某公演で会場ステージ上左右にスクリーンの吊込と場内中継の依頼。
発注側の様々な判断からプロジェクターでの対応が決まる。
照明落下防止用のワイヤーなら持っているが、吊下げ用となると太さも別物で長さが足りない。
仕方が無いので巻きで探して加工することに。取回し的には細めが無難との判断。
ワイヤー径1.5ミリ、PVC被覆0.5ミリで直径2.0ミリの50m巻きが
何やらセットで売られていたので買ってみた。
ワイヤーの構造は7×7、直径2.0ミリの最大耐荷重は300㎏
ステンレスワイヤーなので、過荷重運転、高速運転、衝撃や振動を避けるとの記載。
鉄のワイヤーと違い、繰り返し動作するような箇所ではすぐに破断する可能性あり。
単純に吊り下げるだけなら問題無しとの判断。
4等分して各両端にカラビナを取付、加工箇所は安全のため被覆を剥がした状態で圧着。
付属の金具は太すぎて、工具によっては合わない事があり得るため、
別途、アームのOS-1Bという型番のオーバルスリーブのみを追加発注。案の定正解。
先方のオーダーではバトンからスクリーン上辺までの距離が約7mあたりとの情報も、
下部にスピーカーが設置してあり、仕込時の障害となる恐れ。
バトンを下げ切った状態で取付けを行い、徐々に飛ばしながら調整するよう指示。
吊った後でプロジェクター設置と調整、左右花道2階上部の照明部屋からの投射、
対象までの距離は約11~14m、正対の場合、本来なら200インチ以上の画角となり、
標準では縮められないが、今回は投影位置が水平では無く首を下げた格好になるものと予想。
※照明の関係で、実際は水平より首を上げた格好での投影でした。
補正を掛けつつ、150インチスクリーンと同等の画角に収める事を優先する。
下手袖にS/W卓位置を形成、両花道にカメラ、電源等の配置、下手は固定で、上手はドリー付き。
先方持込の卓がHDMIしか受けられない仕様のため、
カメラからはSDI出力でBNC接続、入力前にSDI→HDMI変換して突っ込む。
出力は再度HDMI→SDIに戻してBNCを分配、末端でSDI→HDMIに戻す。
追記
シビアで最悪な状況を考慮し、時間短縮を図るための様々な工夫と準備を済ませていたため、
予定を大幅に前倒しで準備完了。何事も無く、思いのほかあっけなく無事終了。
スクリーン吊込み状況、照明のシュート結果で実際はさらに約1m上昇
ワイヤーには、ほぼ問題無し
問題となりそうな箇所を強いて挙げるならば、PVC被覆なので透明な点。
会場照明の反射が起きない事を願うのみ。
実際には12.6mのワイヤーを2つ折りの状態で使用。
一部照明に掛かるとのことで、再度調整。約1mほど上昇させて確定。
吊ってるワイヤー自体がバラけないよう、ビニールテープで上下を固定。
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購入金額
3,159円
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購入日
2023年10月15日
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購入場所
Amazon
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