選出いただきましたzigsow 運営事務局様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。
さて、選出のメールには、以下についてレビュー指示ですが
▼外出先から動画や写真を楽しむ(リモートリンク機能)
iPhoneやiPadからアクセス 外出先から動画や写真を楽しむ
音楽データや写真ファイル、大容量の動画など、iPhoneやiPadに入りきらないコンテンツも、自宅のNASならたっぷり保存可能。AppStoreで無料配布中のアプリ「ホームメディアリンク」をダウンロードすれば、聴きたい!見たい!と思ったときに、いつでもお気に入りの音楽や写真を楽しむことができます。
【+α】さらに、外出先に、無線のネットワークと、PlayStationR3やDLNA対応テレビがあれば、iPhone/iPadで受け取ったコンテンツをDLNA対応機器へと中継して映し出すことができます。
パソコンからアクセスネットブックやノートパソコンなどを使い、外出先のホテルやカフェ、会社・学校などからインターネットを経由してハードディスクにつなげられます。アクセスは簡単。リモートリンク スタートページをWEBブラウザで開くだけ。
▼「net.USB」機能(30日体験版)
本製品にUSB機器を接続し、ネットワークを経由して離れた場所で使ったり無線LANと組み合わせて利用ができます。
とあります。
私と嫁はiPhone4を使っていますので、最初の見出しについてはしっかりとレビューしていきます。毎日徒歩と電車で通勤しており、その間に録り貯めたビデオを見るのがいつもですので、まさしく日常での使い勝手をレビューしていきます。
二つ目ですが、「net.USB」機能が前回のレビューである「無線LAN Gigabitルーター WN-G300DGR」でも、同機能があります。
同じことをレビューしても…と考え、本製品の特長である省電力を…と思ったのですが、おそらく他のレビュアーの方もワットチェッカーなどを使い省電力をレビューされることと思います。そこで、私は敢えて使う上での快適さについてレビューしていこうと思います。
いかに省電力でも、快適でなければやはりエコに反してでも快適な商品に魅力を感じるというのは当然という気もします。私が元来せっかちな性分ということもあり、今までの3.5インチHDD搭載NASと比べて快適性はどうなのか、をレビューしていきたいと思います。
レビュアー選出のメールに気づいたのが、15日(金)の夜。そして、翌日の16:00頃には不在連絡の紙が玄関にありましたので、すぐに再配達の手配。いやはや、仕事が早い。
せっかちな私は、通販でIYHしたあとは手元に届くまで宅配会社のページを確認しつつワクワクして待つのですが、そんなワクワクを感じたりソワソワする間もなく届きました。ものすごく気持ちいい。
まずは、うちのネットワーク構成を。
<有線LAN>
・メインパソコン
Corei7 2600K
・嫁パソコン
Core2Quad Q9550
・録画サーバーパソコン
Core2Duo E6420
・3.5インチHDD 1TB搭載NAS
HD-HG250LAN
・ネットワークメディアプレーヤー
<無線LAN>
・リビングパソコン
PentiumDualcore E6600
・寝室パソコン
Core2Duo E6750
・ノートパソコン
Corei3 2310M
・iPhone4
ザックリと、こんな感じです。今回は、有線LANの「HD-HG250LAN」をこの製品にリプレイスしていきます。
「HD-HG250LAN」との比較はもとより、24時間稼働のCore2サーバーとの比較も行っていきます。「HD-HG250LAN」は、非常に残念な結果となっていますので、この製品に対する期待もものすごく大きくなってます。
まず、転送速度。
SATAの1TBを搭載し、GigabitLANネットワークであるというのに非常に残念な速度しか出ません。一時的にファイルを置いたりするような、頻繁な読み書きにはとても向きません。
そして、不具合。
縦置きにすると、かなり耳をつく高周波ノイズを発します。LANケーブルを抜くと止まることから、基板のコイル鳴きが起きているものと思われます。
この二つが、どれくらい解消されるのか。
そして、iPhone4を使って、通勤がより快適になるのか。
(1.設置編)
では、届きましたのでレビューと参ります。
外箱。
大手家電量販店で見るような、ごくごく普通なアイオーデータの定番な箱です。
前の無線LANルーターの時と同じように
封筒に入ったメッセージ。
そして、型番の上に「非売品」のシール。
開封します。
付属品はACアダプタ、LANケーブル(きしめんタイプ)、USBケーブル、説明書。
本体がものすごく小さいです!!これで1TBのNASとか、とても信じられないほどの大きさです。
こういうときに、よくタバコが比較対象に出るのですが禁煙して15ヶ月、タバコを持っていないので内蔵している2.5インチHDDサイズということでIntelのX25-Mとの比較
フットプリントの半分以上がストレージ、ということになります。
ネットワーク機器といえば、経験が少ない人にとって一番の難所が初期設定。Microsoft Officeと自動車に関してはオニのように詳しい会社の上司ですら、相対パスと絶対パスの違いが分からずに部下数名に「Z:¥~」というショートカットを配布するくらい、ネットワークの知識というのは嫌いな人が多いようです。
しかし、この製品は最高に優れています。ちょっと感動しました。
まず、本製品をUSBでパソコンと接続します。
すると、ストレージとして認識しますのでフォルダを開いて「Autorun」を実行。これで必要なアプリがインストールできます。
だから、付属のCD-ROMなんてありません。光学ドライブを搭載していないネットブックなどに配慮しているのだとか。いいアイデアです。
メインのパソコンに設定用アプリをインストールしたので、実際にNASとして使うためにネットワークに接続します。LANケーブルを接続し、電源スイッチをON。最初、スイッチをどっち方向に押したらいいか分かりませんでした。奥に押したり、下に押したり。
1~2分後、青いインジケータが点灯したのでインストールした「Magical Finder」というアプリを起動。
NASを勝手に見つけてくれますので、WEBブラウザから設定画面へ。
ここでドライブ名やIPアドレスを決め打ちして、初期設定は完了。非常に簡単。
あとは、コンピュータから「ネットワークドライブの割り当て」を実行してドライブレターを割り当てれば完了。今のところ、うちでは私と嫁しか使いませんのでユーザーごとの許可・不許可はありませんので終わりです。子供が大きくなって、消されてはまずい仕事の資料などを置くようになったら設定画面からユーザーごとの権限を設定していきます。
その他いろいろと詳細な設定を詰めたいのですが、まずは「HD-HG250LAN」をネットワークから切り離すためにデータを本製品に引っ越し。双方同じ1TBで、その量およそ540GB。翌朝までかかるのを覚悟します。
こんなとき、役に立つのが24時間稼働のサーバー。サーバーを経由して旧NASから新NASへファイルを移動すれば、メインのパソコンは全部シャットダウンして寝ることができます。
さて、午後9時頃に始めたファイル移動ですが翌朝には終わるのか?
しかし、とてもおそろしいほど時間がかかりそうです。2003Serverでは、残り時間の表示すらされません。4.7GBのISOイメージ一つが、20分経っても移動してません。
「これはまずい」と思い、中断してUSB接続へと変更。快調にファイルの移動が進んでます。ここらへんが、このNASの強みです。今まで使っていたBuffalo社製NASは、USBで接続できません。HDD単体を取り出しても、そのままではWindowsでは認識できないファイル形式なので基本的には読み取り不可。
この製品は、ネットワーク障害が起きたりしても直接USBで接続できます。もちろん、ファイルの読み書きも可能。これって、私としては非常に大きなメリットです。
(2.基本編)
さて、データ転送も終わりましたので本格的にNASとして稼働させます。
まずは、おなじみのベンチマークから。
一瞬、USBかと思う速度です。しかし、明らかに前NASよりも快適。
前NASのHD-HG250LANのベンチマーク。
やはり、快適なのは気のせいではありませんでした。シーケンシャル読み書きが速くなってます。ISOイメージや録画データなど、大きなファイルを扱うのが前よりも快適になってます。
そして、特筆すべきなのがファンレス構造。3.5インチHDDは、意外と発熱します。最近でこそ速度を抑えた低発熱のHDDもありますが、それでも2.5インチにはかないません。
このNAS、540GBものデータをUSBで一気に転送しても暖かい程度です。真夏に出掛けていて、締め切った部屋で転送していたのにもかかわらず。
小さくて省電力、コンパクトで低発熱と今の時代にマッチしたNASです。
そして、比較としてCore2Duoなサーバ-。
いくら性能比で効率がいいとはいえ、やはりCore2Duo。性能は折り紙つきですが、それにともない消費電力もNASに比べたら折り紙つき。
やはり、快適さを求めるとエコとは逆に向かってしまいます。
(3.活用編)
基本的な動作確認が完了しましたので、次は目玉機能である「リモートリンク機能」を設定します。
ダイナミックDNSを利用して、外部からNASへとアクセスできる機能です。
一般的なインターネット契約では、グローバルIPアドレスはモデムの起動ごとに毎回変わります。ただでさえ無意味な数字の組み合わせであるグローバルIPアドレスが、毎回変わったのではいちいち憶えられるものではありません。お気に入りにも登録できない。
そこで、自動的に意味のある文字や数字の組み合わせなURLに置き換えてくれるのがダイナミックDNSサービス、というワケです。
うちの録画サーバでも使っていますが、モデムが再起動したときは手動で更新する必要があるため、家族で帰省している最中に光ケーブルの工事などが入るとグローバルIPアドレスが変わってしまい、アクセスできなくなります。実際去年のお盆休みがこのパターンで何もダウンロードできませんでした。
ですので、かなり期待している機能です。
まずは、NASの設定画面から「iobb.net設定」へと入ります。
必要な項目を入力したら、進んでいくと入力したアドレスに本申し込みのメールが届きますので、メールを開いてURLにアクセス、それに従うと完了です。
しかし、ここからが難関でした。
まず、iPhone側アプリの説明を探してもなかなか見つからない。
そして、NAS側の設定もどこまでやればいいのか…
ようやく接続できたので、簡単にまとめます。
①iobb.netを設定して、ダイナミックDNSサービスを有効にする
②DLNA共有をONにする
③共有フォルダを用意する
④ユーザーを登録する
これが、NAS側で必要な手順です。
そして、iPhone側。
①アプリをインストールする
②ログイン情報を登録する
この、ログイン情報に結構ハマりました。ホスト名はどこまで入力するのかがわからず、何度も入力し直しました。
そして、どうにか接続が完了です。
今までは「Airvideo」というアプリをサーバーにインストールして動画を再生しようとしていました。
コイツが賢くて、3GかWifiか、回線速度を検出して自動的にビットレートを変更してくれます。しかも、トランスコードして送信してくれるのでiPhone4で見ることができないビデオもOKという、完璧なアプリ。しかもUPnP対応で、PINコードさえ入力しておけば接続は一発。
ただ…
うちのサーバーは地デジの録画がメインのため、このトランスコード機能を使うと最悪の場合録画データのドロップが発生します。
事前にエンコードという設定もできますが、エンコード中に録画が始まってしまえば同じこと。
なので、間違いなく録画が入っていない時間帯にしか使えませんでした。
このリモートリンク機能が快適に作動すれば、その問題からも解放されます。
さっそく、iPhone用にエンコードした動画を用意してみます。
私がiPhone用に変換するのに使っているのが「EncodeiP」というフリーのアプリ。インストールも必要なく、結構高速に作動するので重宝しています。
できあがったファイルをリモートリンク機能で再生してみました。
3G回線だというのに、かなり高画質です。というか、iPhone4専用なので960×640ドットのビデオだからそれはキレイで当然。
しかし、なぜか音が出ません。回線の問題かと思いWifiにしてみましたが、やはり音声なし。
そこで、TMPGEnc Video Mastering Worksにてエンコード、再びアクセスしてみます。
結果、わかりました。なぜかイヤホンからしか音声が出力されません。まぁ、外出時には必ずイヤホンで聴きますからいいんですが、これは是非修正していただきたい点です。
今まで、ドラマや映画をiPhone本体に保存するには容量がかなり必要でした。かといって「Airvideo」を使うと、録画状態を気にしなければならない。
これらを一気に解決する、非常に便利な機能です。あとは、通勤の課程で途切れないかという心配。
こればっかりは、明日出勤してみないと分かりませんので後日談として。
(4.まとめ)
NASといえば、昔はどこかしら高級なもので一般家庭には不釣り合いなイメージがありました。
それが、パソコンの普及・複数所有化や地デジ録画にともないNASが一般化しています。しかし、常時稼働の性質であるため消費電力や騒音など、仕様における課題もありました。
本製品は、省電力、騒音、大きさ、デザインすべてにおいて今までのNASとは違う製品に仕上がっていると感じました。
特に、家庭を預かる主婦(女性)に違和感を感じさせないデザインは秀逸だと思います。
前回レビューさせていただいた無線LANルーターもそうですが、パソコン然としていないデザインは女性が好感をもてるようです。
まだまだ全ての機能を使ったとは思いませんが、逆に多機能であるためいろいろな要求にも応えられるNASとして長く稼働することでしょう。
非常に素晴らしい製品でした。
(追記)
外へ出掛ける機会がありましたので、リモートリンク機能を使いビデオを再生してみました。
車で市街地を走りながらの再生ですが、あえなく撃沈。途切れ途切れになり、まともに再生できません。
いくら市街地とはいえ、走行中では環境が悪すぎました。
実際、薬局の駐車場で止まっているときは普通に鑑賞できましたし。
これから察するに、やはり「通勤電車で快適な鑑賞」は厳しいかもしれません。
私の住んでいる地域が田舎で、Softbankの電波が弱いだけと思いたいですが…
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退会したユーザーさん
2011/07/21
すごく詳細で解り易いレビューでした!
本体のデザインがすごくイイですよね。
リモートの設定、ちょっと複雑なんですね。
自分もレビュアーに選出されたので、頑張ります!
稲蔵さん
2011/07/22
コメントありがとうございます。
外部からアクセス可能にするためなので、しょうがないのかもしれませんが初めての人はツラいかもしれません。
説明書に、もう少し詳しく書いてあればよかったんですが。
レビュー、がんばってください。
kenさん
2011/07/25
iPhoneでの動作検証、良かったです。
参考になります。
ただ、やはりSB回線の問題か、外出先では難しそうですね。
残念です。
稲蔵さん
2011/07/25
コメントありがとうございます。
外出先からのアクセスであれば、回線速度に応じて画質を変更する「Air Video」のほうが安定して視聴できます。
ただ、私の住む地域が異常にSoftbankが弱いので何とも言えませんが。