レビューメディア「ジグソー」

1月27日の週のカードは、いろいろ考えるとエモい。

映画「かがみの孤城」。

 

辻村深月のベストセラー原作

を、映画クレヨンしんちゃんシリーズの演出や監督、「河童のクゥと夏休み」の監督を務めた原恵一がアニメ化した2022~2023年末年始映画。

 

cybercatは前売り買って観た本公開時に先駆け、試写会にも当選して鑑賞したため、すでに2度観ているが、3回目を観に行った。

 

それは、公開延長となった週以降の鑑賞時には、新しいスペシャルイラストカードの配布があり、映画本編の方にも追加映像があると聴いたから。

 

(試写会時はなかったが、)本作公開時には数量限定で〈その後の風景〉と呼ばれるポストカード(イラストカード)が配布されていた。これは、原作者の辻村と原監督が、孤城の「その後」についてアイデアを膨らませ、それをキャラクターデザイン担当の佐々木啓悟がイラスト化したカード。計6種類制作され、2枚ずつ中が見えない袋に入れられ、映画観覧者に配布された。

 

これはその名の通り、映画が終わった「あとの」シーン。

 

7人の少年少女達の「そのあと」を描いたモノでとてもエモかった。

 

cybercatも本公開日の翌日に鑑賞したため、「2006年」と「2013年」の〈その後の風景〉カードをゲットしていた。

 

ただこのカード、「必ず〈鑑賞後〉に開封すること」というお願いとともに、「中身をSNSに投稿しないこと」というお願いもされており、残る4枚のカードに関しては内容がわからなかった。

 

1月20日からの公開延長週は、本編にその〈その後の風景〉が追加されたヴァージョンが映写され、かつ、同じ辻村×原×佐々木コンビで新たに書き起こされた〈ここだけの風景〉も追加配布されるというので3回目の鑑賞を決めたわけ(あとSNSで話題の、マサムネ役で、別作品では某少年名探偵役を務める高山みなみの「真実はいつもひとつ!」をもう一度聴きに?w)。

 

映画の〈その後の風景〉の追加部分に関しては、映画のラストにイラストカードがスライドショー形式に示されただけで、カードに元々書いてある言葉以上の補足や音声によるガイドはなかったので、自分の持っていないカードの絵柄を確認するだけだったが、どのカードも彼らの「孤城のあと」の活動・行動がわかる絵柄でよかった(こちらのカードの「中身をSNSに投稿しないこと」というお願いは今も有効と思うので、ここでは自分の手持ちの2枚も晒さない)。

「中身をSNSに投稿しないこと」なのでこちらは中身を見せない
〈その後の風景〉は、「中身をSNSに投稿しないこと」なのでこちらは中身を見せない

 

一方、1月20日から週替わりで2枚用意された〈ここだけの風景〉の方のカードは、「今回はSNSでの投稿も大歓迎!」とのことなので、モチモノとして登録。

 

cybercatが観に行ったのは1月28日で、延長2週目の2日目の初回だったのだが、住んでいる地域がちょうど前の週から豪雪となって道路が何か所か遮断されており、そんな天候の日にわざわざ映画を観に出かける人が多くはなかったのか、前の週のものも少量残っており、雪の中では一番行きやすい、いつもとは違う劇場で観劇するため少々早めに劇場に着いたcybercatは、入場順3番だったのもあり、本来前週用のものも運よく同時に手に入れることができた(前週のモノはホンの数枚しか残っていなかったので、早ければあの回の入場者の途中で尽きたかも知れない)。

 

今回の〈ここだけの風景〉は、1月20日配布開始の方が「あなたが8人目」、1月27日配布開始の方が「ありがとう」。

「あなたが8人目」と「ありがとう」
あなたが8人目」と「ありがとう

 

ハガキ大のサイズだが、ハガキとして使うことは考えられていない
ハガキ大のサイズだが、ハガキとして使うことはあまり考えられていない

 

あなたが8人目」の方は、孤城の7人+オオカミさまがこちらを向いて立っており、こころがこちらに手を伸ばしている構図のカード。自分が孤城に招き入れられているような情景。ただ人物の並び順をよく見ると、「絵的」に配置するために、背格好を対称にしただけではない、「レイアウト以上のもの」があって、結構深かったりして....

 

ありがとう」の方は、オオカミさまがケーキを食べている絵。映画では、孤城で7人がクリスマス会をするシーンがあり、リオンの持ってきたケーキを切り分けて食べる描写がある。その時リオンがオオカミさまにケーキを勧めるが、オオカミさまはお面をかぶっているし、食事をするのかどうかもわからないので断られるだろうと思っていた7人だが、「持ち帰らせてもらう」と意外な回答をもらう。その持ち帰ったクリスマスケーキを食べている絵なのだと思う。オオカミさまの正体、このケーキを作った人などを考えながら絵を見ると、エモい。

 

あと裏?側の「かがみの孤城」の文字、なぜ2枚のデザインが違うのだろうと思っていたが、もうひとつ「シカケ」があった。

 

2枚の題名を鏡に映すと、「あなたが8人目」の方は「友達」に、「ありがとう」は「宝物」になるというアンビグラムになっている。

上手く「孤城」とデザインしているが...
上手く「孤城」とデザインしているが...

 

鏡に映すと「友達」と「宝物」に!
鏡に映すと「友達」と「宝物」に!

 

かがみの孤城、だいぶ回数は絞られてきたけれど、多くの映画館でまだ継続公開中。先週観たのはいつも観る施設よりややこぢんまりしたところだったけれど、逆に音響はステレオ感が強調されていて、それはそれで良かった。小さめ、といっても家庭のTV画面で観るのよりはずいぶん大きくて、孤城のスケールや、最後にこころが渡る光の階段の高所感などはきちんと出ていたし。スクリーンでまだやっているなら、観に行っておくべき、と思える作品でした。

 

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2023/03/04 アンビグラムの記述追加

更新: 2023/03/09
余韻

「ひろがり」と言う意味では、第一弾入場者プレゼントの方が...

映画公開初日の12月23日から劇場で入場者プレゼントとして配布されていたポストカード〈その後の風景〉の方が、ストーリーとしての7人の「その後」を示していて余韻はあった。

 

でも、最後の「ありがとう」カードは、深く考えると、エモい。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2023年01月28日

  • 購入場所

    イオンシネマ

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