先日SACDプレイヤー、Pioneer PD-D9を導入したため、これまで使っていたNEC製CDプレイヤー、CD-10をシステムから外しました。まあ、実は音質的な問題でCD-10を戻そうかと考えているところですが…。
ただ、CD-10にはユーザー内でよく知られている持病があります。それはあるICの劣化によりCDを正常に読み込まなくなったり、音飛びが激しくなるなどの故障を起こす確率が高いということです。
私が使っているCD-10は中古購入品ですが、購入後は私がアナログメインであったためそれほど長時間使われていなかったのが幸いしているのか、現時点まで特に不具合は発症していません。ただ不具合の原因ははっきりしていますので、システムに戻す前に対策を打っておこうと考えました。そこで購入したのがこちらの小型ヒートシンクです。
COMON(カモン)製のHS-15158という製品です。型番が商品の特徴そのものであり、HSはHeat Sink、15158は縦×横×高さが15mm×15mm×8mmという意味です。
3M製の熱伝導両面テープが個数(4個)分同梱されています。
なお、実際にはこのヒートシンクが大きすぎた場合に備えて、HS-21126という小型ヒートシンクも購入してきました。
気休め程度にはなる対策
ここからはCD-10の内部を見ながら話を進めます。
まずCD-10の上蓋を外してみましょう。
何というか大手メーカー製とは思えないような無骨さを感じる造りです。
赤い楕円で囲っているICが問題のチップです。これは光学ドライブ制御用のOPAMP、東芝TA8406Pです。TA8406P自体は数カ所使われているのですが、故障の原因となるのはディスクドライブメカに最も近い位置に設置されているものです。酷く故障している場合にはこのチップの周辺の基板が焦げていることもあります。ある記事で読んだ話では、動作時このICが100℃を超える辺りまで発熱しているそうで、まあ焼損しても不思議は無い訳です。逆に言えば基板のパターンが損傷するレベルでなければ、TA8406Pを新品に交換することで動作の不具合が解消することもあるようです。故障品をお持ちの方は試してみる価値はあるでしょう。
配線を少し動かして周囲を確認すると、干渉するような部品は写真では配線の下になってしまっていますがタンタルコンデンサーが1つある程度です。これに触れないようにヒートシンクを設置すれば良いでしょう。なお、TA8406Pは大体20mm×6mm程度とさほど大きくないチップですが、これにピッタリ合わせようとしてもなかなかそのようなヒートシンクは見つからないでしょう。ある程度大きいヒートシンクを使うことが大前提となります。
結果的に15mm角のヒートシンクを2つ貼り付けて終わりにしました。さすがにヒートシンクレス状態よりは発熱は抑えられるはずですので、多少は故障のリスクを軽減することは出来たでしょう。仮にあからさまに干渉するような配置に部品があった場合には、予備で買っておいたHS-21126を使うことになったはずです。
生憎サーモグラフィなどは持っていませんので、どの程度改善したのかを実測することは出来ません。ただ気休め程度であっても故障のリスクを下げることが出来るのであれば、この程度の費用と手間はかけても良いかなと考えています。
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購入金額
200円
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購入日
2024年09月29日
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購入場所
千石電商
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