「芸術の秋」活動として?11月3日の文化の日に体験型施設に赴き、ゲージュツしてみたよ、第3弾かつラスト。
※第1弾・第2弾↓
つか、実はこれが一番やりたくて、少々足を延ばして施設まで行ったまである。
実家では、清酒を冷やで飲むのに適した猪口がいくつかあるが、もう少し増やしたくて造ろうかな、と。
そこで、以前沖縄で買って実家ではよく使っている猪口
と同じくらいのサイズで作成することにした。
この施設では、ガラスベースに様々な色の元(色ガラス)を加えたり、表面にヒビ加工をしたり、中に泡を閉じ込めたりして、創りたいものを吹きガラスで造っていくことができる。
単色の色ガラスでシンプルにしたもの、今まで持っていない(そして作り方が派手な←表面加工時瞬間的に水をくぐらせる)ヒビ加工のものにも心惹かれたが、限定ものに弱い性分としては、「秋の限定色」という言葉と、前述の琉球ガラスの猪口とは逆方向の暖色の猪口というのに惹かれ、今回造るのは以下の構成とした。
・色:キンモクセイ(秋の限定色)
・加工:泡加工
選べるカラーは20色以上ある(単色もある←透明ガラスに色ガラス一色)
泡加工はこんな風に泡を閉じ込める(炭酸水を通すタイプより泡は大きい)
秋の限定色4色。今回は左下の赤&オレンジ&白の「キンモクセイ」を選択
ガラスの元を指導員の方が吹き竿の先につけてくれるので、それに「色の元」をつけ、炉の中に入れてくるくる回して一体化させ、さらにくるくる回しながら息を吹き込む(回しながら作業するのは、止めると重力でまだ柔らかいガラスが「垂れ」て、偏心したり厚さが不均等になったりするのを防ぐため)。
泡加工は、製作途中に重曹(炭酸水素ナトリウム)入りの皿の上で転がすことにより、重曹をガラス中に閉じ込め、発泡させることでつくる。
色ガラスを混ぜて着色する。選んだのは赤&オレンジ&白の「キンモクセイ」。
吹く前。色はガラス塊に同化させた。ここから先は写真なんか撮る暇なしw
出来上がり直後。今は熱いので茶色っぽいが、冷めると鮮やかになるらしい。
難しかったのが大きさの調整。これより大きなタンブラークラスであれば、(形成に関しては指導員さんの補助も入るので)息を強く吹くだけでよいが、これは径が5cmくらいの小さな猪口なので、少しだけ息を入れることになる。その際「一定の弱い息を入れ続ける」というのがなかなか難しく、少々作業に時間がかかったため、やや厚くなってしまった(ガラス塊が冷めてくると伸びが悪くなる)。
ただ、あとは比較的思った通りにできた。
造った直後は600℃くらいあるらしいので、当然その日のうちに持ち帰ることはできず、徐々に冷却して約1週間で届く。また最後に底の凸凹を均して「座り」が良くなるように微調整していただけるのだが、その際に指定した銘を刻むことも可能とか。
待つこと4日で予定より早く到着したのがこちら!
底は安定化加工に加え、銘を刻んでいただいた(本名なのでモザイク加工済)
少し飲み口が厚いのは織り込み済みなので、あとは文句なしの造形。見本を見たときに、なぜ口に近い方の模様(色付きの部分)が渦を巻いているのかわからなかったが、これはくるくるしながら息を吹き込むから。底の方は慣性の問題で動かないのに対して、口の方(吹き竿に近い方)は回している吹き竿に引っ張られて色が流れる(すなわちこの流れ具合は、吹き竿を右回転させながら吹いたということ)。この渦が、猪口に「動き」を与えていてGJ。
泡は横だけに入れるつもりで重曹を付けたが、猪口が小さいため底まで入ってしまった。ただそれが大きな泡なので、飲んだ時に底に泡が見えてデザイン的に面白い感じに。
秋の少し寒くなってきた時期に、夏を越したひやおろしの日本酒を冷や(最近多い誤用の冷や=冷酒ではなく、正しく常温の「冷や」)で味わうのに良い酒器となりました。
これで体験型施設でのこの年のゲージュツ活動は終わり。
今年の文化の日は何かできるかなぁ...
若干飲み口が厚いが、大きさと言い、フォルムと言いサイコー
特に大きい泡が入っているところに微妙な突起があり、持っていて楽しい。
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購入金額
3,900円
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購入日
2023年11月03日
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購入場所
加賀伝統工芸村 ゆのくにの森
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