本の蟲。
実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
GYARI(旧名:ココシガPことココアシガレットP)。以前は、VOCALOID鏡音リンを中心としたメンバーがジャズを演奏するというストーリーを持った楽曲を投稿していたが、その後本来「文章読み上げソフト」であるVOICEROIDを「歌わせる」試みにハマって、その方向性でいくつかの曲を上梓。さらに近年では、VTuberのママを務めたりもしている。
そういった活動を2008年よりしている彼の初期、2011年に「ソレ」は起こった。
2011年3月11日。いまより13年前の今日、三陸沖の海底を震源とするMw(モーメントマグニチュード)9.0に達する地震、いわゆる東日本大震災。
震源地が海岸に近く(130km)浅い(24km)海底だったこと、広い範囲(500×200km)でプレートがズレたことなどから、沿岸部では地震発生後30分程で、所により10mを越える巨大津波が発生し、多くの死者・行方不明者を出した。
GYARIが当時活動を共にしていた人物の家族(姉)も犠牲となってしまったそうだが、その運命の日を描いた作品が“星巡りのワルツ - 漫画版 -”。震災から1年少々を経た2012年7月に発表された。
別売の音楽版(CD)のジャケットは、ここまで直接的でないが、こちらは...
その人物を鏡音リン、姉を初音ミクとして、若干の脚色はあるようだが、当時の回想が身上あの流れも含めて描かれていいる。
二人がとても仲が良かったこと。
地震による津波で二人が別々の方向に流されたこと。
しばらく経ってお姉さんがご遺体で発見されたこと。
それによりその人物は自責の念に駆られたこと。
そのことを受けて、優秀だったというお姉さんが喪われたことが惜しいと(つまり、裏を返すと..)、心ない人が言い放ったこと...
そんな出来事や想いが綴られたこの作品はとても重いが、でも、時代を超えて伝えて行かなければならないことが描かれている。
そしてこれは、楽曲「星巡りのワルツ」の下地にもなっている。
「星巡りのワルツ」の歌詞を聴くだけでは、それは概念的にしか描かれていないし、曲もマイナー(短調)系ではあるとは言うものの、陰鬱なものではないので、底に流れるバックストーリーを識らなければ、「哀しげな歌」で済ませてしまえるかも知れない。
でも、その曲の裏には、こんな切なく辛い物語がある事を教えてくれる作品。
現在GYARI師はその人物との活動を終えているようで、楽曲「星巡りのワルツ」の動画も公開を終了しているし、我々にとっても時は経ち、「ソレ」の記憶も遠くなってきているけれども、この自然災害が多い地に住んでいる限り、あの日のことを忘れないようにしなければならない、想い出させてくれる作品です。
実話に基づいているだけあって、心情描写が心に迫る
そのぶんウルトラヘヴィだが...
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購入金額
0円
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購入日
2017年頃
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購入場所
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