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Jamiroquaiのイマドキ解釈?

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。音楽雑食性のcybercatは、様々な音楽に対して、いろいろな理由で興味を持ちますが、かつてバンドをやっていたからか、ある特定のパートの気になるプレイ、というのも結構大きな要因です。元々自分のパートがドラムスだったからか、ドラマーが一番聴いているパートであるベーシストのプレイが一番耳に残り、次は自分のパートであった、ドラムス。リズム重視ということなのか、ギターはハイテクニックなギターソロや、ヴォーカルのバックで盛り上げるオブリガートよりは、キレのよいカッティングに惹かれたりします。そんなリズムギターに着目?して手に入れることにした作品をご紹介します。

 

Nulbarich。日本のアシッドジャズ~ファンク系のグループ。良く聴くと結構違うのだが、一時期「和製Jamiroquai」とも言われていた。一応自身は「バンド形態」と主張はしているが、ヴォーカリストで大半の曲の作詞作曲者(共作含む)であるJQ(Jeremy Quartus)が、その時々の曲で要求されるパートに、比較的固定のメンツに声をかけて作っているようなので、バックが常連固定のソロプロジェクトに近い。そういうところも中期以降のJamiroquaiに近い感じ。

 

英詞が優勢だが、日本語の歌詞の部分も多く、結構キャッチー。同じブラックテイストが感じられる日英チャンポン歌詞を歌っていても、KOBOTA(久保田利伸)のように粘るアフリカ系にはいかず、欧州黒人系というか、昏さがあまり感じられないイメージ。

 

どちらかと言えば、オシャレ系で、フロアで踊る系?

 

ヴォーカルの指向性としては、自分の嗜好とは若干ずれているのだが、ギターはリードよりリズム好きという自分にとっては、Nulbarichの(というかJQの、かな)チョイスするギタリストのプレイに惹かれるものがあり入手した、彼らの1stフルアルバム、“Guess Who?”。

 

このアルバムでは3人のギタリストが使い分けられているが、それぞれ結構違って面白い。

 

NEW ERA」。彼らのデビューシングル(CD)は、2016年6月にリリースされた“Hometown”だが、デビューシングルレコード(7インチアナログ)はその年末にリリースされたこの曲が表題曲。ドラムス以外はバンド形式で演奏されるこの曲は、ハンドクラップが常に鳴っているようなハッピーな曲。クリスピーで爽やかなカッティングと、中盤からはワウの入った粘るオブリを入れるのは、この作品では一番弾いている山口隆志。西野カナ等他アーティストにも曲を提供している山口の、表情が違う複数のギタープレイが楽しめる。

 

つづく「SMILE」は、曲を共作するKent.Aroこと、カンノケンタロウがギターも弾く。打って変わって、ギター以外は全打ち込みのこの曲では、ギターフレーズも曲のパーツの1つという感じで、ゲート気味に残響がぶち切られていたり、ひとつのコードが左右で弾き分けられていたりして、アレンジと言うか、編集がトリッキーで面白い。ギタリスト<作曲家という立ち位置か。

 

自分が耳惹かれた?のは、「Lipstick」での奈良悠樹のカッティング。これぞ、ファンクギター!というキレと粘りの両立で気持ちいい。「NEW ERA」と同じく、ベースとキーボードが人によるプレイ、というのもノリに効いてるんだろうなー。ベースはメチャメチャ目立つようなパターンではないのだが、ポイントポイントで一発スラップ噛ましたりして、ミドルテンポプラス程度の速度のこの曲を盛り上げてる。この曲、改めて聴き直してみると、JQの歌詞、ほとんど覚えてないなw←ベースとギター、ローズ音色のオブリしか聴いていないらしいw

 

使われている3人のギタリストの色合いが全く違っていて、曲の幅を広げていて、面白いな、と思った作品。最も打ち込みと置き換えづらい楽器の1つであるギターのカッティングには、まだ人の関わる余地が大きいと感じた作品でもある。

 

またギターカッティングの気持ちよい作品、探してみようかな。

彼らには限定盤が多いが、この1stアルバムには限定はない(はず)
彼らには限定盤が多いが、この1stアルバムには限定はない(はず)

 

【収録曲】

1. Guess Who? (Intro)
2. NEW ERA
3. SMILE
4. Spread Butter On My Bread
5. Lipstick
6. I Bet We’ll Be Beautiful
7. LIFE
8. Hometown
9. Everybody Knows
10. NEW ERA (English Version)

 

「Lipstick (Official Music Video)」←公式なので、途中にアルバムのCMがあります

更新: 2022/07/02
必聴度

半分は打ち込み曲だが、ギターカッティングが入ると、ノリが違う

楽曲として、どちらが「優れている」というわけではないが、人のノリを強く感じるのは、リズムギターがガッツリ入った曲かな。

  • 購入金額

    1,000円

  • 購入日

    2022年05月07日

  • 購入場所

    メルカリ

11人がこのレビューをCOOLしました!

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