有名なテレビタレントさんが「飲むと寝つきがよくなる」と発言し、爆売れ後に店頭から姿を消してしまった「ヤクルト Y1000」。
飲み続けていると、確かに睡眠データ上では深く眠れているグラフがとれています。
健康であることが当たり前になっている自分では飲んでいるせいなのか分からないところですが、それでも飲み続けるのを止めたくない。
ちなみに数字の前に「Y(ワイ)」が付くのが店頭販売用で、ヤクルト 1000 は直販しか存在しません。
いわずとしれた大ヒット商品ですが、胃腸をコントロールするヤクルトで、なんで眠りの改善を起こすことができるの? というインパクトが大きかったことが原因とも考えられます。それでなくてもヤクルトという商品に対する信頼感・期待感がベースにある中で、現代の社会人が抱えるストレスという問題にうまく合致した、ということろが大きかったのでしょう。
ストレスは「睡眠の質」を低下させる要因であり、多くの人が抱える問題。
1ミリリットルあたりに 10 億個の「乳酸菌 シロタ株」が入ったヤクルト 1000 には、、一時的な精神的ストレスがかかる状況での、「ストレス緩和」「睡眠の質向上」の機能があることが報告され裏付けされています。
ストレスを感じるとお腹が痛くなる。誰もが経験しています。
これを逆に腸を活性化させることで脳が活性化するという研究結果は最近よく耳にしますが、ヤクルトの機能性により「脳腸相関」によりお互いに密接な影響を及ぼし合うことができるというのは新しい発見でした。
まさかこのような形で大人になった「元・子供たち」が再度ヤクルトのお世話になるなんて、考え付きもしませんね。
ウルトラマンのようにもみえるカラーリング
デザインとしては理想的な形で、僕もそういうものが優れたデザインなのだと教え込まれたので、そういう頭になっています。
中央部が深くくびれた形はグリップしやすさの他に、一気に飲み干せないようにするなど、その形にはたくさんのメッセージが込められています。
デザインの勝利というよりは、その総合的な「商品力」がストレートに形として具現化されたとみるのが正しいでしょう。
日本ではグラフィックデザインがデザインというイメージがありますが、本来は設計などの意味。
そこには材質や製造技術などのあらゆる問題を解決するというインダストリアルデザインの本質が垣間見ることができます。
意外に長持ち
乳製品は長持ちしない印象ですが、2週間以上あります。
1週間に1回スーパーで買い物して冷蔵庫に常備、というライフスタイルでも全然平気。
予防医学を普及させた値段設定
1本150円ですが、内容量は 110ml。
ジュースなどの単価と比較するとかなり高価ですが、身体に与える機能性を考えるとお得感。
この価格帯はヤクルトの開発者である代田博士の想いによるもので、当時の物価でいうと「ハガキ1枚が買える金額」というところが始まりで、健康で気軽に栄養がとれる家庭が根付くようにと設定したものだそうです。競合のいない特許製品のため、強気の価格設定にすることもできたと思うのですが、感染病や栄養失調の無い国・世界を作りたいというメッセージには頭が下がります。
150円で手に入る健康が、高いか安いかなど考えるまでもない。
無意識で書き換わる商品イメージ
ヤクルトという商品背景については僕がそれっぽく書くより、下記のコンテンツを読んだ方がいいです。
熱くなるのはもちろん、涙さえ誘います。
■ヤクルト ニッポン・ロングセラー考 - COMZINE by nttコムウェア
http://www.nttcom.co.jp/comzine/no035/long_seller/index.html
こんなん知ったら、ファンになって誰でも毎日飲むに決まってるじゃん。
世界共通語のわりに誰も知らないという、エスペラント語が名前の由来というのも面白い。
「ヤクルト」という製品は、乳酸菌飲料というカテゴリでは競合がひしめく中で低年齢層にしか市場がマッチしていなかった状態であり、大人になってわざわざ買って飲む人も少ないのではないでしょうか? 僕も実家に帰って冷蔵庫にあったらなんとなく飲むくらいです。
無意識に「子供が飲むドリンク」というイメージがあるのではないでしょうか。
しかし、これが「ヤクルト1000」になると30代から50代という幅広い年齢層に「健康飲料」として認知され広まるという唯一無二な存在を構築することに成功しています。
そしてヤクルトが持つ子供向けというイメージを払拭して、大人が飲むのが当然な飲料として無意識に自己を書き換えているのです。
子供向け → 大人向けというイメージ改変を無意識レベルでやっていたというブランド製品は過去にも類がないと思うので、その点でも面白いですね。
ヤクルトの技術力・戦略性というところが突き抜けてすごいところなのですが、品薄で手に入らないという社会現象まで引き起こす大フィーバーはタレントの影響力ではなく、口コミや SNS で広まった問題を解決できるという真実であり、最先端の研究の成果です。
それでもヤクルトという商品が開発されるまでに多くの人が弛まぬ努力をし、それが世界に、現代に認められた。この事実は変わりません。
この製品のすごいところは店頭にあれば思わず手に取ってしまうのではなく、店頭になければなんとしてでも入手したいという欲がはたらくところ。「ストレス緩和」「睡眠の質向上」に対する社会的ニーズはそれだけ高いということです。
上記の URL でのヤクルトが背負うバックボーンを知ってしまえば、ヤクルトという企業とブランドに対する愛着がわくと思うのですが、これからも応援していきたいですね。
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購入金額
150円
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購入日
2023年01月29日
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購入場所
かもみーるさん
2023/01/30
そこで問題なのは、基本的に胃酸などで乳酸菌などの良いとされている菌の殆どが死んでしまうこと。
「ストレス緩和」においては、如何に腸へ金を無事に届けるか・・・を考えると、私はカプセル状の乳酸菌サプリに現在たどり着いています。(比較的安価なので)
ヤクルトの「乳酸菌 シロタ株」は胃酸や胆汁などの強い消化液にも耐えて、生きたまま腸内に到着します・・・と公式サイトにも記載がありました。
睡眠の質の向上がどのような原理なのかはわかりませんが、公式サイトで宣言しているので少なくとも腸内環境を改善させるものではあると言えます。
とはいえ・・・人によっては腸内に溜まった油を一度排出させておかないと、あんまり効果が薄いのですよね。
yasukawaさん
2023/02/01
睡眠の質に関しては悩んだことないのですが、自分自身のデータを確認してみると深く眠れているグラフが取得できています。特になんの実感もないですが……