関係者の方々、本当にありがとうございます。
マザーボードのレビューはこちらです。
レビューの構成としては、開封・特徴説明・ベンチ等、そして最後にまとめ、という順番で書いていきたいと思います。
●ではまずは開封。
外装はこのような箱で、LinageIIのキーグラフィック(?)が中央に描かれており、周りに特徴が色々書かれています。
で、これを開けるとこんな感じの箱が。
真っ黒ですね。
光沢のある箱なのですが、個人的にはK702の箱を思い出し、なんとなく高級感を感じました。
更にこれを開けると、中身はこんな感じ。
左からLinageIIの15日間プレイ用のコード、マニュアル、DVI端子をD-Sub出力できるようにするアダプタ、ペリフェラル4ピンx2をPCIe用6ピンに変換するコードx2、そしてminiHDMIをHDMIに変換するアダプタが入っていました。
私は使いませんでしたが、D-Subへ変換できるアダプタなどは古い環境で使うことを考えるとかなり有用なのではないかと思います。
また、これまた私は使いませんでしたが、miniHDMIのHDMIへの変換アダプタは無いと困ることも多そうですね。
ちなみに上の方に見える静電気防止袋に包まれた塊が本体、グラフィックボードさんです。
これを開封、それまで使っていたMSIのR5830 TwinFrozr IIと並べてみました。
…ちっちゃいですねー。
※ちなみにスペック上はこちらは全長241mm、向こうは幅257mmなので、差は16mmのはずです。
これを見て気づく差異としては、
・ファンサイズは同程度だが、こちらのほうが小さくまとまっている
・ヒートパイプがマザーボードから離れている
・ファン直下のヒートシンク上に円形の金属がない
・・・くらいでしょうかね。
とりあえず小さいということはケース内のスペースに余裕が生まれるので、配線やケース選定等、色々な面で有利です。
ヒートパイプに関しては何とも言えませんが、高負荷時にはマザーボードに熱が移動するのを抑えるという意味があるのかもしれません。
最後のファン直下の金属については、空気の流れという点では無いほうが良いのは明らかだと思います。
で、ここで思ったのですが意外とこのクーラーは安っぽくない。
プラだから金属製のTwinFrozrなどと比較すると明らかに安っぽく見えるかな、などとも考えていたのですが、意外にも特にそのような感は受けませんでした。
成型色もそうですが、もしかしたら成形の精度が良いために普通のプラ製品に見られるようなヒケ、あるいは平面の歪みなどが見えなかったからかもしれません。
さて、次は特徴です。
大きなものは3つほどでしょうか。
・オーバークロック版
・UltraDurable VGA対応
・WindForce 2X(Parallel)搭載
●オーバークロック版
これについては読んで字のごとく、プロセッサが通常よりもクロックアップされているということですね。
具体的には、
通常の560Ti:Core 822MHz, Shader 1645MHz
に対し、
この製品:Core 900MHz, Shader 1800MHz
ということで、約一割程度のオーバークロックがなされています。
●UltraDurable VGA
これは5つの特徴から成り立っています。
・2oz Copper PCB
・Tier 1 Samsung and Hynix Memory
・Japanese Solid Capacity
・Ferrite Core (Metal) Chokes
・Low RDS (on) MOSFET
まぁつまり品質の良く、耐久性の高いパーツを使い、さらにPCBに銅の層を追加することで色々なメリットを得ている、ということでしょう。
この規格の採用によって謳われる利点は以下の3つ。
・GPU Temperature 5%~10% down
・Overclocking Capability 10%~30% Up
・Power Switching Loss 10%~30% Down
ということで、GPU温度が下がり、オーバークロックもしやすくなり、さらに電力効率も上がるということのようです。
GPU温度等についてはGPUクーラーとしてWindForce2Xが付いているので比較は出来ませんが、オーバークロックについてはこれ自体がオーバークロックされた製品であることから、安定はするのだと思います。
実際、使っていて動作が不安定になることもありません。
●WindForce 2X
これは、この製品で最も目立つ部分でしょうね。
ギガバイトオリジナルのデュアルファンクーラーなわけですが、WindForce2Xは実は二種類あります。
それが「Mirroring-Inclined 」のものと「Parallel-Inclined 」のもの。
Mirroringは2つのファンからの気流がそれぞれグラフィックボードの前後に分散するようになっており、一方Parallelはファンからの気流が一方向を向いており、後方(普通のケースの場合の後方)から排気されやすいようになっています。
で、本製品に付いているのは後方排気しやすいParallelの方ですね。
※ただし、後方排気しやすいとは言っても後方排気型クーラー等とは比較にならず、どちらかと言うと内部排気型といっていいレベルだと感じます。
実際、後方からの風量は、確実にあるもののそこまで大きいものではありませんでした。
しかしまぁ以下の画像のように冷却性能そのものは十分で、特に問題は無いと思われます(窒息・静音型ケースとして名高いP183搭載時、Furmark五分程度で76度。グラフの傾き的に80度には到達するかしないか微妙なところ)。
また、Furmark等で最大負荷をかけている時もGPUクーラーのファンの騒音は他の騒音に紛れ、ほぼ全く、といっていいほど聞こえませんでした。
まぁP183のなかに放り込んであるのでそりゃそうだという話もありますが、音質が妙に高かったりせず、普通のファン同様の音質の騒音しか出さないからこそ殆ど紛れているのだと考えられます。
実際、サイドパネルを開放して至近から音を聞きつつ負荷をかけてみても、ファンの音の高さはさほど変わらずにそのまま多少大きくなる、という感じでした。
静音には程遠いのですが、普通に使う分には充分静かで、また気に障る音(女性の悲鳴等、高い音は耳につきやすい)でもないため、かなり優秀なんじゃないでしょうか。
ちなみにあくまでも参考ですが、iPhone4とiPhoneアプリ「Awareness」で音量を測ったところ、
ファンから5cm程度の位置で80dB程、グラボ真横のケースサイドパネルがある程度の位置で75dB程でした。
実際に使用する場合はもっと離れたところに耳があるでしょうし、常時こんなに回っているわけでもないはずなのでもっと小さい音になるものと思われます。
最後はベンチ類です。
CPU: Core i7 2600K (定格)
M/B: GA-Z77X-UD3H (レビュー品)
VGA: これ
といった感じの構成です。
※なお、マザー編と異なりこちらではすべてVirtu MVPがOffの設定でデータをとっています。
こうしないと単体のGPUとして評価できませんので…。
まずは3DMark11から。
まぁ、完全に単なるベンチマークなのでfpsなどについては何とも言えませんが、HD5830だと3000台なのでかなりの向上が見られますね。
FFIVのベンチマークでも、
このようにかなり良い結果が得られました。
High設定でもぬるぬる動いていたので、十分な性能があるものと思われます。
で、次は実ゲーム、BF3のベンチマーク(というかZigsow共通の測り方の)結果を以下に載せます。
一応書いておくと、「フルスクリーン解像度:1024x768、映像画質:最高」にFrapsの表記を乗せたものですね。
ということで、安心の60fps超え、77fpsをマークしました。
ほぼ同様の環境でRadeon HD5830を用いた場合は44fpsであったことからも、大きな性能差があることがわかります。
77/44なので,単純計算だと1.75倍ですね。
これならば最高画質とはいきませんが、それなりに綺麗な画質で、十分な画面更新速度を以ってプレイすることができます。
まぁこれを使ったからK/D比が上がる、ということはないでしょうが、実際にプレイしていて処理落ちなどを感じることは全くありませんでした。
OC版ではありますが、その辺りの安定性はバッチリのようです。
●まとめ
かなりの性能を誇っている割に騒音が大きいとなどということもなく、高負荷時も安定かつ割と静かに動いてくれます。
正直、弱点といっていい弱点が見当たりません…。
…あ、あえて言うならPCBが青いことですかねw
せっかく上位の方のマザーボードが黒いのですから、それに積まれるであろううえのほうのグラボも黒いPCBだったら見た目的にもっといいかなぁ、と。
ああ、あと個人的にはDisplayPortの端子も欲しかったかなぁ。
しかし世間一般にはDVIのほうが普及しているでしょうから、それは弱点と言うよりは私の我侭。
ということで、極めて優等生的なこのグラボ。
このあたりのレンジで探している方がおられたら、かなりオススメできます。
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