レビューメディア「ジグソー」

ウエストに、寄り添うやさしさを巻く。

 

無印良品から発売されている「ストレッチベルト」を購入。たしか昨年あたりに購入したはずですが、カジュアルなシーンがあまり無かったので使う機会がなく、今サイトを見たら2025年版が発売されていました(千円も高くなっていました)。ということで、千円値上がり記念カキコ。

 

僕は普段革ベルトを使っているのですが、締め付けていないのであんまりベルトに必要性を感じていません。ノーベルトってオフィスで良いんだろうか?

 

ウエストまわりって、わがままですよね。食べるとお腹が出たり、朝と夜でサイズが違ったり、座るとちょっと窮屈だったり。そんな日常のちょっとしたストレスに、この「自由な位置で留められる ストレッチベルト」が、ぴったりハマってくれるのかと思って購入してみました。

 

このベルト、穴がないんです。

 

ピンをベルトのどこにでも刺せる仕組みなので、自分のウエストに“ミリ単位”で合わせられる。ベルトの穴に縛られていた今までがちょっと滑稽に思えるくらい。お腹が少し出てる日も、逆にシャキッと気合を入れたい日も、気分に合わせて微調整できるのが本当に便利。

 

伸縮性のある素材が、着けていることを忘れるくらい自然です。

座ったり、前かがみになったりしても締めつけ感がなく、自分の動きに合わせてくれるかのような柔軟性。1日中着けていてもノンストレスなのは、ストレッチ素材のなせる業だと思います。

デスクワークの人でなんとなく腰が窮屈に感じる人にもおすすめできると思います。

 

装飾より実用性、派手さより静かな快適さを求める人にはぴったりの一本。

無印らしいミニマルさの中に、使い手に寄り添うやさしい機能が詰まった、地味だけどすごいアイテムだと思います。

 

 

 

 金具の部分はオーソドックスに四角いです。

ベルト部分がカジュアルな分、ここはシュッとしてるかんじですね。

 

 

 

先端は皮になっています。

ベルトは全長 110cm なので、余らずにちょうど良いくらいの長さになります。

細めの女性だと余って太ももまでぶら下がるくらい。

 

 

 

こんな感じに、どこでも差し込むことができるので、微調整がしやすいです。

かなり窮屈に締め上げる人だと、穴が広がって向かないかも。

 

このベルトは、単なるアクセサリーではありません。

ユーザーの身体と動作に合わせて伸縮し、固定し、馴染むことで、生活の中のインフラのような静かな存在感を放ちます。まるでイームズの椅子が「座ることの意味」を再定義したように、このベルトは「装うこと」そのものに構造的な再設計を与えているように思います。

 

 この製品は装飾の誘惑に抗い、構造だけで語りかける、静かで強いデザインです。

その静謐な美しさは、声高に主張するのではなく、日々の暮らしの中で身体と共鳴しながら、そっと支えてくれるアイテムだと感じます。

 

メリット

  • 穴がないので細かく調整できる

  • ストレッチ素材で締めつけ感が少ない

  • 軽くてシンプル、どんな服にもなじむ

  • バックルがスリムで目立たず、着こなしの邪魔をしない

デメリット

  • ピンの耐久性に少し不安(長期使用で布が伸びすぎないかが気になる)

  • フォーマルな装いにはややカジュアルすぎるかも

  • デザインが非常にシンプルなので、アクセントが欲しい人には物足りないかも 

 

 

更新: 2025/06/22
デザイン性と機能美

着る建築

このベルトの最大の特長である「穴がないこと」というバックルのどの位置でもピンを差し込める構造は、ユーザーのウエストサイズにミリ単位でフィットする自由を与えます。

つまりこれは「ユーザーを製品に合わせる」のではなく、「製品をユーザーに合わせる」設計思想。プロダクトが人の生活に歩み寄る姿勢に、無印良品らしい民主的なデザイン理念が感じられます。

 

もう一つ見逃せないのが、ベルト自体がストレッチ素材であるということです。

従来の革ベルトは「固定すること」に主眼が置かれていましたが、こちらのストレッチベルトは逆に「動きに追従する」ことに価値を見出そうとする設計かと思います。

日常の姿勢変化や呼吸に対して、無言で順応してくれるこの柔軟性は、もはやファッションのような装飾品ではなく「寄り添う」という思想だと思います。まさにウェアラブルデザインの文脈に通じるアプローチです。

 

見た目はシンプルそのもの。装飾を排除したフラットなナイロンテープに、最低限のバックル。

しかし、「なにもない」のではなく、機能の形がそのまま意匠になっている状態です。

これは20世紀のバウハウスやディーター・ラムスにも通じるような考え方であり、装飾的価値よりも構造や合理性に宿る美を追求した結果だと捉えられます。

更新: 2025/06/22
メンテナンス性

非常に手軽

革製品に比べて非常に手軽です。バックル部分以外に金属が少なく、錆びの心配が少ないうえ、汚れても中性洗剤で軽く手洗いすればOK。ストレッチ素材なので洗濯機は避けた方が無難ですが、乾きも早く扱いやすいです。

 

ただし、長期使用による伸びや型崩れは多少気になる点。毎日同じ位置で使い続けると、ピンを刺す部分がやや傷んでくる可能性があります。定期的にピン位置を変えるなど、ちょっとした工夫で長く使えると思います。

更新: 2025/06/22
コストパフォーマンス

かなり優秀

3,000円以下という価格で、フィット感・快適性・汎用性の高さを兼ね備えており、日常使いには十分すぎる性能。特に「複数のパンツに1本で対応できる」点は、ベルトを何本も揃える必要がなく、結果的に節約にもつながります。シンプルで長く使える分、投資する価値は大いにありです。

  • 購入金額

    2,990円

  • 購入日

    2025年06月22日

  • 購入場所

    無印良品

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