この2,3年、24時間運転のファイルサーバーでWesternDigitalのエンタープライズ 1TB,Red 2TBを使ってきました。
現在、エンタープライズ 1TB(4台)は855日、Red 2TB(4台)は362日、1つの代替セクタも無く快調に動作しています。
私はWesternDigitalのエンタープライズとRedにはかなり信頼を置いています。
(Greenの信頼性はちょっと×ですが)
今回、WD Red 4TB 2台を使い、リリース間近のWindows Storage Server 2012 R2を用いて「WD Red 4TB」の性能を検証してみました。
●Windows Storage Server 2012 R2について)
・Windows Storage Server 2012 搭載NAS
現在、1つ前の「Windows Storage Server 2012」 搭載NASは以下のように各社で販売されいます。
アイ・オー・データ HDL-Z2WMシリーズ、HDL-Z2WSAシリーズ
バッファロー WS5400R シリーズ、WS5600D シリーズ
・Windows Storage Server 2012 R2リリース
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1310/03/news100.html
によると
2013年10月18日、Windows 8.1と同じ日にリリースされるそうです。
今回の検証は、9月10日にMSDNで公開されたRTM版(=製品版)を用いました。
・Windows Storage Server 2012 R2の新機能
Windows 8にも採用された「記憶域プール」が大幅に拡張され、HDDとSSDが融合された以下の機能が追加されました。
(1)階層化ストレージ
頻繁にアクセスするファイルは高速階層(SSD)へ、それ以外のアクセス頻度が低いファイルは低速階層(HDD)に保存されます。
(2)SSDを使ったWrite Back Cache
SSDの一部を書き込みキャッシュとして利用します。デフォルトでは1GBが割り当てられます。
(3)重複除去にVDI用/一般用の区別ができました。
Windows 8の「記憶域プール」にはない機能で、ブロック単位で同じ内容だと重複除去されディスクスペースの節約できます。
以下のURLより抜粋)
http://www.wdc.com/jp/products/products.aspx?id=810
http://www.wdc.com/wdproducts/library/SpecSheet/JPN/2879-...
・インターフェース:SATA 6 Gb/s
・回転速度:IntelliPower
・バッファ・サイズ:64 MB
・容量:4 TB
・MTBF(平均故障間隔):1,000,000 時間
・騒音、動作音
アイドル・モード 25 dBA (平均)
シーク・モード0 28 dBA (平均)
・温度: 動作時 (通電時) -0°C から 70°C まで
・消費電力
読取り/書込み;4.50 ワット
アイドル:3.30 ワット
スタンバイ:0.40 ワット
スリープ:0.40 ワット
・保証期間:3年間
●外箱とzigsow事務局からの指令書です。
●4TBから同封された保証書
1年前に購入した2TBには入ってなかったです。
■検証機 Spec
以下のサーバーと2種類のクライアントで測定しました。
●Windows Storage Server 2012 R2検証機
・CPU:AMD/Phenom II X6 1055T
・MB:ASRock/890FX Deluxe3
★古い割に6ポートもSATA6Gがありファイルサーバーに最適です。
・Memory:DDR3 1333 4GB×4=16GB
・Video:AMD/HD4550
・NIC:Intel/Gigabit CT Desktop Adapter・・・2
★2本束ねてTeamingさせました。
・SSD:Samsung/SSD830 128GB・・・2
・HDD:
(1)WesternDigital/エンタープライズ 1TB(SATA/3.0Gbs)・・・2
システムドライブ(ソフトウェアRAIDでミラーリング)
(2)WesternDigital/RED 2TB・・・2
(3)WesternDigital/RED 4TB・・・2
・電源 :SilverStone/STRIDER PLUS SST-ST75F-P
・ケース : Antec/Twelve Hundred V3
3.5インチドライブが3x3=9個入ります.(+SSD1つ、+5インチベイ)
・OS:Microsoft/Windows Storage Server 2012 R2
・HUB:DELL/PowerConnect 2716
●クライアント1
・CPU:Intel/Core i7 2600K
・MB:Asustek/P8Z68-V PRO/GEN3
・Memory:DDR3 1333 8GB×4=32GB
・Video:オンボード
・NIC:Intel/Gigabit CT Desktop Adapter・・・2
★2本束ねてTeamingさせました。
・HDD
(1)Seagate:ST3160815AS 160GB
(2)Hitachi:HDS721050CLA362 500GB
・電源 Antec/SEA-650-PLATINUM
・ケース : Antec/Three Hundred AB
・OS:Microsoft/Windows Server 2012 R2 Datacenter
●クライアント2
・CPU:Intel/Core i7 4700K
・MB:Asustek/Z87-PRO
・Memory:Corsair/CMZ8GX3M2A1866C9、DDR3 1866 4GB×2=8GB
・Video:オンボード Intel/HD4600
・NIC:オンボード Intel/I217-V
・SSD:PLEXTOR/PX-256M5P
・電源 Corsair/CRS-CMPSU-850HXJP
・ケース : Antec/THREEHUNDREDTWO
・OS:Microsoft/Windows 8 Pro
既にシステムドライブ(WD Ent 1TB)にOSがインストールした状態でWD Red 4TB 2台を追加します。
2台のWD Red 4TB
ドライブベイにセット
SSD x 2, 1TB x 2, 2TB x 2, 4TB x 2の合計6ドライブ
OS起動後に管理ツールのコンピュータの管理を起動し
記憶域の「ディスクの管理」で新規に追加したWD Red 4TB 2台を初期化して認識させます。
WD Red 2TBと4TBを測定して比較しました。
CrystalDiskInfo)
なぜか回転数が5400RPMとなっています。
CrystalDiskMark)
・「ディスクの管理」でシンプル・ボリュームでパーティション作成
ランダムのWrite性能は、2TBが僅かに上回っていますが、それ以外の項目は
4TBが優れています。
記憶域プールの性能はどのようになっているか調べてみることにしましょう。
作成手順については記述が長くなるので別にしました。
興味がある方は
をご覧ください。
●WD Red 4TB 1台でsimpleドライブ
●WD Red 4TB 2台でmirrorドライブ
Writeも僅かな性能低下しかありません。
●WD Red 4TB 2台+SSD 2台でmirrorドライブ+階層化ストレージ
Write Back Cache:5GBを割り当てました。
殆どSSDの計測をしているようです。
●測定まとめ
非プールよりプールのシンプルボリュームの方が速度が出ています。
階層化ストレージは、本当にSSDのような速度です。
インテル スマート・レスポンス・テクノロジーとは違いSSDをRAID1で使用するため信頼性が向上します。
2種類のクライアント:Windows Server 2012R2とWindows 8で計測してみました。
●WD Red 4TB 1台でsimpleドライブ
(1)Windows Server 2012R2クライアント
チーミングで2Gbpsになっています。
(2)Windows 8 Proクライアント
●WD Red 4TB 2台でmirrorドライブ
(1)Windows Server 2012R2クライアント
(2)Windows 8 Proクライアント
●WD Red 4TB 2台+SSD 2台でmirrorドライブ+階層化ストレージ
(1)Windows Server 2012R2クライアント
チーミングの効果がわずかに表れているようです。
(2)Windows 8 Proクライアント
●測定結果まとめ
Windows8の「mirror+階層」の4K QD 32(Read/Write)は複数回実行してもこの値でした。
CDMでバッファクリアがうまくおこなえておらずキャッシュの速度のような気がします。
SSD無しのmirrorだけで使っても十分な速度が出ています。
「mirror+階層」は、SSDのリード性能+ライトバック・キャッシュの効果がでて、非常に高速です。
いままで、mirrorのWD Red 2TBを容量を気にしながら使ってきましたが、4TBと容量が倍になったので容量を気にせずに使えるようになりました。
WD Red 4TBの信頼性ですが、しばらく(半年くらい)は使ってみないと、ちゃんとした評価ができないと思います。
代替セクターが増えてきたら、すぐに追記していきます。
「mirror+階層」は、インテル スマート・レスポンス・テクノロジーが使えないAMDのMBやインテルAtomやとなどで役立つことになると思います。
またSSDをmirrorで使うことにより、信頼性がかなりアップすると思います。
Windows Storage Server 2012 R2 Standardは仮想マシンを2台まで動かせるので
重複データ除去(VDI用)を使って引き続き効果を検証していきたいと思います。
最後まで長文をご覧いただき、どうもありがとうございました。
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