映画を見るまでは、デザイン画が公式に発表されている「ライジングフリーダムガンダム」が新型機だと本気で思っていました。映画が公開されて1カ月間、席が空いた頃に行こうと思っていたところ、この「超合金 マイティーストライクフリーダムガンダム」の販売がプレバンから発表されたのです。
ネタバレを恐れて映画の情報がなるべく入ってこない目にしないようにしていた自分には新型ガンダムという衝撃の情報で、「マイティ……えっ? えっ?」となりました。
とりあえず商品写真を詳しく見ないようにして購入ボタンを押しておき、これ以上ネタバレさないうちにと慌てて映画館のレイトショーへ1人で観に行きました。そんな思い出。
ちなみに映画の途中で開発中のプラウドディフェンダーが出てきたあたりで、「マイティストライクフリーダムガンダム」という単語とおぼろげな姿しか目にしていない自分には「ガンダムっぽくない姿だなぁ」と思っていたのですが、まさか既存MSの弐式の背中に合体するというギミックだけが新型ガンダムだと思っていなかったので、クライマックスシーンで合体したのを見て別の意味で衝撃を受けました。「合体するだけかい!」って。
というわけで、映画も観て、Amazon で何度も見直すこともできる僕が、安心して箱を開けますよ。
ピンクというか紫っぽいパッケージで、なんかデスティニーっぽいなと思った。
あいかわらず丁寧に梱包されていて安心感がありますね。
あんまり語ることがないので、つらつらと書いていきます。
マニュアル。映画劇中ではとくにアクションをしないで無双するというトンデモ兵器っぽい機体なので、ギミックも特にありません。
説明書はフルカラー。すごくコストがかかってますね。
中身。メタルビルドブランドにも似たずっしり感。
「METAL BUILD」ブランドが「超合金」のブランドを受け継ぐものらしいので、この超合金ブランドも同等のクオリティです。
まずは本体正面。ヒーローチックなプロポーションで、特筆すべきは両脚がガバっと大きく開くところ。カトキ立ちも余裕です。
SEED は宇宙空間で何故か大股開きをしながらライフルを撃つシーンも多いので、スタンドで固定することでシーンを再現することも容易です。
側面。言い忘れてましたが重心が下にあり、二本足で自立します。
背負っていても自立します。
背面。発光ギミック用のスイッチが腰あたりにあります。
パッケージに弐式のウイングは同梱されていないので、再現できるのはマイティストライクガンダムのみです。
頭部。クオリティが高いのですが、なんか 3D-CAD からそのまま出力しました的な造形なんですよね……。モールドなどの情報量が足りないのか?
改めてデザイナーによる監修って必要なんだなって思い知らされるアウトプットだと思います。
METAL BUILD ブランドシリーズが好評なところって、そんなとこかもしれないですね。
ツインアイやメインカメラに発行ギミックがあり、胴体に入れたボタン電池により発光します。
僕はあまり興味が無いギミックなのでスルーします。
また、ディスラプターの再現もできるのですが額パーツを差し替えます。
目をひくのは、胴体の金色の砲門。「MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲」です。
SEED の世界での金色の装甲色はフェイズシフト装甲という強度の高いものなので、大出力の際に自壊しないようになっている(という設定)だと考えられますね。
ここの金メッキは非常に綺麗でキラキラと輝いているので、めちゃくちゃ華やかです。
ちなみに劇中でまっぷたつに壊れており、合体してマイティストライクフリーダムになって登場する初っ端から壊れている部分です。どういうつもりで脚本・構成したん……。
膝立ち……できない! まじで足が上がらないし曲がらない。
大きな武装を背中に持たせて自立するため、脚に硬いメタルパーツが多く使用されているのですが可動をカバーしていない。残念ポイントですね。
マジで足を上げられる角度はこんなものですわ。
足の裏のモールドとか綺麗。たぶん足の裏が綺麗なフィギュア選手権第1位だわ。
ここ最近のロボットフィユア、最近の技術でここまで動かないものがあると知らなかったので、けっこう驚きました。普通はそうなんですね。
この足の青色、めちゃくちゃ発色が良くて綺麗。
なんでこんな目立たないところにしか使ってないんだ。
腕部の赤い部分、細かいですがクリアパーツで綺麗。
腰のレールガン「MMI-M15E クスィフィアス3・レール砲」。
METAL BUILD のフリーダムCONCEPT2 を所持していますが、あちらの伸縮機能を知っているとダサく見える。
お次は、プラウドディフェンダー。
僕は情報が無いまま劇中でこの姿を始めて見たので「これが新型ガンダム? 変形するには変な形だな。内部にガンダムが収納されているのか???」と疑問に思ったまま視聴していました。
普通に見ればフリーダムのウイングの形状に似ているのですが、なぜか背負うと思いつきもしなかった。映画冒頭で設計担当者のアルバート・ハインラインが「自律制御のプログラムにバグがある」と愚痴っているのは無人制御でドッキングするセンサーに難があることを言っているみたい。
そのため有人用のコクピットを機首に後付けしたため、キラが徹夜作業でラクスとの仲をこじらせたという流れになっている罪深い兵装でもあります。
その後、有人コクピットが増設されキラのもとにラクスが飛んでいくクライマックスに繋がります。
なので、最初から有人用として設計されてないっぽい。
ひっくり返したところ。細かいところまでよくできています。
バーニアの裏面にも金色のなにかが貼られていて、情報量も多いです。
エンゲージ! 合体時に発せられたセリフです。
SFでは接敵や発進時に使う言葉ですが、何かとの接続時などにも使用されます。
お姫様を助け出し、愛の告白から、2人の合体時にこのキーワードを持ってくるあたり、面白い演出だなと思いました。日本国内では「エンゲージリング」という和製英語(日本独自で海外では通じない言葉)があって、結婚のイメージがあるので、合体時に出る言葉として興味深かったです。
弐式ボディにプラウドディフェンダーを合体させると、フリーダム無印の羽根を白く塗ったようなシルエットになります。フリーダム系が「青」という印象が強かったですが、プラウドディフェンダーと合体することで白のイメージが強くなりますね。
なぜコンパスで開発製造されていたディフェンダーが、違う組織であるオーブのモルゲンレーテ社で製造されていたフリーダム弐式に合体できたかというストーリー設定上のミスもあるのですけど、脇が甘いのは SEED のお家芸ですから。ただ、劇中に開発中のディフェンダーの前で「フリーダムへのアジャストが……」というセリフがあることから、ライジングの方とも弐式のどちらともとれるニュアンスを遺してはいるんですけど。
ディフェンダーは跳ね上げることができ、しかも角度を固定できるので、ダンバインポーズもかっこよく決まります。
羽根を広げたところ。開き方はフリーダム系だろうと思っていたのですが、劇中を見ると登場時は奥の羽根は足側に向かう角度になっていますね。数分しか登場していない機体なので、どっちが正しいかわからん。
登場シーン、かっこよかったですね。ラクスのポーズには「?」ってなったけど。
その後の視聴者置いてけぼりの無双で立ちポーズのまま劇が終わった感あるけど。
羽根はスリットを開けて、ピンクの板を出すことができます。
このスリットを開ける作業はめちゃくちゃ硬くて、あまり開閉したくないと思えます。
強くひっぱっていたら取れてしまったので、どうせならと形状を確認してみたのですが、ひっかかっているだけで壊れそうな部品はなかったです。なので思いっきりひっぱっても、こんな感じで外れるだけで、欠ける部品はないといえます。安心して爪をかけよ、同士よ。
しかし、ピンクの部分の先端が基部側に付いていて、スライドしてスリットを出すとピンクの部分が繋がって、1つの長いスリットになる設計になっていて、技術力を感じる部分です。
羽根を大きく展開した姿。ピンクのラクスカラーが映えていて、さらに華やか。
このピンク部分、通常ならクリアパーツだと思うのですが、今回は蛍光塗料が塗ってあるだけです。
クリアパーツだと強度的に問題があったんだろうか。
背面。しかし翼が大きいな。SEED系全部にいえることだけど。
SEED はコレクションケースのメーカーをスポンサーに付けた方が良いと思うよ。
お互い儲かるだろ。
映画では細部まで分からなかったですが、ディフェンダーは情報量が多くてかっこいいですね。
なんでディフェンダーが背中に付いたらフリーダムが強くなったかですが、エネルギー供給量が大出力なのと、冷却材も豊富に持っているのでオーバーヒートから機能を復活させることができたらしい。
そういえば、首の根元もゴールドなんですよ。
関節部が金色に発光するのは強度を上げるためと負荷対策らしいのですが、この部分もゴールドなの笑える。さすがに首は凝らないだろwww
塗り設定ミスなんだろか。
この金色の羽根はけっこう自由に動きます。取り外しも自由です。
最初はドラグーンという設定だったらしく、この超合金でもそのような設定で取り外しできるらしい。が、謎電磁波で戦場を無双するなら必要のない装備といえます。で、公式にドラグーン設定はなくなったとのこと。
こんな感じに外れます。ドラグーンですね、これ。
ちなみに超合金のマニュアルには金色のパーツ部分は外れます、と記述があるだけでドラグーンとは書いてありません。大人の事情ですね。
造形に個人的に不満はあるのですが、現時点最強の機体を完成品トイで最速で立体化したものなのでファンには大切なものになるかと思います。予約開始は先なんですが、プラモの方が先に発売されてはいましたね。
「超合金」ブランドとしてのプライドを維持できる素敵クオリティだと思います。
プラウドディフェンダーだけにね!
ちなみにプラウドディフェンダーは「傲慢」の意味で訳されることが多いのですが、「誇りを守る」の意味で英単語から違います。
『プラウドディフェンダー』部分についての注意事項
「【プレミアムバンダイ】「超合金 マイティーストライクフリーダムガンダム」をお買い求めいただいたお客様へ」という件名で、『プラウドディフェンダー』の翼の開閉が硬い場合の可動ポイントを、BANDAI SPIRITS お客様サポートサイトに公開致しました。という内容のメールが来ました。
超合金 マイティーストライクフリーダムガンダム プラウドディフェンダーを可動させるポイント (bandaispirits.co.jp)
急がなくても良かった
公式設定が2次元なので個人的な感想になりますが、胴体が大きすぎるかな、と。発光ギミックのためボタン電池を内部に入れるせいもあるかもしれないですが、可動域やプロポーションを犠牲にしてまで欲しい機能なのかと考えさせられます。
胴体が大きいのに比較して、顔が前に出すぎなのも気になる。小顔でかっこいいのですが、なんか前に突き出ているバランスがすごく気になります。遠目に見るとかっこいいのに。
「超合金」というブランドがメーカーにとって大事なことも把握しています。それに相応しいディテールや華やかさ、高額ロボットフィギュアとしてハイレベルな商品だなと思います。
が、アクションフィギュアと比較にならない可動域の無さは致命的。ここ最近、ここまで動かないロボットというのは日曜朝の子供用合体ロボットくらいかなという感じです。
僕はディテールを四方八方から眺めて楽しむタイプで飾るのも直立不動ですが、それでもポーズをとらすことのできない製品はがっかりしている人も多いかなと思います。
ハイブランドが「METAL BUILD」になり、既にマイティストライクガンダムが商品企画進行中だと思うのですが、あちらはデザイナーズブランドとして確立しており監修や独自兵装・独自ギミックが実装されるのが常なので、時間がかかるためとりあえず「超合金」ブランドとして出した・市場が盛り上がっている内に販売したい、という気持ちがあったと受け取られかねません。少し「超合金」ブランドを下げた雰囲気があります。
金メッキも華やかで細部も出来が良く、良い製品だと思う反面、市場に出すのが早すぎだったのではないでしょうか。
ビジュアルでは日本刀という携帯武器がバックボーンにまったくなく唐突だということ、広域殲滅武器が戦術機動兵器に搭載される意味など、デザイン設計思想に匙を投げたとしか思えない面が目立ちすぎるという意味で、美しくないと考えています。
外れて落ちるパーツが少ない
非常に強く固定されたパーツが多く、自分のように直立でコレクションケース内に飾っておく人には嬉しい仕様。関節のへたりも少なそうで、いつまでも立ち続けてくれそう。
尖ったパーツも多いので埃取り掃除は大変です。
最速立体化でなければ買わなかったかも
予約当時、他にマイティストライクガンダムは販売されていなかったため飛びついた人も多いのですが、主役機なのでどう考えても METAL BUILD ブランドで販売されることになるので、そちらを購入する方が良いんじゃないかって思う。
ガンプラブームで転売も日常化されており、市販で売るのが良いのか直販で売るのが良いのか、在庫をコントロールするのが難しい時代。
ファンでもない人に購入され粗利を得るために利用されるなんて不遇だと思う。
悪い流れを断ち切るためにも、欲しい人は定価で購入することを切に願う。
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購入金額
36,306円
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購入日
2024年08月12日
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購入場所
プレミアムバンダイ
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