数年単位ではきかない程度に、映画館へ足を運ぶ機会がありませんでした。
これは、私のこころの風邪ゆえのものですので、映画自体には罪はありません。
そんな人間ですが、久々に劇場にいきました。
半分位は、チケット付属のアイテムコード目当てでしたけれども。
鑑賞後、気が付いたらパンフレットとグッズを手に、レジに向かっている自分を観測しました。
何かしら、チケット代以上に支払いたいという気持ちが沸く、そんな映画でした。
ネタバレあるかも、な感想
ちょっと間をあけますので、気になる方はページを閉じて頂いて。
コンテンツの説明は、しませんので、ついて来られない方もページを閉じて頂いて。
この位でいいかな。
それでは、感想をつらつらと。
個人の解釈なので、悪しからず。
youtubeで無料配信されていた「ROAD TO THE TOP(RTT)」の次の世代のお話が、
今回の「劇場版 ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉」となります。
主人公は、ジャングルポケット(ポッケ)。
ライバルに、アグネスタキオン、マンハッタンカフェを迎えてのクラシック三冠を掛けたレースが描かれていきます。
競走馬として同じ厩舎で同じ騎手の組み合わせで悲運にもダービーを目指せなくなったフジキセキを一目見て憧れるポッケ。
師弟関係っぽいのかな、と思ったら。
完全にお姉ちゃんに甘える妹キャラじゃないですか!
なんですか、勝負服のリボンをフジキセキに直してもらうとか!
羨ましいし、可愛いぞ、もっとやれ!
アグネスタキオン、ウマ娘の限界を超える為の研究をしていて、ほとんど練習をしない、マッドサイエンティスト風で登場、他のウマ娘をサンプル、モルモット呼ばわり。
ウマ娘が如何に壊れずに「走る本能を全うし最速に到達出来るか」を自分自身すらサンプルとして研究し、その終着点に自らが居ない事をも当然の帰結と受容する悲しいリアリスト。
皐月賞で「この位、追い抜いてみせたまえよ」とポッケ達を煽り、挑戦状を叩きつける為に自らの足を「使い切って」圧倒的なコースレコードでレース生活に終止符を打つ姿は、最強にカッケー姿です。
その後のポッケやカフェの煽り返しにも、「もう私は使い切った側」と淡々と研究を続ける求道精神はヒールの風格がありました。
マンハッタンカフェは、タキオンと対極の求道者。
彼女にしか見えない理想の走り、究極の速さで先頭を走り続ける「オトモダチ」に追いつき、追い越す為だけにトレーニング、レースに向かうオカルト系スポ根娘なんですよね。
無遠慮に「オトモダチ」をないがしろにしつつも、その背中に追いつきそうになった上で、
「私はもう使い切ったからねぇ」と自分を煽ってくるタキオンを見据える、あの嫌げの塊の表情は、いつか、ガンにも効くかもしれません。
ライバルに敗北したまま、リベンジも出来ずにトラウマに苦悩するポッケが頭を下げた再戦の申し込みに対して、(その苦悩は私は関係なく君の課題だよねぇ)と取り付く島もないタキオンは良い性格をしていて最高です。
断る時の「ポッケくんは私よりも強靭で、まだまだ可能性があるから、怪我をした私では二度と再現出来ない皐月賞の結果なんて忘れて、もっと将来のレースに向けて訓練したまえよ」
という意味を独特の言い回しで
「(弥生賞のリベンジレースとして挑戦を受けた)皐月賞で、もう、君との決着はついたよ。これ以上競う必要は無いねぇ」と短く伝える破壊力は抜群でした。
この切れ味に無頓着なのか、無自覚なのか、本気でこの言葉で、ポッケやカフェが奮起してくれると信じていたのかは、なんとも言えませんが、本当に良い性格と言動で好きですね。
ここでポッケを救うのが、フジキセキ。
タキオンと同じ怪我によって、三冠、ダービーはおろか、一冠目の皐月賞すらも逃した過去をもつ中で、かつての走りには及ばない、けれども、かつての走りの楽しさを思い出したんだよ。
と併走するお姉ちゃんな姿に痺れました。
あと、アニメ化された勝負服の破壊力。
ジャパンカップでの世紀末覇王との死闘はポッケの最強への道に相応しく、熱かった。
そして、それを見つめるタキオンの瞳に映るもの。
自分ではなくても、誰か、将来、理想に到達するウマ娘の為と本気で探究してきたタキオンが、「そのゴールに私が居ないのは許せるのか?私は」と、心の奥底から湧き上がる気持ちに突き動かされる演出には、涙が溢れてきました。
あれ、これ、タキオンが裏主人公じゃね?
エンドロールのウマぴょい伝説は、競走馬としてのそれぞれの結末とは異なり、ウマ娘として迎えるグッドエンディングの象徴として心に沁みます。
最高の映画です。
少なくとも、円盤は買います。
以上、個人的な感傷と感想と解釈の戯言でした。
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購入金額
1,100円
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購入日
2024年06月17日
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購入場所
イオンシネマ
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