レビューメディア「ジグソー」

さすが赤いだけあって、満足度は3倍。NASの信頼性をさらに高めてくれるHDDです。

はじめに

1TBの製品が出た頃からこのWD REDシリーズには目を付けていました。常時電源ONに対応する堅牢長寿命設計と省電力さ。


ストレージの信頼性はここにありという製品企画に恋い焦がれていました。


しかし、通常設計のHDDと比べると割高であり、手持ちに2TBのHDDがゴロゴロしていたので、購入まで踏み切れていませんでした。今回4TBの製品が出て、ZIGSOWのレビュー募集があったので、迷わず飛びついてしまいました。


レビュワー選定して頂き光栄に思います。

前半は失敗談を含み、後半から実際に運用可能な形での製品利用のレビューとなっています。

前半

目的(案)

「WindowsのNASにこのHDDを2台組み込んで4TBのRAID1 NASで安心データ生活を」


この目的(案)を見ただけで、「あ~あ、やっちゃったね」と思う方もいらっしゃるとおもいますが、現時点では無視して読み進めてください。私、後で気づきますw

もう一台購入!

まずは、HDL-Z2WS2.0LPに「WD RED 4TBを2台搭載し、RAID1でミラーリングだぜ」と意気込んで何も気にせずにもう一台確保してしまいました。

@20,000円。いいお値段します。

 

準備品

  • HDL-Z2WS2.0LP
  • WD RED 4TB x 2

作業

では、さっそく組み込んでまいります。
HDL-Z2WS2.0LP(以下 “NAS”)は省エネモデルで、2.5インチの1TBのHDDを2台搭載しています。

この2台のHDDは取り外してしまいましょう。


次にWD Red 2TBを2台組み込みます。

キマッた。

 

次に付属の再インストールDVDからOSを再インストールし起動させます。

 


んん。ドライブの構成が異常だそうです。常にBEEPが鳴っているし…

 

 

あぁ、Windowsで3TBを超えるドライブを起動ドライブにするには、64bitかつUEFI環境で無くてはならないらしい...

 


このHDL-Z2WS2.0LPは、構成はほぼPCで入っているOSもWindows Strage Server2008R2 64bitなのですが、UEFIではなく普通のBIOS。


約20,000円の投資が思惑から外れた形になってしまいました。


ここで「やっちゃった」ことに気づきました。残念。解決法はあるのでしょうか。。。
ひとまず、今回は時間も無いので、この構成はあきらめて先に進むことにします。

 

見切り発車で購入してしまったWD RED 4TBですが、普通にWin7やWin8のマシンに使うHDDとしても十分魅力的なので、メインマシンのデータストレージにするか、このNASのバックアップHDDにしようと思います。この使い方はまた後で考えましょう。

失敗からの路線変更

2台目のWD Red 4TBの使い方はさておき、、当初の目論見が外れてしまったので、目的を変えなくてはならなくなりました。

気を取り直しまして、以下の条件でNASでのWD RED 4TBの使い方を考えます。

条件

  • HDDは2台まで搭載可能
  • OSはWindows Strage Server 2008 R2
  • RAIDは諦める

以上を満たすことを考えて、新しい目的を設定しました。

実はここからがこの記事の本番ですm(_ _)m


後半

目的

「システムドライブがSSDの4TB NASの構築」

準備品

  • HDL-Z2WS2.0LP
  • WD RED 4TB
  • TOSHIBA SSD 128GB (←New!)

作業

組み込み

SSD(TOSHIBA SSD 128GB)とHDD(RED 4TB)をそれぞれ搭載します。


付属のDVDからリカバリを実施します。


特に設定などはしていませんが、SSDにOSが入り、HDDはストレージ領域に設定されていました。おそらく、マシンを標準構成でリカバリすればOSもデータ領域も両方RAIDが組まれてくるのでしょうが、構成が異なるため、こういった形で起動してきたのだと予測できます。

 

OSは標準で40GBを確保してあるだけだったので、コンピューターの管理から領域を拡張して128GB使えるようにしました。

影響はありませんが、なぜかDisk0とDisk1が逆に認識されてしまっています。

 

RED 4TBもGPTのパーティションでフォーマットします。
※2TB以下はMBR、それ以上のHDDはGPTにすれば良いはずです。

 

このNASにはRAIDの管理ツールが標準でインストールされていますが、製品ラインナップと異なる構成が検知されるとBEEPが鳴るようで、先に4TBを2枚積んで構成した際にBEEPが鳴っていたことが理解できます。

 

そして、管理ツールにはBEEPの停止機能もついているので、これで切ってしまえば良かったという話です。


基本的には管理ツールはRAIDの再構成などに使うものなので、私が今回組んだ構成では、この管理ツール自体不要なようです。

 

ということで、完成しました。長かった。。。

 

NASの初期設定

Windowsなので、共有に際し、設定をしていきます。

一番面倒なのはユーザーを作成するところですね。

「コンピューターの管理」から新しいユーザーを作成します。

 

今回は便宜的に「nasuser」というアカウントを作成しました。

 

あとは、作成したアカウントで共有設定したディレクトリにアクセスするだけです。

 

ちなみに、NASの名前でアクセスも出来ますが、名前解決できないことも想定して、NASのIPアドレスは固定しておきました。

速度の測定

[NAS]-[Hub(Giga)]-[PC]


以上の接続構成でHDDのベンチマークです。

そこそこの速度をたたき出しています。すばらしいです。

 

データの移行

Rich Copyを使って、旧NASからデータをコピーしていきます。
このソフトは基本的にはDOSコマンドのXCOPYをGUI化したものとのことですが、細かな設定ができて「HDDの移行の際に使うと便利」と、仕事の取引先のSEさんに教えてもらいました。確かに便利なツールです。Microsoftの中の方が作ったアプリと言うことでアヤシサもありません。

(1)でコピー元を指定

(2)でコピー先を指定

(3)でコピー開始!

「オプション」でベリファイなどの細かな設定も可能です。

 

【Rich Copy 4.0.216】
http://blogs.technet.com/b/ken/archive/2009/06/12/4-0-216.aspx

 


使用感

NASとしてでは無く、WD Red 4TBその物の感想

設置状況によるのかもしれませんが、環境音が静かな状態だと、アクセス時にカリカリという音がします。個体差でしょうか。

NASとしての設置ですので、HDDの速度などシビアなポテンシャルの部分は不問とします。また、製品の特性上、長期間使ってはじめて正しいが評価できるのでは無いかと思います。


しかし大容量HDDの一番の重要なポイントとなる、“安心感が高い”という設計は、それだけで他に代えがたい価値のある要素です。 恒常的にバックアップやメンテナンスのことを考えて使うのは精神衛生上良くないですからね^^。


まぁ、逆を返せば、それ以外は特にスピードが速いとか、NAS用だから消費電力が極端に低いとかということはないようです。

 

いい意味での「空気のような存在」的HDDであることを今後の使用上で期待します。

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