日本語話者なら誰でも意味は分かるのに、何故か構造が分からない。そんな問題が言語語学には今でもある。その一つが「象は鼻が長い」。「象は鼻が長い」の主語は「象」なのか「鼻」なのか!?
この文の一つの解釈として、そもそも「主語」なる品詞が存在しないという大胆な解釈を唱えているのがこの本。内容は、以下の Youtube が良くまとまってますので省略。
主語の代わりにこの解釈では「主題」を導入。「象鼻が長い」の主題は「象」、「鼻が長い」は主題について書かれたこと。そして、この解釈の大胆なところは、この主題は「。」や「、」を跨いで影響していくというところ。
例えば、吾輩は猫であるの書き出しに主題を付け足すと以下のように「。」を跨いで主題が続いていく。
吾輩は猫である。(吾輩の)名前はまだ無い。(吾輩が)どこで生れたか(吾輩は)とんと見当がつかぬ。
日本人の忖度や「空気を読む力」があるのは、ハイコンテキストな日本語を理解するために必要な能力なのではと思いました。あるいは、忖度や「空気を読む力」がハイコンテキストな日本語を作ったのかもしれない。
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購入金額
2,420円
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購入日
2021年12月頃
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購入場所
Amazon
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