
X25-M G2シリーズの後継として文句もでない性能を有していますし、
HDDと比べると体感性能での差が大きいので、メインで使用しているPCのHDDを入れ替えて体感してみると良いと思います。
後日、一日の書き込み量が安定してきたところで寿命予想について追記します。
いぐなっちさん
2011/08/09
AHCIにしないといけない点の解説、重要ですね。
はにゃさん
2011/08/09
Agenaさん
2011/08/09
>おおお、今回のSSDはリテールパッケージでしたか。
リテールパッケージでもデータ移行キットの入った新しいモデルでした。
>AHCIにしないといけない点の解説、重要ですね。
私も半信半疑だったのですが、ベンチマークはともかく体感速度まで変わるのは驚きでしたね。
Agenaさん
2011/08/09
AHCIモードにしても、HDDの速度には影響するがSSDには影響しないという記事を読んだ記憶があったのでIDEモードで使っていましたが、かなり違うものなんですね。
NCQ有効時のベンチマーク結果も凄いですし、4KB以外の領域でも効果が出ていそうですね。
リンさん
2011/08/11
羨ましいですね~^^
青いケースがかっこいいです。
ベンチマークも良好で、省電力PC期待ですね☆
Agenaさん
2011/08/11
パッケージもかっこよくて良いですよね。
AHCI化後のベンチも良いですし、省電力PCに限らずオススメしたいですね。
愛生さん
2011/08/21
シリコンジャケットが付いてるのは、便利ですよね。
振動にも強いSSDですので、そのへんにポン置き出来ますね。
SSDになれると、システムディスクはSSD以外には考えられませんw
Agenaさん
2011/08/22
駆動部分がないのは大きなメリットですね。
対衝撃性能に関しては折り紙つきですし。
慣れって怖いですね^^;
HDDが起動ディスクなPCを使うと遅くて仕方なく感じてしまいます。
makibisiさん
2011/08/22
ベンチで気にするのは、XP使用時にアライメントが必要程度しか思っていませんでした。
IDEとAHCIでこんなにベンチが変わるんですね。
Agenaさん
2011/08/22
XPで使うにはアライメント調整は必須ですね。
IDE互換モードは互換性を重視するだけに性能は二の次なのでしょうね。
Windows7を使う限りはAHCIモードにすべきでしょう。
きょーさん
2011/08/26
自分も別のですが、SSD使用しています。
SATA3環境でもIDEとAHCIモードではAHCIの圧勝でした!
当方の環境ではOSのインストールはIDEじゃないとできませんでしたが(汗
Agenaさん
2011/08/26
新しいOSに新しいハードウェアを使うならばIDEモードにする必要はないのですが、インストール時に引っかかることもあるんですね。
OSさえインストールできてしまえばAHCIモード以外の選択肢はないと思います。
notokenさん
2011/09/09
Agenaさん
2011/09/09
OSと常駐ソフト程度なら十分ですが、ゲームを入れようとするには小容量ですね。
データ用として別領域を確保しづらいノートPCなどで使う場合は、大容量のモデルを選んだほうが良いでしょうね。
R-O-G-Eさん
2011/09/14
驚くほどSSD速いですね・・・ようこそ画面がほんの数秒とか凄いです。
AHCIモードですか・・・明確に違うのが凄いですね。
非常に参考になりました。
Agenaさん
2011/09/14
一度使うとHDDへは戻れないですね。
新しいマザーボードでもIDEモードが初期設定になっているので要注意ですね。
リンさん
2012/02/19
もしまだでしたらお奨めします~。